禁断のエトランゼ
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
西暦2200年5月20日(火)ファンタジア世界、要塞都市ベルファスト『ロマーヌの館』の夜――
いまだ、豪華リビングでは、百均アイテム展覧会が開催中です。
それも、これが続いている最大の原因は、彩香博士が、異世界通販システムを利用して、次々と、アイテムを購入しているからでした。
それで、サガ(ハイエルフ♀、前世は博士の実娘『優香』)が、無駄な百円グッズこと、ガラクタアイテムの山に、呆れていると、博士の研究用デバイスの横に、見慣れない『西暦世界の文字』のカードを発見します。
ここで、呆れからの気分転換として、サガが彩香に質問します。
「ママ、そのカードは?」
「ん、パスポート。優香ちゃんのも、あるわよ」
「鑑定‥‥西暦世界への転移が可能?
あっ、スマートシステムがあれば、出来るんだ‥‥転移!」
サガは、行き先も指定せずに、いきなりの転移をしました。
そこは、夕刻の『まるで令和日本の何処か』らしき場所です。
サガが見渡すと、そこは、高級住宅街で、タワーマンションも点在していました。しかも、近くには、空中広告が浮かぶ『コンビニ』までもがあります。
その景色に、サガは、呟きます。
「ほとんど、2020年代と変わらないような‥‥」
『こらっ、優香ちゃん! 今、どこ?』
「あ、ママ‥‥いま?」
「そっ、今?」
「歩道の石柱には、台東区‥‥
‥‥あ、交通標識‥‥雷門まで、200メートル先を左だよ、今」
『じゃあ、迷わないわね?』
「うん、多分‥‥って、色々問題だよ!」
『じゃあね!』
彩香からの通信が、切れました。サガは、少なからず、途方に暮れています。
けれども、問題は、美爆乳のエルフが、カジュアルドレスにハイヒールで、東京の道路にいる訳で‥‥徐々に、通行人の関心を引いています。
サガは、一応、念のため、ファンタジア世界に帰る手段を、スマートシステム(ステータス表示とかの仕組)で確認しますが‥‥転移許可は、少なくとも来月まで(残り十日ほど)は、下りそうに無いとの事です。
しかし、これでは、迷子にならなくても、意外と困った状況でした。それなので、彼女は、さらに確認します。
「システムに、カード残高か、何か‥‥
‥‥あった!
えっと、1コインが9円のレート?
残り十日、30万円もあれば、どうにかなるか‥‥」
どうやら、ここでの生活費は、如何にかなりそうです。ただし、最大の問題が残ります。そのため、サガは、再び、スマートシステムで確認します。
「ホテル、空いてるかな‥‥?
‥‥近隣のビジネスは‥‥空いてない‥‥げっ!
最安値がホテル『シャーリバン浅草』で、一泊2万円‥‥?
‥‥仕方ないか」
サガは、300メートル先のホテル『シャーリバン浅草』に向かいます。
ですが、やはり、セクシー美女がエルフの耳なのは、かなり目立ちました。
こうして、サガは、出費面での不満や不安を抱えながらも、しばらくは、東京で暮らす事となりました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




