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職業は精霊の愛子  作者: 黒色猫


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第14話


「お、お待たせしました…」

「…大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫です。お気になさらず…」


 満身創痍といった風の職員さんが戻ってきた。一体何があったんだ。少しいなくなった間に、心なしかゲッソリやつれているぞ。


「────こちらが報酬になります」


 そう言って渡されたのは5000ベル。…あれ、自分て作ったアクセサリーをギルドに納品するクエストの報酬は、たしか300ベルじゃなかったっけ?


「いえいえいえ。精霊の力が秘められているアクセサリーは、どれも高値で取り引きされているんですよ。たとえ初心者が作ったものだとしても、です。300ベルではとても釣り合いません。それで今回は初期の報酬では不足だと判断し、ギルドが金額を上乗せしました」


 どうぞ受け取って下さい、と言われたので、ありがたく貰っておく。へー精霊関連のアイテムって高価なんだ。いつか商売するかもしれないから、覚えておこう。


 さて、ひとまず用事は終わった。あーかなりの時間、ハバネロを待たせてしまったな。少しだけ足早にギルドを出る。えっと、ハバネロは…あ、いたいた。あっちも俺に気付いたみたいで手を振っている。


「お待たせ」

「そんな待ってないぞ。…ここじゃなんだから、ちょっと場所を移動しないか?」

「いいぞ」


 ハバネロを先頭に移動していく。本当はカフェなんかで話したいところだが、お互いそういったお店を知らなかった。まぁまだゲーム始まったばかりだし、街の探索はわりと後回しだよな。今度隠れた名店みたいなのがないか探してみよう。


 黙々と歩き、人の波をかきわけてたどり着いたのは中央広場。ここならベンチに座って話すこともできるし、お腹がすいたら周りにある屋台で買い食いすることもできる。


「はー、やっぱりプレイヤー多い」

「テレビとかでも見ない日はないからな」

「それなー。…そうだ、これ見てくれ」


 そう言ってハバネロが取り出したのは、ちょっと形が歪な指輪。


「この指輪、俺が初めて作ったんだ。これ1つ作るまでかなり時間がかかってさ。何十回も失敗して、ようやく成功したやつなんだ」

「え、NPCの師匠なしで作ったのか。それはすごいな」

「ロロは、なんか特殊だからな。細工はおろか、他の生産職でもNPCの師匠できたってプレイヤーいないみたいだぞ」


 そ、そうなのか?俺のときはセフィリアさんが声かけてきて、なんやかんやあって師匠になってくれたけどな。…きっかけは精霊の愛子についてだけど。


「ロロはなんか作ったのか?」

「あ、これ。今首にかけてるペンダント。これが俺が初めて作ったアクセサリーだよ」

「…………なんか魔力回復速度微上昇っていう効果が付いているように見えるんだけど」

「うん、付いてるね」

「…アイテムに効果が付与されるのって、かなりの低確率なんじゃなかった?ロロ、すごいな」


 褒められているはずなのに、どことなく呆れが含まれている気がするのは気のせいかな?ちなみに効果が付与される確率は今のところ100%だけど、これは言わないでおこう。


「あとずっと聞きたかったんだけど、その右眼どうした?なんか中二病みたいな感じになってるけど」

「あー…」


 どうしよ。ハバネロに精霊のこと、教えてもいいのかな?セフィリアさんはなんか言ってたっけ?んー特に言ってなかった気がする。ということは、教えてもいい、のかな?


「これ、精霊と契約したら出てきたんだよ。なんか契約すると体のどこかに紋章が刻まれるらしくて。俺の場合は右眼だったってわけ」

「…なんて?」


 だーかーらー。


「いや、ちゃんと聞いてたよ。ただ頭が言葉を理解するのを拒んだっていうか。……精霊と契約したの?」

「うん」

「いつ?」

「…ちょっと前?」

「…それ、誰か他のプレイヤーに話した?」

「ううん。ハバネロが初めて」

「…マジかー…」


 あ、頭を抱えてしまった。ハヤテが不思議そうにハバネロの周りをクルクルと飛んでいる。なんか目が回りそうだ。ほどほどにしなさいね。


「…精霊と契約って…まだ未発見の情報だよな…。あー、ロロはこの情報、秘匿したいとかあるのか?」

「ん?特にないよ」

「ないんだな。それなら掲示板で情報を公開しといた方がいいぞ。後々めんどうなことになりそうだし」

「そうなの?」

「そうそう。情報の独占だー、とか色々いちゃもんつけられるんだよ。だから大まかに説明しとけば、とりあえずは何とかなると思うぞ」


 掲示板ねー。でも書き込むのはちょっと…。やり方分からないし。気が乗らないな。


「それなら俺が代わりに書き込もうか?」

「!いいのか?」

「まぁなー。…こんな重要な情報、俺だけ抱えていたくないし…。そうだ、なんか書きたいこととかあるか?」

「んーあ、精霊は精霊視っていうスキルがないと見えないから、契約するのは難しいかもしれない。あと精霊と契約したら紋章が出るっていうのは内緒にしといて。じゃないと身バレしちゃいそう」

「…また初出しの情報が…わかった。そこはしっかり書いておくよ」


 やったー。ハバネロは救世主だな。あ、ハヤテがハバネロの頭から滑り落ちた。すかさずキャッチ!…これ周りからはハヤテの姿が見えてないから、俺が奇行に走っているようにしか見えないんだろうな。


 お久しぶりです。更新遅くなってすみません。若干スランプぎみになっていました。そして何を書きたいのかも忘れました。

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