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第105話 これ、実際に比べないとわからなくない?

第105話 これ、実際に比べないとわからなくない?


ミカエル視点

うーん。

蒼魔くんとレアさんの3人で蒼魔くんのパソコンでピアノを調べていたんだけど、見た目だけじゃなにもわからないね。

ヤマハ、カワイ、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ファツィオリ、どれも同じようにしか見えない。

似たような感じだし、この情報だけだと選べないよ。

「正直ここまで写真だけで選べないとは思わなかったな」

レアさんが腕を組んで思わずこぼす。

「確かにねえ。やっぱり実際に演奏してみないとわからないよねぇ」

蒼魔くんも考え込んでいる。

実際に私も悩んでいる。

見ただけでわかるかなと思ったけど、これじゃあ無理だね。

「ねえ、蒼魔くん。試しに弾くことができる場所はないのかな?」

「ちょっと待って。えーっと、ベーゼンはヤマハで行けるけど、スタインウェイとファツィオリは専門のショールームに行くしかないね」

「場所は近いのか?」

「まあ、電車で行ける範囲かな」

「で、あれば主殿、段取りを頼めるか?」

「まあ、いいけど」

レアさん?

蒼魔くんに丸投げでいいの?

あー、場所が私たちじゃわからないから蒼魔くん一任なのか。

「んー、ショールームって予約が必要なのか」

へー。

こういうのって飛び込みじゃダメなんだ。

まあ専門店だから飛び込みは無理なんだろうね。

でも本格的にピアノを買うことを考えることになるとはねぇ。

そもそもレアさんが、ピアノが欲しいと言い出したことが始まりなんだけど。

ストピであれだけ混むんだから家に置きたくなるのも仕方もないと思うよ。

あの人混みは流石に周りに迷惑になっちゃうよ。

それに私たちの顔も割れているみたいだしね。

でもピアノのメーカーでも音が全然違うみたいだから今から楽しみだよ。


蒼魔視点

これは…半日から一日コースだな。

青山から芝浦に抜けて横浜に行くルートか。

とりあえず誰を連れて行こうか。

みんなついてきそうなんだよな。

しかも今両親もいるからどっちもついてきそうだし。

というか、親孝行にもなるしいいかもな。

レアの演奏は本物だし、耳が肥えた2人にはいい贈り物になるだろうね。

ただなぁ。

ピアノって結構高いんだろ?

いくら異世界のお金が日本円に換算したとしても、そんなに余裕はないぞ…?

親父たちならローンを組んでもいいとか言いそうで怖いんだけど…。

さすがにそこまでおんぶに抱っこになるわけにはいかないし。

どうしたものかな。

この辺はうちの財務省であるルナに相談しようかな。

何気に財布の紐がきついから何を言われるか。

レアたちの夢は追いかけさせてくれると思うけど、初期投資が大きいなぁ。

しかも、元第一王女だから弁が立つから簡単に論破されちゃうからなぁ。

ニコニコしながらズバズバ切り捨てられるからメンタルが持たないんよ。

ルナとしては正しいことなんだけど、やられる方は心が折れるのよね。

先日エルシアとやり合ってるのを見ていたけど、あっさり返り討ちにされていたからなぁ。

エルシアも結構口は達者な方だけどルナのほうが強い。

さすがに泣くまで攻め立てはしないけど、メンタルはゴリゴリ削られる。

気は重いけど、ルナに相談するかな。


ルナ視点

レアさんとミカエルさんがやりたいことがあるけど投資が必要、ですか。

理解はしますが、楽器は総じて高額なことが多いです。

しかしピアノですか…。

わたくしはパソコンでピアノを調べてみる。

…レアさんたちなら相当いいものを望みそうですね。

これは一度わたくしの耳で聞いて判断する必要がありそうです。

わたくしの耳を満足させられるのであれば投資をしてもいいと思っています。

かかる費用は…最大で3000万ですか。

これはかなりシビアに見ないといけませんね。

近々専門ショールームに行くそうですからその時にレアさんに発破をかけるとしましょう。

レアさんのことです。

焚き付ければ燃える性分なのはわかっていますからうまく焚き付けてやることにしましょう。

お義母様たちも本物を聞くことができればいい保養にもなるでしょう。

観光で歩き回るのもいいですが、こういう芸術的な楽しみもいいですからね。

心を豊かにしますからね。

絵画を眺めるのもいいのですが、音楽だと専門性がなくても心に響きますからね。

レアさんの演奏はどのような情景を見せてくれるのでしょうか。

今から楽しみですね。



ピアノって写真だけじゃ分からないですよね。

実際に音で比較するしかないのは事実でしょうけど、もう少し見た目で分かればいいのに、とは思います。まあ何かしらの理由があってあの黒色なんでしょうけど・・・。

ここからレアのピアノの試奏アークに入ります。

お楽しみに。

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