第33話(閑話1)天照、女神からの無茶振りに頭を抱える
第33話(閑話1)天照、女神からの無茶振りに頭を抱える
天照視点
あのものぐさ女神め!!
我に地球に写った魔族と亜人の手続きを丸投げしおった!!
前々からそういうことをしてきておったが、今回は次元が違うわ!!
地球には魔族とかエルフとかおらんのだぞ!?
なにゆえ我が女神の尻拭いで地球に存在しない種族の存在登録をせねばならんのじゃ。
まあ、女神が高天原団地でこの手続きをすることはできんのじゃが。
我はぶちぶち言いながら高天原役場の地球人民課の窓口へ向かう。
お、櫛名田比売の父の足名椎が窓口におるわ。
面倒じゃが手続きを頼まねば。
「足名椎や、ちとよいか?」
「ほあ!?天照様!?こんな部署に何用で!?」
「我の知り合いの尻拭いでの」
我は申請書を足名椎に渡すと彼の顔色は蒼白になりおった。
まあ、この申請内容だと上長の大山積神の判断がいるじゃろうが、ここ最近胃薬の常連とも言っておったからなぁ。
奴の胃がキリキリ鳴いておるのが簡単に想像できるのう。
足名椎が、バタバタと奥に引っ込んだので我は椅子に座って一息。
今度会ったらあの女神、ぶち食らわすかのう。
今日の役場は人も少ないのか落ち着いているようじゃな。
役場の長である素戔嗚が頑張っとるからかの。
奴にはパワハラにはならぬようにと我と月読尊で身体に覚えさせたからな。
泣いてわかったと言っておったからちゃんとやっておるのであろう。
視線の先にある掲示板の「役場の人の声」のコメントを見てもいい評価のようじゃな。
ある意味匿名でこの役場のものが出せるなかの声じゃからの。
役場内の透明性が見えるので一石二鳥じゃの。
うむ。
「天照様!!」
やはり大山積神が来おったわ。
「これ、認めていいんですか!?」
「我、丸投げされただけじゃから。」
「だからって私に決裁求められても!!」
「しかたない。我が一筆書くゆえ、素戔嗚のところに持っていって承認をもらえ」
近くにあった申請書の裏に素戔嗚への言付けを記し大山積神に渡す。
「これで頼む。なんかあったら姉である我に言えと伝えてくりゃれ」
「わ、わかりました!!」
だから役場内を走るなと。
ほれ、躓いて派手に転びおったわ。
巻き込まれた足名椎が痛がって悶えているではないか。
…、わ、我のせいじゃないからさっさと帰るとするかの。
必要なこととは言え、ぶちめんどくさいことこの上ないわ。
2話目にちょこっと出てきた天照の閑話になります。
舞台は高天原団地。
なんとなく団地住みって面白いかな?という発送から着想しました。
閑話なので箸休め的に読んでもらえればありがたいです。




