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爆炎のサガ  作者: 大和奏時
爆炎のスーパーヒーロー

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26/79

白馬の英雄

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

 西暦《せいれき》2200年《ねん》、ファンタジア世界《せかい》、要塞《ようさい》都市《とし》ベルファストの白馬《はくば》通《どお》り――



 ハイエルフのサガは、娼婦《ポルノ》スキル『ハイヒール疾走《しっそう》』を発動《はつどう》させ、カジュアルドレスを棚《たな》引《び》かせています。

 しかし、彼女《かのじょ》が、通《とお》りの東《ひがし》端《はし》に来《き》た時《とき》には、すでに遅《おそ》く‥‥邪悪《じゃあく》なる影魔《シャドウ》ども十《じゅう》数《すう》匹《ひき》が、殺戮《さつりく》を行《おこな》っていました。


 もはや、東端は、惨劇《さんげき》の舞台《ぶたい》と化《か》し、流血《りゅうけつ》と死体《したい》、そして、悲鳴《ひめい》で溢《あふ》れています。そのため、サガは、急《いそ》ぎ叫《さけ》びます。


「変身《へんしん》!」


 その瞬間《しゅんかん》、サガの2nd(セカンド)ジョブとして、クラス『爆炎』(ダイナマイト)が起動《ロード》され、彼女《かのじょ》は、機械《きかい》精霊《せいれい》化しました。

 さらには、システム音声《おんせい》が、大《だい》音量《おんりょう》で轟《とどろ》きます。


『爆炎のサガ(ダイナマイト・サガ)、Enter(エンター)!』


 いまや、サガは、ほとんど生裸《なまはだか》で、両《りょう》腕《うで》両脚(あし)が金属《きんぞく》製《せい》の機械義肢(ぎし)に変《か》わっています。しかも、下腹《かふく》部《ぶ》には、処女《しょじょ》の証《あかし》『純潔《じゅんけつ》紋《もん》』がありました。



 すぐさま、爆炎《ばくえん》のサガは、影魔《えいま》どもを、美《うつく》しく舞《ま》いながら打《う》ち払《はら》い、艶《あで》やかに踊《おど》りながら蹴《け》散《ち》らして行《ゆ》きます。

 それも、ほとんどの影魔は、一撃《いちげき》で粉砕《ふんさい》されています。


 やがて、サガの身体《からだ》を情熱《じょうねつ》が滾《たぎ》り、色香《いろか》が迸《ほとばし》る頃《ころ》、影魔は全滅《ぜんめつ》しました。


 ところが、間《ま》も無《な》くして、怪《あや》しい貴族《きぞく》らしきが登場《とうじょう》します。次《つぎ》に、その姿《すがた》は、猿《さる》もどきへと変化《へんか》して行き‥‥魔人《フィーンド》と化しました。

 すぐさま、サル魔人《まじん》は、絶叫《ぜっきょう》を拡散《かくさん》させます。


「キギィィィーッ!」


 途端《とたん》に、周辺《しゅうへん》の建物《たてもの》の窓《まど》が砕《くだ》け、壁《かべ》に亀裂《きれつ》が走《はし》ります。また、サガの防護力《シールド》も、異音《いおん》を立《た》てて、火花《プラズマ》を散《ち》らします。しかも、サガのサイバーゴーグルの表面《ひょうめん》には、続々(ぞくぞく)と、警告《けいこく》メッセージが表示《ひょうじ》されています。



 結果《けっか》、サガの防護力《ぼうごりょく》が、大《だい》ダメージによって消《き》えかけています。

 そのため、サル魔人は、己《おのれ》の勝利《しょうり》を確信《かくしん》して、飛《と》び跳《は》ねます。


「キィ、キッ、キキィーッ」


 対《たい》するサガは、危機《きき》感《かん》による大汗《おおあせ》で、生肌《なまはだ》が、あられもなく艶《つや》めいています。

 ほどなく、サル魔人は、さらなる大絶叫を集中《しゅうちゅう》させます。


「キキキキッギィィィーッ!」


 しかし、その直前《ちょくぜん》、サガは、天空《てんくう》へと、跳躍《ちょうやく》して回避《かいひ》します。加《くわ》えて、上空《じょうくう》で、後方《こうほう》宙《ちゅう》返《がえ》りして、飛《とび》蹴《げ》りの体勢《たいせい》を取《と》ります。


『ダイナマイト・インパクトォーッ!』


 次には、システム音声と共《とも》に、サル魔人の顔面《がんめん》に、飛蹴りが命中《めいちゅう》しました。

 それと同時《どうじ》に、魔人が、麻痺《まひ》して動《うご》けなくなります。その上《うえ》で、サガは、魔人を背後《はいご》にして、ゆっくりと離《はな》れて行きます。


「爆滅《ばくめつ》!」


 サガの言葉《ことば》で、爆炎が発生《はっせい》し、それにより、魔人が消滅《しょうめつ》しました。

 さらには、この勝利により、システム音声が響《ひび》き渡《わた》ります。


『コンプリート!』


 そのあと、サガは、素顔《すがお》で風《かぜ》を感《かん》じるために、ゴーグルを額《ひたい》に上《あ》げました。

 斯《か》くして、爆炎のサガの『さわやかな笑顔《えがお》』『迫力《はくりょく》の汗艶《あせつや》ボディー』『金属製の機械義肢』が、輝《かがや》ける太陽《たいよう》の下《した》で、キラメキを放《はな》っています。



 しばらくして、サガは、仲間《なかま》が待《ま》つカフェテラスへと戻《もど》りました。また、服装《ふくそう》も、元《もと》のカジュアルドレス姿に戻っています。

 すると、ジラルド王子《おうじ》が、サガを労《ねぎら》います。


「お疲《つか》れ、飲《の》み物《もの》は、ワインで良《よ》いかな?」

「わたし、ギンギンに冷《ひ》えた、ジンジャーエールが飲《の》みたい!」


「はい、オレンジジュース♪」


 お節介《せっかい》にも、ルイが、オレンジジュースを、サガに差《さ》し出《だ》しました。

 それを、サガは、さっと飲み干《ほ》しましたが‥‥少《すこ》し、温《ぬる》かったようです。それで、彼女は、しかめっ面《つら》を、ルイに向《む》けました。



 ともあれ、爆炎のサガは、颯爽《さっそう》と艶《あで》やかに、サル魔人に勝利しました。

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

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