四人でランチ
四人は一緒に昼食を食べに行くことにした。助安のおごりで。
由紀江の家から前の道路を直線で駅の方に向かったところに、道路の反対側に敦賀ヨーロッパ軒があるので、そこにしようということになった。ちなみに福井の方にもヨーロッパ軒があるが、敦賀ヨーロッパ軒は同じなようで少し違う。それは実際に店に入って、ものを食べると実感できることでもある。
といっても、由紀江以外の三人はヨーロッパ軒自体初めてなので、そんな違いなど知る由もない。
四人は店に入った。
「ほー、なんか昔の食堂って感じ。このオレンジの縦縞の椅子!しぶいなぁ!」
高次が感心していた。
四人は一緒な席に座った。高次は思っていた。
(なんだこの異様な雰囲気は。このメンツで一緒な席で仲良く食べるとか…、超笑いそうになる…。だめだ、笑っちゃだめだ…。)
高次は終始笑いをこらえていた。
「じゃあ私、ミックス丼にしよ。」
由紀江はさっそく決めた。
「パリ丼って何ですか?」
優子が聞いた。
「メンチカツがのってるんだよ。敦賀はこれがおいしいんだけど…。あと、かつ丼はトンカツ。ミックスはどっちも入ってるね。ミックスにしようよ。せっかく斎藤さんのおごりなんだし、高いの食べよう。他のでもいいよ。」
由紀江は優子に教えた。優子はたじたじになりながらそれに従った。
高次と助安は無難にかつ丼にした。
店員さんに注文した。高次は思ったことがある。
(店員さん、このメンツのことどう思ってんのかな。明らかにおかしいだろ。大人の男女二人と女子高生と謎の男の俺。どういう関係だよ。店員さん全然動じなかったな。超美人二人に、イケメン一人。俺はどうなんだろうな。モブ?まじでどんな状況だよ。)
高次は終始この状況について考え事をしていた。
注文したものが届き、皆がそろったら、
「「いただきます」」
と言って食べ始めた。
高次はその「いただきます」すらも笑いそうになりながら、言った。
「どう?優子ちゃんおいしいでしょ?」
由紀江が優子に話しかける。
「はい、おいしいです。気に入りました。」
「でしょー。ごめんねー、今まで連れてこれなくて。これからまた何回でも来ようね。」
「はい。」
由紀江と優子は二人で仲良くしゃべりながら食べている。
助安は黙々と食べている。ものを食べる時は、助安はしゃべっているところはあまり見たことがない。食べる時はあまりしゃべらないタイプなのだろう。もともと話す方でもないが。
そう言った様子をチラチラ見ながら、高次も食べていた。ただ高次はしゃべる。
「うめぇ。ソースカツ丼?いいじゃん。」
そんな高次の言葉に由紀江が反応する。
「そうでしょう。敦賀の名物だよ。」
「いいなー。近くにこんなソウルフードあって。てか、勝原ちゃん初めて連れてきたんすか。なんでもっと早くつれてきてあげなかったんすかー。」
「それはね。私自身も思う。もっと早くつれてきてあげればよかった。」
そんな話をしながら四人は敦賀ヨーロッパ軒を堪能していた。
お会計は助安が払う。
「「ごちそうさまでーす!」」
由紀江と高次が明るく言う。
「ごちそうさまです。」
優子がそのあとで礼儀正しく言う。
四人はそのあと歩いてまた由紀江の事務所へ戻って、話の続きをすることにした。




