練習
「ギ、ギルバート今日はいい天気ね」
「あぁ....生憎の雨だな」
ライラの部屋で扉越しにギルバートと会話をする。
ライラに手を繋いでもらいながら3人でまず会話を始めた。
今日はハルバートは所用で出かけているためこの3人で会話を試みた。
とりあえず顔は合わせず会話のみを...と思ったけれど、声を聞くだけで少しだけ震えている。
ライラが心配そうに私を見るので、大丈夫だと、ぎゅっと手を握り微笑んだ。
「私雨が好きだから、いい天気なのよ」
私は梅雨生まれで、雨が降る中生まれた。そして私が生まれた時に雨が止み、外には虹がかかったそうだ。
「お前が雨が好きなのは初めて知ったな」
大丈夫だと繰り返しながら毎日毎日ギルバートと扉越しで会話をした。
そして数日後、一人でいる部屋に扉越しでギルバートと会話をできるようになった。
「ギルバート、ありがとう」
「何が?」
「毎日毎日こんな相手させて...」
「バカだな、俺がお前と話したいんだから良いんだよ」
毎日毎日数時間、ほとんど変わらない私の状態の相手を続けさせられて、いつ治るかも分からない相手をさせている...。
「ギルバート...治るまでずっと付き合ってね...」
「お前が治るまでいつまででも付き合ってやるよ」
「...ありがと」
ドア越しに聞こえるギルバートの声が心地いいと少しだけ感じた気がした...。
私はギルバートに恋をしている。
多分ずっと昔から。気づいた時には好きだった。
身体がギルバートを拒絶したことで自分の気持ちに気づいてしまった。
___貴方に触れたいです。
必ず治してみせるから。
そしたらこの気持ちを伝えたい。
心の中で強く強く願った。
"どうか、治りますように"




