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第109話 中華街での食べ歩き

第109話 中華街での食べ歩き


サン視点

うう…。

レアお姉ちゃんには申し訳ないけど退屈だったよぉ。

演奏する技術が凄いのはわかるけど、ボクにはピアノの音は大きすぎるんだ。

だからどうしても耳を押さえたりしないと気が狂いそうになるんだ。

今日はオンオフ機能がある耳栓をつけていたから大丈夫だったけど…。

「さあ、せっかく横浜に来たんだから中華街に行きましょう!」

ママさん、中華街って何?

「えっと、中国という国の雰囲気が感じられるところね。食べ物がたくさんあるから楽しめると思うわ」

美味しいものあるかな?

「あると思うわ。人気の観光スポットだから間違いないわ」

「それは聞き捨てなりませんね。中華料理はわたくしも勉強してきましたので、すり合わせをさせていただきましょう」

うわ、ルナお姉ちゃんが食いついてきた。

ルナお姉ちゃんも何気に食い道楽だからなぁ。

自分で作る中華料理と比較するんだろうなぁ。

で、やってきました中華街。

確かにヒューマンがたくさんいる。

今日は平日だけど、夏休みだから来ている人も多いんだろうなあ。

「じゃあ、今から2時間後にここに集合で。みんな大丈夫?」

パンと手を打ってママさんが聞いてくる。

みんな首を縦に振って了解の意思を示す。

「じゃあ、蒼一郎さん。デートにいきましょう」

ママさんとパパさんは腕を組んで雑踏の中に消えていった。

「じゃあ、俺たちも行こうか」

お兄ちゃんが僕たちを連れて動き出す。

「じゃあまずは小籠包かな。えーっと…」

お兄ちゃんがスマホで検索しながら目的のお店に向かう。

「熱気がすごいわねぇ」

エルシアお姉ちゃんからしたらこの熱気はむしろ好きなんじゃないかな。

目的の店について人数分の小籠包を受け取る。

いっただきまーす。

もぐもぐ。

うーん。

肉汁がジューシーだね。

これは美味いね。

ルナお姉ちゃんはゆっくり噛み締めて理解を深めているね。

これはルナお姉ちゃんのクセなんだよね。

じっくりと噛み締めて味の構成や口当たり、舌触りを確かめて計算しているって聞いたんだ。

「ほんと、ここって楽園よね」

ミカエルお姉ちゃんは心の底から楽しんでいるね。

天界はとにかく暇で、ご飯の味も一辺倒だから長命種の熾天使だとどうしても飽きるんだって。

で、今は色々と勉強をしていて、急に帰ることになっても天界で楽しめるようにするために努力しているんだって。

「次は麻婆豆腐かな」

またお兄ちゃんがスマホで調べだす。

「こっちだな」

お兄ちゃんのあとをついて目的の場所へと向かう。

ボクたちは手をつないで、はぐれないようにしてお兄ちゃんについていく

麻婆豆腐のお店についてまた、商品を受け取る。

「これはいい香りですね」

麻婆豆腐はルナお姉ちゃんがたまに作ってくれる料理。

本場の味はどうかな?

パク…、もぐもぐ。

うーん。

これが本場の味なのかな。

ルナお姉ちゃんのほうが美味しいかも。

僕の口に合わなかったのかな。

ルナお姉ちゃんは少し驚いているかな。

多分こういう味付けもあると思ったのかな。


ミカエル視点

よかった。

レアさんの演奏中、暇そうだったサンちゃんが楽しそうで。

私も中華街に来てみたかったからちょうど良かったんだけどね。

ただ人混みがすごいね。

蒼魔くんのお母さんが人気のスポットと言っていたけど、この人の多さを見れば納得できるよね。

というか、香りが色々混ざりあってお腹の虫が暴れているんだよね。

…周りに音、聞こえてないよね?

私たちは蒼魔くんに連れられて食べ歩きを続ける。

豚の角煮まん、海老焼売、ごま団子、杏仁豆腐、北京ダックと味わって食べていく。。

ルナさんは相変わらず、知識に落とし込んでいるわね。

私も教えてもらっている方だからルナさんのこの行動は理解できるわ。

エルシアさんは自分でふかひれスープを買ってきたようね。

コラーゲンが飲めるのは最高って、エルシアさんらしいね。

本当に美容に妥協しないからね。

ある意味そこまで自分の好きなことを追求できるエルシアさんが羨ましいよ。

さあ、次は何を食べようかな。


氷美香視点

ふふ。

アメリカではよくデートしているけど、日本でのデートは本当に久しぶり。

普段あまり言葉を発さない旦那も口角が上がっているから楽しんでくれているのは間違いないと思う。

息子にはあまり見せないように普段はあまりベタベタしないようにしているけど、スキンシップは大事よね。

アメリカだとこのくらいのスキンシップは当たり前なんだけど、日本人は奥ゆかしいからね。

手を繋ぐだけでもモジモジするとか見ていてあー、もう!!ってじれったくなっちゃう。

まあ、初々しいのも観ていて楽しいから私の性格は結構歪んでいるのよね。

そもそも私、昼ドラのドロドロした怨恨物を見ていて何を狂ったのか弁護士になったくらいだしね。

母親にその話したら口を開けたまま固まっていたし。

歪んだ志願動機でも弁護士になれたんだからいいでしょ?

またアメリカに帰ったら2人だけの生活になるけど、日本でもデートを楽しませてもらうわ。

さ、蒼一郎さん。

デートのエスコート、お願いね。


最近中華街行ってないなぁ。

独り者というのもあるけど、千葉から横浜まで足を伸ばそうと思えない(笑)

部屋でゆっくりするのが性に合ってるからかな。


次の話は中華街から帰宅した後の話です。

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