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第三話 ”ナニカ”の片鱗

3話

私は思考を巡らして一つの答えに辿り着いた。ここは魔法学園なんだ。

なら、魔法で相手を牽制するのが一番なのでは?と。

そうと決まれば取る行動はただ一つ。

入学式で渡された杖を取り出し、家で予習してきた呪文を詠唱するだけ。

そう思ったのだが、魔法が、、発動しない。

「なにしてんの?ww」「何だっけ?初級魔法の呪文じゃないっけ?」

「しょww初級魔法すら使えねーのかよww」「落ちこぼれにしても落ちすぎだろww」

私はショックと恥ずかしさのあまり、頭が真っ白になってしまった。

そして、ただ俯くことしかできなかった。

「おいwwなんとか言えよ。反応わりーな」そう言って肩を軽く突き飛ばされてしまった。

私の頭の中で何かが聞こえた「ーーわせ、、壊せ、、」と。

もはや自分でも周りでも私を止めることができなかった。



窓から夕日が差し始めたときだった。

「っん…」と声を漏らす、「おはよ。ダイジョーブ?」という声で私は目が覚めた。周りには生徒はおらず私を膝枕している先程の子しかいなかった。何かが燃えたような焦げ臭い匂いが鼻を刺す。起き上がろうとしたときに、鈍い頭痛が襲ってきた。指先は小刻みに震えており、少し汗をかいていた。

ふと、あまりにも教室が静かだと思った。

「みんなは?」「もう帰ったわよ?あんな事があったのに残っている生徒なんていないでしょ?み~んな一斉に逃げるように帰ったわよ。」とさも当たり前のように言うので私は更に困惑した。

私の思考を読み取ったかのように「まさかあんなことしたのに覚えてないの?あれは私でも予想できなかったんだけどね。」とやや呆れ気味に、しかし楽しそうに問いかけてきた。

「何があったの…?」と少し躊躇いながら聞くと、「そんな面白そうなこと言うわけ無いでしょ?」とムカつくほど爽やかかつ、にこやかに言ってきた。

なんなんだと思いながら周りを見てみると、机が2つ粉々になっていた。

「まさかあれを私が?」気付けば声が出ていた。

「そうよ。本当に怖かったんだから。」と先程あったことを思い出すように目を閉じた。ムカつく印象ばかりであまり顔をしっかり見ていなかったが、綺麗な顔立ちをしているなと今更気がついた。

「見惚れてるの?」と私の顔を覗き込んできた。長い睫毛に夜空を思わせる紺色の深く濃い瞳をしていた。確かに私は見惚れていたのかもしれないと思いつつ「違う」と端的に返事をして起き上がった。

「助けてくれてありがとね…えっーと…?」まだ、名前を聞いていなかったことにふと気がついた。「私の名前が知りたいの?せつなちゃん?」といたずらっ子のように笑って聞いてきた。いやそんなことより私はまだ自己紹介をしていない、なのに名前を何故知っているんだ?

また、私の思考を読み取ったかのように「名簿を見たからよ?それに少し、興味があったから?かしらね」と笑って言ってきた。

「興味があるってどういう…」と言おうとすると「名前が知りたいんじゃないの?」と遮って言ってきた。

確かに知りたいがそれよりも興味のあることを貴方が言ったからと言うのは失礼に当たるのだろう。微笑しながら、「私はれいなよ。よろしくね。」とやっと名前を教えてくれた。「そう。れいなさん?今日はありがとう。」とそそくさと立ち去ろうとすると、

「意外と薄情なのね?にしても明日から何食わぬ顔で来るのは難しいんじゃないの?」と引き止めてきた。

そういえば私が何をしたのか私は知らないし、れいなは教えてくれる気がないから明日のみんなの反応から推測するしかないのかと思った。しかし、この発言からして少し教えてくれるのかもしれないと思い少し挑発してみることにした。「そうかしら?私はきっと来れると思うけれど?」と言ってみると、

「そう。じゃあ明日が楽しみね。」と受け流されてしまった。

まだ空は明るかったが少しすると曇りになってしまった。

あんなことを言ってはみたが、机の状態から状況を察するに私はとんでもない事をしてしまったようだ。

明日またいじめられるのか、それとも…と不安を募らせるばかりだ。

明日が来なければこんな思いしなくてもいいのになと思いながら重い足取りで帰路についた。


こういった展開は個人的には好きなんですが、私だけなのでしょうか?

これからが気になるような展開づくりを頑張りたいと思います!

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