【設定】主要人物と用語についての解説
「勇者狩り」主要登場人物および用語紹介
第3章までの話を元に、主要登場人物や用語について簡単にまとめてみました。
登場人物
■如月悠斗
狩人/大魔法使い
通称ユート。19歳。
御門大学商学部に在籍する大学生で、黒髪黒目の中肉中背。眼鏡を掛けている以外に目立った特徴はなく、自身を「平凡なモブ」と認識している。
その一方で彼は、かつて異世界グレイランスにおいて魔王を討伐した実績を持つ人物であり、総合学部に所属するエージェント――通称「勇者狩り」の一人でもある。
ユート自身はマナを生成することができないため、狩人として活動する際には恋人である麗奈からマナ補充を受ける必要があり、常にマナ管理が必須となる。しかし、その制約にもかかわらず、彼の秘めた力は非常に強大である。
彼の自己評価が低いのは、魔王討伐という自身の行為が、結果として世界の破滅を招きかねないものであったという後悔に由来するものだ。だがその実力は確かで、狩人としての力量は総合学部内でも一、二を争うレベルにある。
保有するチートスキルは、「ストレージ」と呼ばれる収納系能力。世界の壁を越えて物品を持ち運ぶことができる。
■弓月麗奈
ミッションオペレーター/巫女姫
外見年齢15歳、ピンクゴールドの長い髪を持ち、ビスクドールと称される端正な顔立ちの少女。
異世界グレイランスにおける巫女姫であり、ユートの恋人。現在は総合学部に籍を置く学生でもある。
その真名は「レーナ・グレイランス・ユーリウス」。グレイランス王国第三王女という高い身分にあたる存在で、ユートが魔王を討伐した際のパーティの一員でもある。
実年齢は400歳を超えているが、身体に刻み込んだ魔方陣によって、肉体は15歳の状態を維持している。しかしその代償として、巫女姫として本来備えていた神聖魔法を行使する能力を喪失している。
現実世界へ帰還したユートの後を追うため、女神の力に頼らずに世界を渡った結果、彼女が転移した先は17世紀のヨーロッパだった。そこからユートが生まれるまでの長い時間、彼女は再会を待ち焦がれながら生き続けてきた。
かつて異世界では感情豊かで活発な少女だったが、人の寿命をはるかに超える時間を生きるため、保持する記憶を制限する目的で自身の感情を抑制する術式を施している。
■高坂志織
元勇者/悪魔召喚士/錬金術師
黒髪と赤い瞳が特徴的な16歳の少女。
事故により両親と視力を失った過去を持つ。盲目となったまま、錬金術が発達した異世界「アケトアテン」に召喚され、現地で1年以上を生き延びていた。
志織が女神から与えられたチート能力は、専用アイテム「背徳のロザリオ」による悪魔召喚能力である。この力を用いて彼女は日本製の義眼に悪魔を宿し視覚を補っていた。現在は「鑑定眼」の能力が付与された異世界製の義眼型魔導具を使用しており、瞳が赤いのは魔導具の発光現象によるものである。
ユートの説得によりアケトアテンから日本へ帰還した後、自力で習得した錬金術の能力を生かし総合学部の支援スタッフとして活動している。
公的には召喚による「失踪者」として扱われているが、すでに帰る場所も存在しないため現在はユートや麗奈と同居している。
表向きの身分は御門大学附属高校の高校生ということになっているが高校の校舎に通ったことは一度もなく、常に制服姿のまま大学のキャンパスをうろついているため、周囲からは奇異の目で見られている。
■榊夢那
総合学部代表者
21歳の日本人女性。
御門大学筆頭理事の娘であり、学生としての学籍を持ちながら総合学部の実質的な代表者を務めている。
勇者狩りに関わる各種任務を指揮・管理する立場にある人物だが、彼女自身は異世界転移の経験を持たない。にもかかわらず、なぜこれほどまでに献身的に総合学部の活動へ関わっているのか、その理由を知る者はほとんどいない。
また、どのような経緯で異世界案件と関わるようになったのかも不明であり、彼女の私生活は謎に包まれている。
なおユートが彼女を「会長」と呼んでいるのは、麗奈がユートと接触するために設けた招待制のダミーサークル「研究会」において、夢那がその代表を務めていたためである。
用語
■勇者
転移の女神によって異世界へ召喚、または転生させられた人々の総称。
勇者は女神からは様々な種類のチート能力を与えられているが、その力の源は現実世界の活力である「リソース」である。勇者が異世界においてチート能力を行使すればするほどこのリソースは消費され、現実世界は滅びへと近づいていく。
一般的に「勇者」とは善行をなす希望の象徴として称えられる存在を指す言葉である。しかし本作における「勇者」とは単に異世界で力を振るう転移者を指す呼称に過ぎず、その人物が善人であるとは限らない。
■御門大学総合学部
都内にあるマンモス私大「御門大学」に開設されている謎多き学部。
学部に関する情報は一切開示されておらず、学生募集も行われていない。それにもかかわらずかなりの数の学生が在籍しているとされている。
その実態は異世界からの帰還者を集め、転移の女神への反逆を目的として編成された秘密組織である。
様々なチート能力を持つ帰還者が集うこの組織は日本国の技術力や戦闘力を超越する力を有している。しかし活動目的が「世界の破滅を先送りにする」という一点に特化しているため、政府からは危険視されつつも有形無形の支援を受けながら活動を続けている。
■勇者狩り/狩人
現実世界からリソースを流出させる「勇者」を連れ戻すことを目的とした任務に従事する、御門大学総合学部のエージェント。
本作主人公である如月悠斗のほかにも、異世界からの帰還者である十数名の「勇者狩り」が存在し、各々が任務に就いている。
帰還者の中でも狩人に選抜されるのは特にリソース消費が少なく、かつ高い戦闘技能と冷静な判断力を備えた者達である。言い換えれば同胞である日本人を相手にしても、必要とあらば殺害できる覚悟を持つ者が選ばれている。
彼等の主たる任務は異世界へ赴き、勇者に現実世界への帰還を促すことだ。しかし多くの勇者は帰還を望まないため、結果としてリソース流出を防ぐために、勇者を殺害せざるを得ないケースも少なくない。
総合学部のデータによれば、異世界に召喚された者のうち実際に帰還する召喚者の割合は2割弱に留まっており、転生者に至ってはその割合は1割未満とされている。
■転移の女神
現実世界の人間、特に日本人を異世界へと誘う謎の存在。
その姿は見る者によって変化するが、基本的には対象となる人物にとって最も親しい女性の姿を取るとされている。転移者にチート能力を授け、異世界へ送り出す役割を担っているが、その行動原理は確認されていない。
御門大学総合学部の分析官はこの存在を「枝分かれした多次元世界を管理するため、生き残る枝を選び、それ以外を切り捨てる『剪定者』」であると推測している。
またそのことを踏まえ、転移の女神そのものには意思や自我が存在せず、世界を管理・維持するためのシステム的存在である可能性が高いという仮説を導いている。
明日から第4章、ナンサイバ編「金持ち勇者、貧乏勇者」をお送りします。
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