第13話
セフィリアさんはその後何とか持ち直してくれた。精霊に関しても衝撃だったが、それよりもアクセサリーに効果が2回連続で付いたことが衝撃だったらしい。
確かにセフィリアさんでも20回に1回くらいしか効果が付与されないって言ってたな…。だからあんなにブツブツモードが長かったのか、納得。
「そのイヤリングはどうするの?」
「これですか?細工ギルドに提出しようかなーと」
「あぁー…うん、分かった」
ん?なんかあるのか?と思ったが、細工ギルドに納品する分には何も問題がないとのことだったので、早速向かおうと思う。…細工ギルド以外のことを言っていたらどうなってたんだ?師匠の顔、かなり変だったぞ。あ、顔のパーツが変というわけじゃなくて。
「…私も何か作ってみようかなー?」
「え、師匠がアクセサリー作ってるとこ見たいです」
「えへへ…可愛いこと言うなーロロくんは。でも細工ギルドに行くんじゃなかったの?」
「そんなの後回しでも大丈夫です」
「そ、そう?」
だってセフィリアさんが作ってるとこと、見たことないんだよ?そりゃあ1回くらい見てみたいと思うよね?それにプロの技術ってものも見てみたいし…。
「でもダメー」
「え?」
「ロロくんは見るのはまだ早い!」
「そんなー」
「まずはしっかり基礎を固めてからじゃないとね。いきなり私の真似しようとしても無理なんだから」
ガーン…。まぁ確かに、素人が見様見真似でプロの練習をしても体を壊すだけだけど…。
「いつかは見せてあげるからさ。今はのびのびと作品を作る時期なんだよ」
「はい」
「ロロくんにしかない良さが、私のせいで失われてほしくないんだ」
俺の良さ。
「まぁとにかく、今は細工ギルドにイヤリングを提出しに行っておいで」
「分かりました」
「うんうん。ロロくんは私の一番弟子だから、きっと阿鼻叫喚になるはずだよ」
セフィリアさん…それはいいことなんですか?阿鼻叫喚にさせるのは、どちらかと言えば迷惑行為にあたるのでは?さっきまでの雰囲気が一気に崩れた気がした。
確かに俺はまだまだアクセサリー作りに関しては初心者だからな。師匠が言ったみたいに、今は基礎をしっかり身に着けるのが先決なんだろう。よし、これからも頑張るぞ。
「それじゃあ、行ってきます」
「ますー」
「はーい。用事が終わったらまた帰ってくる?」
「んーいえ、また違う魔石を集めてから来ます」
「分かった。行ってらっしゃい」
ハヤテを連れてお店を後にする。そうだ、俺が作ったペンダントは身に着けておくか。魔力回復速度が上がるから、MPの心配をしなくてもよくなる。回復ポーションも必要なさそうだな…いや、いくつかは念のために持っておいてもいいのか?
・・・
・・
・
細工ギルドに到着!相変わらずプレイヤーが多いな。でもそこまで混雑しているわけではなさそうだ。受付の列も割とすんなり進んでいった。
「あの、アイテムの納品に来たんですけど…」
「はい。ギルドカードはお持ちですか?」
「あ、これです」
「少々お待ちください…ロロさんですね。納品するものをこちらのトレーに置いてください」
イヤリングを置くと、受付の人が固まった。あれ、なんか見たことのある光景だぞ。これが、デジャヴ?おーい、大丈夫ですかー?ハヤテも心配そうに彼の周りをクルクルと飛んでいる。
「…………はっ」
「あ、あの」
「しょ、少々お待ちください!!!」
ギルド内に響き渡る声でそう言うと、トレーを持って走り去ってしまった。み、耳が…無くなったかと思った。ハヤテも近くで叫ばれたからか、頭を抑えている。何回も言うけど、ほんと無理するなよ?
「ロロ!」
「ん…?あ、ハバネロ」
「久しぶり、ってほどでもないか。やっほ」
俺の唯一のフレンド、ハバネロではないか。会いたかった…わけでもないけど、会えて嬉しいぞ!
「この後、ちょっと時間あるか?」
「あるぞ」
「なら、情報交換しないか?お互いの近況とかも知りたいしさ」
おーなんかフレンドっぽい。ハバネロの提案を快諾する。彼はギルドの外で待っているそうだ。了解、俺も受付の人が戻ってきてクエストクリアになったらすぐ行くからな!
「ロローお友達ー?」
「そうだよ。俺のたった1人のお友達」
「僕はー?」
「ハヤテは、仲間だろ?俺の相棒」
「相棒ー!」
ハヤテが顔面にへばりついてきた。だから、それされると前が見えないんだって。嬉しいのは分かったから離れろー。
…それにしても、マジで受付さん戻ってこないな。俺、ちょっといたたまれないんだけど。ほら、後ろの列に並んでいる人たちの視線が…。
たまに主人公はどんな口調だったっけ?ってなります。複数の小説を同時に進行しているので、こんがらがりますね。自業自得なんですけど…。




