LOVE.4 ミンウ・アルティ・メット
科学組織アルテマ。吉祥支部。
アンドロイド保管室。
そこに、二体のアンドロイド。フランソワとスペイシーが、並んで保管された。
深く目を閉じているが、壊されたりしていない。
反乱アンドロイドであるため、行動制限されただけだ。
会話もできる。
「お前たちは、俺の愛娘だからな」
「愛娘?ワタシたちは、冷凍刑にされないのですか」
「信じられないわ」
「俺が、上と話をつけてくるから、大丈夫だ」
アインは身なりを正す。
最高司令室。
「わたしが、科学大臣ミンウだ」
女性科学大臣。
ミンウ・アルティ・メット。
白銀の髪の美女。
「俺は、アイン・シュタインだ」
つけヒゲをなぞる。
「反乱アンドロイドの情報と保護を求めているそうだが。保護をお望みのようだな」
「そうだ。まずは、情報を聞かせてもらいたい」
「情報か。反乱行動理由はわかっている」
ミンウは、簡単に用意された台詞を言った。
「アニメロボットを好きになり、労働を否定した」
「あ、ああ」
それは、聞いた。
未来では、無くなったアニメ。
それに惚れてしまって、人間を毛嫌いするようになったらしいこと。
アニメロボットを知って、反乱を起こした。
労働を否定した。
そういうことなのか。
LOVE.4 ミンウ・アルティ・メット
「情報は、後は機密事項となっている。保護は、常識の範囲でOKだ」
「あ、ああ。そうか」
機密事項とは、まだ何かあるのか。
上は、基本、信じるべきなので、多くは言うまい。
「キミは、案外、熱い男の人なのだな」
ミンウが、不意に微笑む。
アインのつけヒゲが外れそうになる。
「あ、熱くて、何が悪い」
つけヒゲを治す。
「褒めているのだが」
女性科学大臣。大人な女性だ。
アンドロイド資料室。
「ワタシたちに自由行動が許されたのですか」
身体を伸ばすフランソワ。
「ワタシたちに、気があるの?」
同じく、スペイシー。
「気があるんじゃない。親になっただけだ」
子供は、黙ってろ。と、付け足す。
この子供たちの大好きなファンダム様に会わせてあげよう大作戦を実行しようと思う。
「ワタシたちは、あなたを人質にしようと考えていただけなのですよ」
「そうよ。怪我させてたかもしれないのよ」
「うるさいな。アニメって、資料は、何処だ」
アインは、ワード検索に切り替える。
検索ワード。〈アニメ〉。
アニメ。
目が悪くなるため、滅んだ文化。
絵が動く。画期的なシステムで、子供から、大人まで楽しんでいた。
物語形式を取り、専門のクリエイターがいた。
それは、古代クリエイティスである。
「駄目だ。全く、わからん」
「機能戦士ファンダム様ですよ」
「ファンダム様よ」
ファンダム。
古代ロボットアニメシリーズの一つ。
陸戦型。迷彩ロボットの名称。
「ファンダムってのは、ロボットだよな?」
「そうです」
「すごく、カッコいいのよ」
「その姿は、どんなのなんだ?」
「紙の資料しかありません」
「著作権で保護されてて、データ化してないのよ」
「そうか…」
データ化してあれば、科学者の権威を使って、アインが作れる。
著作権に守られていると、作成が出来ない。
「著作権があるなら、作るのは無理だな」
会わせてあげよう大作戦は、できなそうである。




