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爆炎のサガ  作者: 大和奏時
玩具の町

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43/79

デザインバトル

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

 PM7:00、ホビーサロン隅田《すみだ》本舗《ほんぽ》――



 先程《さきほど》、剣客《けんかく》副《ふく》隊長《たいちょう》の坂元《さかもと》涼真《りょうま》と、鉄火《てっか》隊長の万代《よろづ》平九郎《へいくろう》が帰宅《きたく》しました。

 残《のこ》りの者《もの》たちは、目下《もっか》、コンビニ弁当《べんとう》を、美《お》味《い》しく食《た》べています。


 ところが、剣客隊長の滝沢《たきざわ》源之介《げんのすけ》と、剣客隊員(たいいん)の万代竹雄(たけお)が、睨《にら》み合《あ》っていました。原因《げんいん》は、サガ(優香《ゆうか》)の裸《はだか》を、見《み》ただの触《さわ》っただのです。

 源之介が、竹雄に告《つ》げます。


「江戸前《えどまえ》優香は、俺《おれ》の女《おんな》だ!」

「いや、サガは、俺のアダルト素材《そざい》だ!」


「どっちも、違《ちが》うでしょ?」


 一応《いちおう》、サガ(ハイエルフで処女《しょじょ》)が、呆《あき》れつつも諫《いさ》めました。

 それでも、源之介は、引《ひ》き下《さ》がらず、竹雄に宣告《せんこく》します。


「だったら、デザバトで勝負《しょうぶ》だ!」

「望《のぞ》むところだ!」


「なにそれ?」


 サガの質問《しつもん》を無視《むし》して、竹雄は、レジのカウンター上《うえ》の棚《たな》から、サイバー調《ちょう》の床《ゆか》照明《しょうめい》のような『プロジェクタ』を取《と》り出《だ》しました。

 さらには、それを、床上《ゆかうえ》の広《ひろ》い場所《ばしょ》に、設置《せっち》します。すると、店内《てんない》に、仮想《かそう》マップと、仮想マップ内《ない》の光景《こうけい》が、複数《ふくすう》の空中《くうちゅう》ウィンドウで表示《ひょうじ》されました。


 空中には、何処《どこ》かの『軍港《ぐんこう》と上空《じょうくう》』が、映《うつ》し出されています。

 それから、二人《ふたり》は、お互《たが》いに、ロボットらしきが描《えが》かれたカードを、懐《ふところ》から取り出しました。先《さき》に、動《うご》いたのは、源之介です。


「機体《きたい》カード、セット!」

「――セット!」


 源之介と竹雄が、先程《さきほど》のカードを、空中に固定《こてい》しました。その結果《けっか》、二人の周囲《しゅうい》に、仮想コックピットが展開《てんかい》されます。

 同時《どうじ》に、二人の機体が、仮想ハンガー内にロードされました。間《ま》も無《な》く、源之介に続《つづ》き、竹雄も叫《さけ》びます。


「ガウレガ、出《で》る!」

「バルボラ、行《ゆ》く!」


 そうして、空中ウインドウに、仮想ハンガーから発進《はっしん》する二人の機体が、映し出されました。二人の機体は、仮想マップ上《じょう》の上空で、対峙《たいじ》します。



 先に、竹雄が動きました。彼《かれ》の『金色《きんいろ》のバルボラ』から、小型《こがた》戦闘《せんとう》ユニットが、大量《たいりょう》に射出《しゃしゅつ》されます。それを見《み》て、源之介が、竹雄に告げます。


「竹《たけ》め、生《なま》意気《いき》な‥‥必要《ひつよう》なのは、火力《かりょく》だ!」

「なんの、シールド展開!」


 源之介の『赤《あか》いガウレガ』が、ため撃《う》ちしたビームを、竹雄は、小型戦闘ユニット3基《き》で、シールドを展開してブロックしました。

 同時に、残《のこ》りの小型戦闘ユニットが、源之介の機体を取り囲《かこ》むように、レーザー射撃《しゃげき》です。源之介は、これを、機体周囲の力場《シールド》で、中和《ちゅうわ》消去《しょうきょ》しました。


 その後《ご》は、源之介の機体のライフルからのビーム射撃と、竹雄の小型戦闘ユニット群《ぐん》による包囲《ほうい》レーザー射撃が、せめぎ合《あ》います。

 源之介は、不敵《ふてき》な笑《え》みを浮《う》かべます。


「数《かず》では無く、パワーで圧倒《あっとう》する!」

「数の力《ちから》を、思《おも》い知《し》れっ!」


 けれども、源之介の方《ほう》は、信《しん》じられないほどの巧《たく》みな制動《せいどう》で、包囲レーザー射撃を、ほぼ全《すべ》て回避《かいひ》していました。



 ところが、源之介が、前方《ぜんぽう》の小型戦闘ユニットを、ライフルで狙《ねら》うと‥‥竹雄の機体が、不意《ふい》に消《き》え去《さ》りました。

 次《つぎ》には、急《きゅう》制動された竹雄の機体が、源之介の機体の頭上《ずじょう》に出現《しゅつげん》します。竹雄は、雄《お》叫《たけ》びを上《あ》げます。


「必殺《ひっさつ》、大《だい》回転《かいてん》かかと落《お》としぃーっ!」

「にょわおっ‥‥!」


 源之介の大《おお》間《ま》抜《ぬ》けな断末《だんまつ》魔《ま》と共《とも》に、彼の機体の頭部《とうぶ》が、ぐしゃりと、破壊《はかい》されました。同時に、竹雄の小型戦闘ユニット群が、源之介の機体を、寄《よ》って集《たか》って蜂《はち》の巣《す》にして行きます。

 すぐさま、源之介の『赤いガウレガ』は、超弩《ちょうど》派手《はで》に爆散《ばくさん》しました。竹雄の『金色のバルボラ』の勝利《しょうり》です。



 熱《あつ》いバトルが終了《しゅうりょう》すると、源之介は、力無く‥‥うな垂《だ》れています。

 竹雄が、源之介に言《い》います。


「源《げん》ちゃん、あのパターンというか、隙《すき》を突《つ》くフェイントに弱《よわ》いんだよな!」

「‥‥ちきしょうめ!」


「なに、なんなの、これ♡」


 二人を差《さ》しおいて、サガは、デザバトに興味《きょうみ》津々(しんしん)です。また、デザバトの御蔭《おかげ》で、源之介と竹雄の気力《きりょく》が消耗《しょうもう》して、口論《こうろん》が収《おさ》まりました。

 このバトルで、サガの興味《きょうみ》と期待《きたい》が、膨《ふくら》らみ上《あ》がって来《き》ます。



 早速《さっそく》、サガは、わくわく楽《たの》しそうに、デザバトへの参加《さんか》手続《てつづき》を開始《かいし》しました。

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

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