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爆炎のサガ  作者: 大和奏時
江戸の花

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揺さ振られる想い

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

 寝室《しんしつ》で、浅草《あさくさ》剣客《けんかく》隊長《たいちょう》の滝沢《たきざわ》源之介《げんのすけ》は、ベッドに安置《あんち》した戦闘《せんとう》ラブドール(等身《とうしん》大《だい》の裸体《らたい》)を見《み》詰《つ》めています。



 そして、この戦闘ラブドールは、人間《にんげん》女性《じょせい》を改造《かいぞう》したもので、腕《うで》や脚《あし》を奪《うば》われた上《うえ》で、容姿《ようし》を架空《かくう》の人種《じんしゅ》『エルフ』に似《に》せられていました。

 すなわち、この極上《ごくじょう》美女《びじょ》は、頭《とう》部《ぶ》と胴《どう》部だけの『腕も脚も省略《しょうりゃく》した』アダルト人形《にんぎょう》で、おそらくは、ファンタジー系《けい》のキャラクター商品《しょうひん》です。


 おまけに、その肉体改造は、完璧《かんぺき》なまでに徹底《てってい》していて、凄艶《せいえん》すぎる官能《かんのう》ボディーを始《はじ》めとして、その改造は、生殖器《せいしょくき》の内外《ないがい》にまで及《およ》んでいます。しかも、それら形状《けいじょう》データは、本人《ほんにん》情報《じょうほう》として、遺伝子《いでんし》にまで組《く》み込《こ》まれていました。


 それ故《ゆえ》に、彼女《かのじょ》は、壊《こわ》れて生命《せいめい》を停止《ていし》するまで、この外見《がいけん》で生《い》きる他《ほか》には、術《すべ》など皆無《かいむ》なのです。


 その上、頭脳《ずのう》すらも、バイオ・デバイス化《か》されていました。加《くわ》えて、彼女をアダルト人形として、操作《そうさ》するための外部《がいぶ》I/F(インターフェイス)さえもが実装《じっそう》されています。

 さらには、その頭脳『バイオ・デバイス』には、アダルトサービス機能《きのう》までもが、無尽蔵《むじんぞう》にインストールされていました。



 要《よう》するに、彼女は、男性《だんせい》を欲情《よくじょう》させ、快楽《かいらく》を与《あた》えるために、肉体《にくたい》どころか精神《せいしん》の全《すべ》てを、余《あま》すことなく改造されています。

 これらは、明《あき》らかな虐待《ぎゃくたい》で、過《す》ぎたる人権《じんけん》蹂躙《じゅうりん》なのです。そのため、源之介は、怒《いか》りを声《こえ》にします。


「どこの死《し》の商人《しょうにん》だ、こんな酷《むご》い改造を!」


「マスター、この女性には『無理《むり》矢理《やり》の改造』特有《とくゆう》の拒絶《きょぜつ》反応《はんのう》が見《み》られません。

 おそらく、彼女の仕様《しよう》は、彼女自身(じしん)の性癖《せいへき》だと推測《すいそく》されます」


「そうなのか?」


「はい、結論《けつろん》を言《い》えば、この女性は、痴女《ちじょ》です。

 ‥‥しかしながら、彼女は、純潔《バージン》処女《メイデン》だと、BIOS(バイオス)に明記《めいき》されています。

 きっと、彼女は、痴女でありながら、成人《せいじん》男性を拒絶する変態《へんたい》です。

 いわゆる、百合《ゆり》かショタコンの類《たぐい》だと、考《かんが》えられます」


「世《よ》の中《なか》、いろいろあるんだな‥‥」

「まったくです」


 源之介を、AI(エーアイ)ロボット『生徒《せいと》会長《かいちょう》』が、そのようにサポートしました。

 一方《いっぽう》で、戦闘ラブドールは、眉間《みけん》にシワを寄《よ》せています



 ところで、戦闘ラブドールこと、サガ(前世《ぜんせ》は江戸前《えどまえ》優香《ゆうか》)は、気《き》付《づ》きます。

 この男《おとこ》『滝沢源之介』は、浅草剣客隊長にして、元《もと》『生徒会の副《ふく》会長』です。しかも、彼《かれ》は、サガが前世で『生徒会長』をしていた時《とき》の副会長でした。


(それはそうと‥‥わたしは、痴女でも無ければ、変態でもない!)


 サガは、無言《むごん》で怒《いか》りました。何故《なぜ》なら、現在《げんざい》、会話《かいわ》能力《のうりょく》が不調《ふちょう》だからです。

 ところが、しばらくすると、AIロボット『生徒会長』(外見《がいけん》は江戸前優香)が、源之介に告《つ》げます。


「マスター、懺悔《ざんげ》の時間《じかん》です!」


「優香、愛《あい》してる。

 ‥‥けど、180年《ねん》前《まえ》のパンデミックで、君《きみ》を救《すく》えなかった。

 それでも、もし、君が生《う》まれ変《か》わったら、今度《こんど》こそ、想《おも》いを告げる。

 江戸前優香、君を、心《こころ》から愛してる!」


 源之介は、生徒会長ロボに、想いを告げました。サガ(優香は前世の自分《じぶん》)は、脳天《のうてん》がスパークするほどの衝撃《しょうげき》を覚《おぼ》えます。そして、源之介は、サガの身体《からだ》を、ベッドの左《ひだり》側《がわ》に押《お》しやりながら告げます。


「痴女さん、お隣《とな》りを、お借《か》りします」


 そう言って、さらには、ややあってから、源之介は、会長ロボ(外見がサガの前世の優香)と、ベッドの右《みぎ》側で性的《アダルト》『合体《がったい》』をしました。

 サガにとって、恥《は》じらい生《い》き殺《ごろ》し地獄《じごく》が、始《はじ》まったのです。



 やがて、源之介と会長ロボの合体は、解除《かいじょ》されましたが、その最中《さいちゅう》の源之介の言葉《ことば》‥‥熱《あつ》い想いの数々(かずかず)が、サガの脳裏《のうり》には、繰《く》り返《かえ》し響《ひび》いています。

 おかげで、サガ(優香)の魂《たましい》が、システムトラブルしていました。


 おまけに、源之介と会長ロボは、例《たと》えサガの前でも、頻繁《ひんぱん》にラブラブします。しかも、幾度《いくど》も、性的《せいてき》『合体』が、サガの間近《まぢか》で行《おこな》われました。

 サガの感覚《かんかく》中枢《ちゅうすう》は、ひたすら『のののの‥‥』表示《ひょうじ》を、繰り返しています。



 こうして、サガへの精神《せいしん》侵食《しんしょく》は、こってりと、三日《みっか》も続《つづ》きました。

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

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