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第4話 やっと帰ってきた故郷

5月の爽やかな風が頬を撫でる感覚に懐かしさを覚えた俺はゆっくりと目を開ける。

「帰って、これたか。」

7年も異世界にいたんだ。

夜とはいえ7年ぶりに見る懐かしい押上の風景に俺は感無量。

「主殿?」

レアのハスキーな声がきこえる。

ああ、よかった。

みんな一緒にこれたんだな。

ますます地球に戻ってきたという実感が湧いてくる。

「あなた様、涙をお拭きになってください。」

あれ?俺、無意識に泣いていたのか?

ルナがそっと俺の涙を拭ってくれた。

「お兄ちゃん、ここどこかわかる?」

サンは持ち合わせた好奇心が抑えられないのかキラキラした目でキョロキョロ。

「ここは⋯ああ。俺の家から徒歩10分くらいのところにある公園だな。」

ガタンゴトンと電車の音も聞こえる。

目を向けると東武線の車体が見える。

「本当に帰ってこれたんだ⋯。」

もう感情が抑えられない。

「ダーリン、おいで。」

エルシアに優しく抱きしめられた。

⋯⋯いや、エルシアさん?

ここでその爆乳に押し当てられてもね?

俺は泣きたいんだよ?

こんなことされたら、出てくる涙も出てこなくなるんっすよ?

まあ、もやもやするけど俺の感情はスンッと冷静になっちまったんで良しとするか。

気を取り直した俺は恋人たちに向き合って、地球に来てから違和感とかないかを聞く。

「我は特に気にはならんな。」

「この世界もマナが潤沢ですし、わたくしとしても問題はありませんね。」

「あーし、よくわかんないけど、特にないかなぁ。」

「ボクとしてはちょっと変な匂いが気になるくらいかな?土でもないし、水でもない。なんだろ?」

とりあえず問題はなさそうだ。

「ルナ、この世界には魔族やエルフ、獣人という種族はいないから認識誤認魔法を頼めるか?」

「ええ。」

ルナはニコリと微笑んで自分達に魔法をかけていく。

よし、これで喫緊の問題はなくなったな。

さすがにエルフ耳やケモミミ、魔族の角や羽根、尻尾なんかつけて歩いいてたら好奇の目で見られるのは間違いない。

この魔法のいいところは真実を切り取るカメラでも騙せることだな。

認識阻害だとカメラでバレちまう。

それに、この子達の本当の姿は俺だけに見えればいいんだよね。

さあ、帰ろう。

7年ぶりの我が家へ。

どうせ親は海外から戻ってないだろうがな。

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