第二話 警戒
2話
クラスに戻る為に廊下を早足で歩いているとチャイムが鳴ってしまった。
入学初日から遅刻してしまうなんて教師からの印象ガタ落ちだ。
先程よりも早足で廊下を駆けている途中、どんなふうに戻ればいいのかと悩んでいると教室についてしまった。
扉に手を掛けてはみるが、なかなか勇気が出ず扉の前で立ち尽くしていた。
3分程だろうか、その状態でずっと突っ立ていると、突然「バァン!!」と轟音を立てて扉が勢いよく開いた。扉から手を離していなかったらきっと指を失っていただろう。そう確信できる威力だった。私はまだ呆然と扉の前に立ち尽くしていた。
すると、「入りなさい」と短く、落ち着いているが確かに威圧感のある声が聞こえた。思わず背筋が伸びてしまった。クラス中の視線が肌に刺さる。冷や汗をかきながら自分の席を急いで探した。「ここだよ」と声をかけてくれた。
その子は穏やかな声だったがその瞳は笑っておらず、冷たい瞳だった。まるで獲物を見定めるかのようだった。
整った容姿に、腰まで伸びている綺麗なストレートヘアの女の子だった。
軽く会釈をし、私は席についた。
「皆さん揃ったようですね」と教師が辺りを見渡し最後に、私を一睨みし視線を戻した。思わず背筋が凍ってしまった。早速目をつけられてしまうなんて、ついてないなと肩を落としていると、「目つけられちゃったね。これから大変そ〜ww」と先程の優しそうな声から一変し、いたずらっぽく笑い甘い声でからかってきた。
「はぁ…」と返答に困っていると、「私語は慎みなさい」と教師が圧をかけてきた。すると、私の隣で「クスッ」と先程の子にまた笑われてしまった。
この子も一応注意されていたのでは?と思いつつ、クラスの様子を伺うため周りを見渡してみたが、すぐに視線を戻した。理由は単純明快だ。教師の針のように鋭い視線が私に突き刺さってきたからだ。
「この教師、私を警戒し過ぎじゃないか?」と疑問に思ったが、遅刻、挙動不審、私語等、目をつけられるようなことをこの短時間でしてしまったから仕方ないか。ふと隣の子が何かをしていることに気が付いた。声を掛けようと思ったが、「これ以上目をつけられるのは御免だ」と思い、躊躇っていた。
「以上で話を終わります。即時に帰宅の準備をしてください。」と教師が言った。
「やっと終わった」と思いすぐに隣の子に声をかけようとした。しかし、声を掛ける前に私は先程の生徒数名に囲まれてしまった。
「死ぬと思ったんだけどな〜ww」「手加減したのかよww」「いやあそこからまさか生還するなんてなww」「なぁ?お前どうやってあんな短時間で戻ってきたんだよ?」「普通は落下して、動けなくなるか、死ぬかなんだけど?」と陰口となんとも答えづらい質問をされてしまった。
素直に言うべきか、無視するべきか、なんとか切り抜ける方法を考えてみたが、どんな方法を選んでもコイツらからの反感を買うことは避けられないだろう。
中々決断することができず、行動を取ることができなかった。
展開がゆっくりめか早いか色々あると思いますがこれからも読んで頂きたいです!




