白馬の英雄
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
西暦2200年、ファンタジア世界、要塞都市ベルファストの白馬通り――
ハイエルフのサガは、娼婦スキル『ハイヒール疾走』を発動させ、カジュアルドレスを棚引かせています。
しかし、彼女が、通りの東端に来た時には、すでに遅く‥‥邪悪なる影魔ども十数匹が、殺戮を行っていました。
もはや、東端は、惨劇の舞台と化し、流血と死体、そして、悲鳴で溢れています。そのため、サガは、急ぎ叫びます。
「変身!」
その瞬間、サガの2ndジョブとして、クラス『爆炎』が起動され、彼女は、機械精霊化しました。
さらには、システム音声が、大音量で轟きます。
『爆炎のサガ、Enter!』
いまや、サガは、ほとんど生裸で、両腕両脚が金属製の機械義肢に変わっています。しかも、下腹部には、処女の証『純潔紋』がありました。
すぐさま、爆炎のサガは、影魔どもを、美しく舞いながら打ち払い、艶やかに踊りながら蹴散らして行きます。
それも、ほとんどの影魔は、一撃で粉砕されています。
やがて、サガの身体を情熱が滾り、色香が迸る頃、影魔は全滅しました。
ところが、間も無くして、怪しい貴族らしきが登場します。次に、その姿は、猿もどきへと変化して行き‥‥魔人と化しました。
すぐさま、サル魔人は、絶叫を拡散させます。
「キギィィィーッ!」
途端に、周辺の建物の窓が砕け、壁に亀裂が走ります。また、サガの防護力も、異音を立てて、火花を散らします。しかも、サガのサイバーゴーグルの表面には、続々と、警告メッセージが表示されています。
結果、サガの防護力が、大ダメージによって消えかけています。
そのため、サル魔人は、己の勝利を確信して、飛び跳ねます。
「キィ、キッ、キキィーッ」
対するサガは、危機感による大汗で、生肌が、あられもなく艶めいています。
ほどなく、サル魔人は、さらなる大絶叫を集中させます。
「キキキキッギィィィーッ!」
しかし、その直前、サガは、天空へと、跳躍して回避します。加えて、上空で、後方宙返りして、飛蹴りの体勢を取ります。
『ダイナマイト・インパクトォーッ!』
次には、システム音声と共に、サル魔人の顔面に、飛蹴りが命中しました。
それと同時に、魔人が、麻痺して動けなくなります。その上で、サガは、魔人を背後にして、ゆっくりと離れて行きます。
「爆滅!」
サガの言葉で、爆炎が発生し、それにより、魔人が消滅しました。
さらには、この勝利により、システム音声が響き渡ります。
『コンプリート!』
そのあと、サガは、素顔で風を感じるために、ゴーグルを額に上げました。
斯くして、爆炎のサガの『さわやかな笑顔』『迫力の汗艶ボディー』『金属製の機械義肢』が、輝ける太陽の下で、キラメキを放っています。
しばらくして、サガは、仲間が待つカフェテラスへと戻りました。また、服装も、元のカジュアルドレス姿に戻っています。
すると、ジラルド王子が、サガを労います。
「お疲れ、飲み物は、ワインで良いかな?」
「わたし、ギンギンに冷えた、ジンジャーエールが飲みたい!」
「はい、オレンジジュース♪」
お節介にも、ルイが、オレンジジュースを、サガに差し出しました。
それを、サガは、さっと飲み干しましたが‥‥少し、温かったようです。それで、彼女は、しかめっ面を、ルイに向けました。
ともあれ、爆炎のサガは、颯爽と艶やかに、サル魔人に勝利しました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




