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2-5:家宝の禁術と異世界の知識 その2

 私とお父様が向かうのは館の地下にある開かずの間。

 その入口の扉は地下物置の奥に隠されており、物理的に入り辛い事もあって普段は誰も入らない。

 だから開かずの間になっている。


 初めて入る部屋に、私はちょっとだけわくわくしている。

 部屋の中はどうなっているのかしら?

 長い間放置されていたっぽいから、何事もなければいいけど。


 お父様が扉を開けて中に灯りを灯すと、そこには祭壇があり女神像が安置されていた。

 等身大の美しい女性が立っている姿の石像。

 祈るように手を組んでいるのと、背中に大きな翼が生えているのが特徴である。


「お父様、ここで秘術の儀式を行うのですか?」

「そうだ。我が家の家紋にもなっているこの女神の像に祈る事で儀式が成立する」


 祈るって、それだけ?

 そんなので本当に大丈夫なのかと心配になったけれど、女神像から明らかな禍々しいオーラのようなものを感じ取られ、私は思わず少し叫んでしまう。


「ひッ! お、お父様? 本当に大丈夫なのですか!?」

「どうした? もしかして、冥術の魔力(エーテル)に当てられたか?!」


 魔力(エーテル)

 あの禍々しく見えるのがそうなのかな?


「あの、魔力(エーテル)というのは?」

「そうか。普段マーガレットが使う魔法は霊力(マナ)を使う精霊術だからな。魔力(エーテル)を使う天術や冥術には疎いか」

「では、さっきから女神像を包み込む様に展開されているあの禍々しいのが魔力(エーテル)でしょうか?」

「その通り。あれは女神像が願いを叶えるためのエネルギーだから心配しなくていい」


 無茶苦茶不気味なんですけど!?

 でも、お父様が大丈夫だと言うのならば大丈夫でしょうし、祈るだけでいいというのも納得かも。

 魔法の力が働いているのなら、祈るだけで何かが起こるのも分かるし。


「では、祈ります。痩せる方法を教えてほしいと」


 私は手を組んで目を瞑り、女神像に祈り始める。

 痩せる方法、痩せる方法、痩せる方法、心の中でその言葉を繰り返す。


 祈るってこんな感じでいいのかな?

 そう言えば、祈るって何時も周りがやっているのを見様見真似でやっていただけで、正しい祈り方って習った事無かったかも。

 大丈夫かな、こんな祈り方で。


 こんな感じで一分ほど祈っていると、突然女性の声が聞こえてきた。


「分かりました。その知識を持つ魂を見繕い、遣わせます」


 !?

 何、今の声?


「お、お父様? 今、聞こえましたよね?」

「ん? 父さんには何も聞こえなかったぞ」


 あれ?

 気のせいだったのかな??


「マーガレット、あなたの部屋で待っていなさい。そこに届けますから」


 確かに聞こえた。

 気のせいなんかじゃない!


「お父様、聞こえましたよね?」

「いや、さっきから何も……いや、祈った本人にしか女神像の声は聞こえないのかもしれないな。それで、何と言っていた?」

「私の部屋で待っていなさい、と」

「そうか。ならば、儀式は成功したはず。マーガレット、女神像に言われた通り部屋に戻って待ちなさい。そうすれば何かが起こるはずだ」


 これで、いいのかな?

 女神像に祈った私にだけ聞こえた声って事は何かそれっぽいし。

 とりあえず、私はお父様の助言通り自分の部屋に戻り、これから何が起きるのかを待つ事にした。

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