ひまつぶし
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
西暦2200年5月28日(水)ファンタジア世界、要塞都市ベルファストの女傑通り、冒険者ギルド――
ひさしぶりの冒険者ギルドは、やはり、活気に溢れていました。
ハイエルフ美女のサガは、暇つぶしに、人間美男のカルロ(パーティーリーダー)と、クエストボードを眺めています。
「ん‥‥ヨルダン男爵領って、ゴブリン退治依頼だらけだね?」
「ほんとだ、何かあったみたいだが‥‥」
「面白そうだから、これとか、受注してみようか?」
「そうだな!」
早速、サガとカルロは、クエスト『野良ゴブリン退治』を受注しました。
尚、ヨルダン男爵領までは、徒歩で、十日の距離です。
そこで、サガたち冒険者パーティーは、自宅『ロマーヌの館』で、高速移動手段を確保することにしました。
自宅の地下研究室で、彩香博士が、サガたちに解説します。
「この消費アイテムは、乗り物『装甲車』を、圧縮/解凍するための物だから。
――題して『ZIPセンヌキ』よ!」
「もっと、マシな形が、無かったわけ?」
「センヌキって、カッコ良いでしょ?」
彩香は、サガの質問を、疑問で返しました。
ともあれ、これで、高速移動手段が確保できました。
翌朝、サガたちパーティーは、自宅の前庭に集まりました。
メンバーは、剣舞士サガと戦士カルロ、野戦士ルイと魔道士ハインツ、愛犬ワンダの4人と1匹で、サガ以外は、全員、男性か雄です。
みんな、久しぶりの冒険に、期待を膨らませています。
ここで、ルイが、アイテム『ZIPセンヌキ』を掲げます。
「アイテム解凍、装甲車『ロウドスター』!」
すると、装甲車が、短車体モード(車長6メートル)で出現しました。
ちなみに、この装甲車は、防刃幌を展開した長車体モード(車長9メートル)にすると、キャンピングカーに変わります。
こうして、サガたちのパーティーは、装甲車に乗り込みました。
尚、ヨルダン男爵領までは、自動運転で向かいます。
その日の夕方、ヨルダン男爵領の町『タルナート』に到着しました。
そこで、装甲車を圧縮して、ルイの魔法収納に格納してから宿を探します。
しばらくすると、城のような外観の建物が、目に留まりました。
ルイが、はしゃぎます。
「ここ、面白そうだよ♪」
「げっ、まるで、ラブホ‥‥」
サガ(転生者)が、嫌そうな表情をしました。
けれども、ハインツが提案います。
「料金も、お手ごろだし、ココにしましょう!」
「そうだな♪」
カルロまでもが、賛成しました。
サガは、ゲンナリしながらも、男ども(童貞)の後を追いました。
それで、宿の客室は、ピンク色‥‥やはり、ラブホテルです。
サガが、恥じらいながら、カルロに御願いします。
「ほかの宿にしようよ‥‥」
「快適な宿じゃないか?」
「恥ずかしがるサガも、なかなか、可愛いですね!」
「お風呂とトイレは、壁が透明だね♪」
ハインツとルイまでもが、この宿を気に入ってしまいました。
ワンダ(アンドロイド犬)が、サガを慰めます。
『ご愁傷さま』
「ううぅ‥‥」
サガは、何かを予期してか、涙目です。
対して、男たちは、訳もなく、はしゃいでいます。
明るい雰囲気ですが、サガ(処女)は、お風呂やトイレほかで、一晩中、恥ずかしい想いをしてしまいました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




