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魔王討伐後に帰還した俺、四人の嫁に毎日振り回されてるけど幸せです。  作者: ときや


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第123話 剛翼王国の陥落

第123話 剛翼王国の陥落


剛翼幸三(ごうよくこうぞう)視点

またうちのガキが泣きついてきた。

正直うんざりする。

子供のスキャンダルは議員生命を縮めるから助けてはいるが、この息子の馬鹿加減にはほとほと呆れる。

俺の権力を自分の権力と勘違いしてるからな。

取り巻きにチンピラを連れて、何様のつもりだ?

「パパ、懲らしめてほしい奴がいるんだけど」

はあ…。

じろりと息子を睨む。

「今度は何をやった?」

「サユリオーシャンリゾート沖縄に泊まってる女が欲しくて、ホテルに入れろと強請ったらやられたんだよぉ」

よりにもよってあそこか。

うちの支配下企業のホテルなら何とかなったもののよりよって…。

「何度も言ったよな?やるなら俺の支配下の企業でやれと。なのによりにもよって外資系と揉めたのか?」

「ううん。ホテルに入る前にやられたから…」

…ホテル側には被害は出ておらんか。

ならばまだやりようはある。

失敗作とはいえ一人息子。

なんとか更生させたいが…。

む?

非通知通話?

俺の個人携帯だぞ!?

恐る恐る電話を取る。

「もしもし…?」

「よう、剛翼っていうクソガキの親はあんたか?」

!?

「貴様!!どうやってこの番号を知った!!」

「聞いているのは俺だ。黙れ。」

「くっ!」

個人端末だから逆探知もできん!

「で、息子はあんたに泣きつきに帰ったのか?」

「今目の前にいる」

「なら早い。俺たちにこれ以上絡むな。」

ずいぶん威圧的だな。

俺を沖縄県議会議員と知ってのことか?

「別に俺はあんたが県議会議員だなんてどうでもいいんだ。本土のものだからな」

知っていてもそこまで強気になれるのか!?

「何が目的だ…金か?」

「んなもんいらねぇよ。俺が求めるのはそこにいるクソガキの矯正だ。できなければある朝いきなりいなくなるかもな」

「なんだと!?」

脅迫か!?

いい度胸してやがる。

「俺たちは明後日にはここを離れる。それまで絡んでこなければ何もしない。絡んできた場合は、親であるあんたにも社会的に死んでもらう」

相手がつかめない以上打つ手がないではないか。

あさって1日空港で監視するなど時間も無駄だ。

「わかった…矯正を誓う」

「いい判断だ。息子の監視、怠るなよ?俺らに絡めば待っているのは破滅だ。なにせ俺の手元にはあんたが揉み消した息子の犯罪の証拠がたんまりあるからな」

そんなバカな!

全て処分させたはずだ!!

「そうかい?なら半年前の婦女暴行殺人事件は?去年の米軍の女性兵士強姦事件は?」

なぜ…知っておる!!

沖縄本島でも流れてないニュースだぞ!?

「俺は本気だ。今の生活を維持したいなら首輪をつけてでも監視しとけ」

そう言って切られてしまった。

俺は頭を抱える。

目の前で目を輝かせているバカ息子をどうすればいいか考える。

軟禁?

こいつなら平気で窓から逃げ出す。

しつける?

反発して暴れて終わりだ。

入院させる?

理由は?

だめだ。

八方塞がりだ。

これも俺がバカ息子を放置したつけだな。

ふっと一息つく。

そして、

「今回は何もできん。下手に動けばお前の過去が全部バレる」

「え?パパどういうこと?いつもみたいにやり返してよ」

「お前がやった半年前のやらかし、去年の米軍とのトラブルがバレている」

「え…?あれってパパがもみ消したんじゃ…」

「もみ消したさ。だがやつは証拠を持っている可能性が高い」

「じ、じゃあ…」

「奴に絡みにいけば俺もお前も破滅だ。全てが無に帰る。それでも手伝えというか?俺の権力も無くなるぞ?」

黙り込む息子。

頭のなかで損得を弾いているんだろう。

「わかった。パパが助けてくれないなら…」

「そうか…わかってくれ…」

「使えないパパなんか壊してやる!!」

がっ…。

その灰皿で殴ってくるなん…て…

俺は視界が徐々に反転していくのを感じながらバカ息子を睨むのだった。


蒼魔視点

あれ?

なんかニュース速報が出てるね?

台風でも来るのかな?

…うわ。

剛翼のオヤジさん災難だなぁ。

息子に殺されたのか…。

「ダーリン、どしたの?」

「ああ、今流れてきた速報を見ててね」

「剛翼?これってダーリンに絡んできてた?」

「うん。親父さんをガラス製の灰皿で殴り殺したんだとさ」

「うわぁ…」

「これでやつも終わったな。あいつの取り巻きを牽制したんだけど、あまり意味なかったかも」

「沈む直前で泥舟から救ってあげたと思えばいいんじゃない?」

「そう考えるが気楽だな」

とりあえず奴が犯した犯罪データを電子データから復元したけど、これ、どうしようかな。

内容結構エグいから週刊誌にリークしてもいいけど、真面目に働いている人達に迷惑がかかるね。

うーん。

無駄だったかな?

匿名で沖縄県警と公安に送ってやるかな。

捜査終了でなあなあで終わらすか、全部明るみに出して膿を出し切るかは県警次第だな。

まあ、どうなるかは知ったこっちゃない。

公安がきちんと機能してくれることを願うばかりだな。

どうしてもなあなあにするなら週刊誌に垂れ込んでやろう。

そうすれば批判の矛先が警察にも向くだろうから自浄作用が働くかな?

それにしても、オヤジさんへの電話、かなり効果覿面だったみたいだな

俺の対応があのバカ息子の暴走の引き金になったんだろう。

オヤジは保身に、息子は今の快楽に走ったわけだしな。

まあ、ザマアってことだ。

これで危惧することもなくなった。

よーし、国際通りにデートに行こうか。

エルシア、Akiraさんを呼んできて。


鬼藤視点

私はテレビに流れた速報を見て固まった。

悪ガキとは聞いてたけど、まさか自分の親まで殺すなんて…。

だけど、これで沖縄の闇の一つは消えたことになる。

三人のデートの障害もなくなった。

安心して送り出しても、問題なさそうね。

社長に許可だけ取ってOK出たら楽しんできてもらいましょう。

もしもし、社長お時間よろしいですか?


剛翼賢治視点

俺は悪くない!

助けてくれなかったパパが悪いんだ!

しかもカッとなって頭を灰皿で殴っただけであっさり死ぬなよ!

俺を育ててから死ねよ!

くそ…。

これから俺はどうなるんだ。

もみ消してくれる親父もいない。

甘い汁を吸いに寄ってきた馬鹿どもも手を引くだろう。

後は過去の俺のやってきたことがどうなるか…。

警察も甘い汁をとことん飲んできたんだ。

無罪放免はないかもしれないけど、そこまで重く処罰されることはないだろ。

あーあ。

さっさと刑務所から出てまた楽しく過ごせばいいさ。

パパの遺産も俺のもんだ。

その金があれば遊んで暮らせるな。

後日、俺は裁判で過去の所業全てを断罪され無期懲役になった。

こんなはずじゃなかったのに!!

とりあえず沖縄のカマセ犬はこんな感じでざまあ?されました。

正直カタルシス的な文面って考えるの難しいですよね。

ざまあ者を何本も書いている人は本当にすごいと思います。


沖縄編、続きます。

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