2-10:痩せるための食事の方針 その1
夕食の後、自分の部屋に戻った私はワカニャと今後の食事について話し合う事になった。
「それで、マーガレット。さっきも言ったけど、しばらくは一食に食べるパンの量を減らして、その分野菜を増やしてお腹が空かないようにする感じでいこう」
「どうしても野菜食べなきゃダメ?」
「ダメ! ちゃんと食物繊維を取って、体から老廃物を出さなきゃお肌とかの美容にも悪いからね!」
ショクモツセンイ? ロウハイブツ?
よく分からないけれど、美しくなるのに必要なら頑張って野菜も食べなきゃダメか。
第二王子の婚約者として痩せるのも、要は美しくなれって事だし。
「ううッ、わかりました。食べればいいんでしょ、野菜」
「分かればよろしい。じゃあ、明日からの食事はそんな感じで」
「何か色々指摘された割には方針が適当な気がするのだけど、そんなのでいいの?」
「本当は一食の糖質摂取量を100g未満、できれば60gから70gにするとか細かい調整をしたいのだけど、どの食品にどれだけの糖質が含まれているか分からないし。だから、少しずつ減らして丁度いい量を探るしかない状態かな、今は」
そっか、そういう事なら仕方ないかも。
私もトウシツなんて言葉初めて知ったし、多分ワカニャが元居た世界の言葉
あれ?
よく考えたら、ワカニャって異世界から来た存在なんだよね?
なのに、何で殆ど言葉か通じて、一部の通じない言葉があるんだろう?
「ねえ、ワカニャ。話は変わるけど、何で私たち言葉が通じ合うんだろう? もしかして、ワカニャの世界とこの世界って同じ言葉なの?」
「ああ、それ。私がこの世界に来る時に女神様が言葉を含めたこの世界の知識を教えてくれたんだよ」
あの女神像、そんな便利な機能まであっただなんて。
流石、我が家の秘術。
便利過ぎて怖いくらいに。
「なるほど、理解しました。時々、ワカニャがよくわからない単語を言っているけど、それってこの世界には無い言葉って事でいいのかな?」
「多分そう。わからない言葉があったらゴメンね」
「ええ、大丈夫。ワカニャに来てもらったのは元より異世界の知識を手に入れるためだから、これは仕方のない事」
「わかった。上手く伝わるかわからないけれど、頑張ってみる」
よし、これからはわからない言葉があったらワカニャに聞いて確かめよう。
とにかく、明日から頑張らないと。
さて、そうと決まったら明日への活力のためにチョコレート食べて元気を出そう。
そう思って、私は専用の引き出しにしまっている丸いチョコを取り出す。
寝る前に食べるのに取っておいてある大切なチョコなんだよね。
「あっ、こら! また何か食べようとしている」
「寝る前のチョコくらい、いいじゃない」
「チョコレートだって少なからず糖質あるんだよ」
そんな、寝る前のチョコは私の大切な楽しみなのに。
「なんとかならないの?」
「うーん。私に食べ物を見ただけで糖質の量が分かる都合のいい能力でもあれば……はッ!」
ワカニャは何かを言おうとしたのを止め、驚きの声を上げる。
「ワカニャ、どうしたの?」
「す、凄い! 私、食べ物を見ると含まれている栄養成分が分かるみたい!」




