わたしとキロ様
キロ様は、こりもせずにゲームであそんでいらっしゃる。
わたしはそれでも、
しあわせそうにわらっていらっしゃることがうれしかった。
「そういえばさ、シャクは姉さんと話したんだろう?
味方になってくれるかな、姉さん」
わたしのなまえをよんで、くびをかしぐキロ様。
すこしのあいだだったけれど、
キロ様のお姉さまであるミリ様とおあいした。
やさしそうで、すこしせんさいそうなめをしていらした。
「わかりませんが、キロ様はみかたになっていただきたいのですか?」
「そりゃ一緒のほうがいいよ、ずっと離れてたんだし。
まぁ、僕が興味本位で脱走なんかしちゃったから苦労したんだろうけど。
…それでも、僕の姉さんだからね、世界で一人の」
むじゃきなえがおは、ふつうのしょうねんだが、
キロ様はだっそうされたのちに、一〇三ものそしきやだんたいをつぶした。
あくいもなく、さったのちにほうかいしたのだ。
キロ様は、ごじぶんののうりょくに、
じかくをおもちでないのだ。
それが、ゆいいつのキロ様のじゃくてんだろうとおもう。
「キロ様ののうりょくをなくしてしまえば、
お姉さまとも、きっとごいっしょになれますよ。
わたしは、キロ様がしあわせになっていただければ、
それでしあわせなのです」
ほんしんだ。わたしはキロ様のまえにせいざする。
キロ様はほほえみながら、わたしのあたまをなでてくださった。
「じゃあ僕は、シャクを幸せにするために、
幸せにならないとね」
キロ様はやさしいほほえみをうかべられて、
わたしのひたいにくちづけされた。
うれしい。
キロ様はいつもわたしをこんなきもちにさせてくださる。
このきもちをかえすために、
わたしはどんなこともくっせずにたたかうことができる。
たとえ、せかいかっこくからねらわれ、
せいきのだいはんざいしゃといわれても、
「ありがとう、シャク」
このほほえみをえいえんのものにするために、
わたしはすべてをささげる。




