進撃の猛虎
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
PM6:45、邪悪が跋扈する浅草に、正義たる爆炎のサガが光臨しました。
爆炎のサガは、すぐさま、邪悪の群れ『邪魔』どもと戦い始めます。そして、彼女は、機械の腕脚を輝き振るわせ、生身の胴体を艶めき撓ませます。
とは言え、浅草剣客隊は、サガが『本当に味方か如何か』を見定めるため、専守防衛に徹しています。
しかしながら、剣客隊長の滝沢源之介の目には、サガの発光体で隠されているだけの恥部やら秘所ばかりが、はっきりクッキリと映っていました。
「うねる動きに、たわわな弩迫力‥‥アダルトビデオなんかよりも、男魂を揺さぶられるぜぇ!」
「源ちゃんよぉ‥‥」
副隊長の坂元涼真が、困り果てた様子です。
他方で、隊員の御剣桃花が、世迷言です。
「エルフ娘が付けてる『黒いゴーグル』のディスプレイ機能が欲しい!」
「おいおい、お前まで‥‥寝ぼけんな!」
副隊長が、呆れながら諫めます。
もちろん、エルフ娘とは、爆炎のサガのことです。
「大体、不謹慎だろう、あの下っ腹の淫紋とか!」
「「‥‥「尊いだろっ!」‥‥」」
副隊長の涼真が、怒鳴っても、その声は、大多数の隊員に、否定されました。
おまけに、隊長の源之介に至っては、刀を構えながらも、サガの艶めかしい勇姿に、唯々、見惚れていました。
ともあれ、爆炎のサガは、悪辣なる邪魔の群れを、薙ぎ倒します。美しく舞うように、艶やかに踊るようにして、邪魔どもを粉砕して行きます。
煌めく金属の腕で、邪魔どもを打ち砕き、輝く機械の脚で蹴り滅ぼします。
そのスピードは、目まぐるしく、すでに、邪魔どもの大半が消滅しました。
ところが、邪魔の群れの中に、なぜか、人間の『酔っ払い男』がいます。
しかも、突然、酔っ払いの全身が、青い炎に包まれて‥‥虎の頭部をした化身が出現します。
トラ化身は、いきなり、爆炎のサガに、飛び掛かりました。
サガは、咄嗟に、機械の右腕で、トラ化身を薙ぎ払います。
<ギシャァーン!>
しかし、彼女の右腕は、化身の超絶パワーで、砕け散りました。
「くっ!」
さらに、トラ化身は、サガの左腕までも、殴り砕き‥‥次には、右脚までをも、蹴り砕きました。
「くうっ!」
右脚を失い、サガは、仰向けに倒れます。すると、すぐさま、トラ化身は、彼女の左脚さえも、踏み砕きました。
もはや、爆炎のサガは、すべての手足を失いました。
まもなく、トラ化身は、サガの両目を覆うゴーグルを、乱暴に剥ぎ取ります。
すると、サガの恥部を隠している発光体が、消滅しました。
いまや、サガは、頭と胴体だけの『汗まみれの裸体』に過ぎません。
程無くして、トラ化身は、自身の下半身を、卑猥に変化させて、サガに覆い被さろうとしました。
ところが、そのとき、ひと振りの刀が、トラ化身の後頭部に命中しました。それは、剣客隊長の源之介が、投げ付けたのです。
‥‥しかし、その刃は、トラ化身の防護に、弾き飛ばされました。
「何のつもりだ、虫けら!」
「うっせえ、へっぽこドラ猫が、人間さまを舐めんな!」
源之介は、化身に虫けら呼ばわりされて、そう啖呵を切りました。
もちろん、トラ化身の殺意は、源之介に向かいます。
「だったら、お前の心臓を、抉り取‥‥ぐわぁーっ!」
突如、サガの周囲が輝き始め、その輝きで、トラ化身が弾き飛ばされました。
これは、サガの腕や脚を構成していた『ナノマシン』の輝きです。見れば、機械の腕脚の破片すらも、ナノマシンにまで分解され、輝きに変わって行きます。
すぐさま、輝きが、サガの腕や脚を再構築して‥‥間もなく、サガは、素顔を晒し、胴部は裸体、右腕が『電磁キャノン』で、左腕は無く、両脚が骨格だけの設置脚という形体に変化しました。
やがて、トラ化身が、再び立ち上がろうと‥‥すると、電磁キャノンから『輝きの塊』が射出され、化身の心臓を貫きます。
「ごがっ‥‥!」
「‥‥爆‥‥め‥‥つ‥‥」
サガが、力なく、そう呟くと、トラ化身の肉体が、炎に包まれ消滅しました。また、化身が消滅すると、邪魔の群れも消え去ります。
けれども、その直後、サガは、気を失い‥‥彼女の腕脚も消滅しました。
そして、路上には、無腕脚の『エルフの裸体』が、艶めかしく残されます。
すぐさま、剣客隊長の滝沢源之介は『汗だらけの裸体』に駆け寄り、ひたむきに、それを抱き締めました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




