第3話 蒼魔がいなくなった女神の間で
女神視点
「ふう、帰還は無事成功したみたいですね」
一仕事終えた私はひとまず安堵する。
「地球の言い方だと⋯西暦2022年の5月の3日。呼んでから1日のズレなら問題ないでしょう」
転移ログを確認し、彼が地球から失踪してから24時間以内に収まったことも確認できた。
「あとは⋯⋯」
私は旧知の天照大御神のあまちゃんに念話を飛ばす。
「あまちゃーん、蒼魔くん、送り返したからねー」
「わかったのじゃー、そっちはなんとかなったのかのー?」
あまちゃん、相変わらずだなあ。
高天原団地にいるんだっけ。
そういえば先日ベランダでパンツ干してた時に風神さんの強風で飛ばされたって怒っていたな。
風神さんもこっぴどく怒られたって愚痴っていたなぁ。
儂のせいじゃないのにって。
しかも飛ばされたのがあまちゃんお気に入りのいちごのパンツとかマジで笑えるんだけど。
今度遊びに行こうかなぁ。
あ、でもこの前エレベーター壊れたとも言っていたな。
あまちゃんの団地の保守、大丈夫なのかな?
まぁいいや。
返事返さなきゃ。
「うん。ちゃんと魔王やっつけてくれたよ」
「おー、よかったわい。しかしいきなり地球人を貸してくれと言われたときはわしもさすがに焦ったぞ?」
「現地人じゃどうやっても災厄たる魔王を倒せないのよ。ごめんね」
「あー、よいよい。で、連絡はそれだけか?」
「そんなわけないでしょ。こっちの魔族二人、ハイエルフ一人、獣人一人も彼について行ったわ」
「なんじゃと!?こっちにはおらん種族ばかりではないか!!」
「私だって無理な事をお願いした自覚とあるから蒼魔くんに、悪いと思っているわよ?でも蒼魔くん、まだ怒っていたんですもの。詫びの一つくらいはあってもいいでしょ?」
「そうはいうが、寿命の問題とか混血の問題とかの課題、山盛りなんじゃが?」
「あまちゃん」
「な、なんじゃ?」
「あとはよろしく!!」
「貴様ぁぁぁぁ!!」
これでよしと。
あとでお土産持って遊びに行って謝ればあまちゃん、許してくれるかな。
グーッと背伸びした私は少し休憩するため自分の空間へ転移。
「蒼魔くん、これまでありがとう。お疲れ様。蒼魔くんの残りの人生に数多の幸があらんことを」
そう願う私なのであった。




