異世界モデラー
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
西暦2200年5月8日(木)ファンタジア世界、要塞都市ベルファスト『ロマーヌの館』地下研究室――
今日は、研究室に来客です。
そこには、うら若きハイエルフ美女のサガも、呼び出されて同席しました。
それで、その来客は、いかにも、美形『王子さま』な外見をしています。
彩香博士が、サガに来訪者を紹介します。
「優香ちゃん、こちら、軍神ガンヒルドさまに紹介してもらった‥‥
‥‥この世界のデザイナーというか、モデラーの人」
「初めまして、異世界転生者の子孫で、モデラーのジラルドです」
「はじめまして、サガです」
ジラルドとサガ(優香)は、そんな感じで、笑みを交わしました。
彩香は、語り出します。
「あのね、優香ちゃんの変身体を、機械精霊に一本化したいけど‥‥
‥‥複雑すぎて、AIでは、外見のデザインが生成できないのよ。
そこで、この世界のモデラーさんに、お願いすることにしたの。
そのデザインと言うのが‥‥
まず、全体の雰囲気は、官能的で、街頭での活動も、想定したデザイン。
素体は、全裸で、恥部をボディーペイントのような、発光体で隠してるだけ。
四肢は、機械で出来ていて、任意のカスタム義肢に交換可能。
‥‥けれども、基本義肢の機能は、ポルノプレイにも対応している。
さらに、頭部には、サイバーゴーグル付き通信ヘッドセット。
ゴーグルの表面は、メッセージ表示を想定した、デザインに成っている。
以上が、機械精霊のデザインなんだけど‥‥
これしきの事が、今のAIでは、上手くデザインできないのよ!」
そう語り終えた、彩香は、ご機嫌斜めです。
それと、話を聞いた、ジラルドが、考え始めています。
しばらくして、ジラルドは、彩香博士にもらった『スマートシステム』を操作します。しかも、初めてのはずが、転生者の子孫だけあって、なかなかの手際です。やがて、彼は、完成したデザインを、空中にウィンドウ表示します。
「どうですか、これで?
‥‥恥部の発光体は、このように、ON/OFFが出来ます。
それと、これが、サイバーゴーグルを、額に上げた状態です。
それから、基本義手の指先などには、柔らかオナ素材を使用しています」
「完璧よ!」
「‥‥この格好で、街中が歩けるわけ?」
デザインへの反応は、彩香が絶賛で、サガが冷やかな態度です。
さらに、ジラルドは、他のデザインも提示します。
「長時間の街頭活動のために、ヌードセーバーも用意しました。
‥‥これは、娼婦の外套に見える、重力や風にも対応した、立体映像です。
基本、透明サーフェイスで、半透明/不透明テクスチャも適切使用しました。
ただし、放熱粒子の拡散効率が低下します。
サガさん、これで、どうでしょうか?」
「恥ずかしいけど‥‥これなら、どうにか大丈夫」
サガは、デザインを、しぶしぶ了承しました。
一方で、彩香は、デザインに対して、細かい改良を指定します。それで、彩香とジラルドとで、詳細仕様を詰めて行きました。
やがて、仕様が決まると、3人は、雑談を始めました。
しばらくして、ジラルドは、改めて自己紹介をします。
「私は、この国『クレジットワース』の王太子です。
‥‥それと、王侯貴族の方針は『悪を以って正義を為す』というものです。
結果、時おり、腐敗した王侯貴族が出現しますが‥‥
その為の暗殺者部隊が、完備されています。
しかしながら、それらは、市民の安心安全のためです。
ところで、サガさん、この国は、気に入りましたか?」
「‥‥は、はい」
サガは、目を丸くしています。また、彩香は、愉しそうです。
一方、ジラルドは、二人の反応に、満足気です。
出来る美形『王太子ジラルド』が、明るく穏やかに『仲間』となりました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




