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職業は精霊の愛子  作者: 黒色猫


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第11話

 はい、研磨のお時間です。といっても、俺あまり研磨のやり方分からないんだよな…。普通に感覚でいいのかな?まぁセフィリアさんは思うままにやってごらんって言ってたし、俺の思うやり方でやってみるか。


・・・

・・


 ひたすら魔石を磨いていく。指先の感覚を頼りにざらつきを見つけては研磨布に魔力を込めてひたすら手を動かす。磨くたびにしゃり、という乾いた音が部屋に響いた。まだまだ作業は始まったばかり。


・・・

・・


 円を描くように、力をかけすぎないように、だけど確実に表面を削っていく。いやーこれは無心でできるな。やろうと思えばそれこそ何時間だってできそうだ。魔石の内部の線は心なしかまとまってきているように感じる。これは研磨しているからなのか?それとも研磨布に込めた魔力が作用しているのかな?


 角度を変え、磨き残しがないか探る。ここで確認作業に手は抜けない。まだまだ素人だが俺が作る最初の作品だからな、今できる1番良いものを作りたい。丁寧に丁寧に。


 研磨し、確認し、研磨し、確認し…。この作業も結構楽しい。人によっては適当になってしまうかもしれないが、俺は性に合っているみたいだ。だけどやりすぎもよくないよな…見極めなければ。


・・


「…よし、できた」


 研磨を終えた魔石が、掌の上で淡く光り輝いているように感じる。うん、納得のできだ。磨き上げたことで何となくだが魔石の質が上がっているような気もする。流石に気のせいか。


「お。研磨は終わったかな?」

「セフィリアさん。はい、たった今終わりました」

「どれどれー。…うん、いいね。初めてにしては上出来すぎるよ」


 お褒めの言葉を頂いた。いやー嬉しいな。褒められたらやる気も出て、次の成功につながるからな。俺は褒められてのびるタイプの人間です。


「それじゃあ、いよいよ魔石をアクセサリーにするよ。何にするかは決まってるよね?」

「はい。ペンダントにしようと思ってました」

「よしよし。ペンダントならこれが必要だね」


 そう言って渡されたのは、銀のチェーンと魔石をはめる台座だ。


「さて、最後の作業です。このままだとロロくんが加工した魔石が台座にはまらないでしょ?」


 確かに、魔石の大きさとそれをはめる台座が合っていない。このままだとペンダントにならないな。


「そこで細工スキルの出番。スキルを使用して魔石の大きさを調整するの。私たちは素材調整って呼んでるよ。これでまた加工して研磨してごらん」


 ということで細工スキルを魔石に使ってみる。半透明のウィンドウが開き、魔石と台座の適合率が表示された。92%…結構おしいところまできてたんだな。あともうちょいだ。


 これを100%にするべく魔石の大きさを調整する。指先を慎重に動かしながら削っていく。細工スキルはアシスト機能みたいなものなんだな。セフィリアさん曰く他にもできることがあるみたいだが…それはまた後で教えてもらおう。ひとまずはこの魔石を適合率100%にしなければ。


「────────」


 削ったものを研磨して…これでどうだ?ウィンドウには100の数字が。よし!大きさはピッタリだ!早速台座に魔石をはめる。これで、完成!


「ロロくん、おめでとう!」

「おめでとうー」

「ありがとうございます!」


 できあがったペンダントは少し不格好でどこか素朴に感じる。だけど光に反射して輝く魔石は、確かに俺の手が加わってできたのだ。表現できない達成感のようなものが沸き上がる。


魔石ペンダント

注釈:見習いが作ったシンプルなペンダント。魔石が装飾されている

効果:魔力回復速度微上昇


 おー俺のペンダントに効果が付与されている。魔力────つまりMPの回復速度が上昇するのだろう。これは割と当たりじゃないか?


「すごいね。初めて作ったのに効果が付くなんて」

「すごいんですか?」

「私でも滅多に付与されないね。20回に1回くらい?でもさ、これでもすごい方なんだよ?普通の人は60~70回に1回くらいだろうから」

「そんなに?!」


 アイテムに効果が付くのはかなり珍しいみたいだ。なおさら俺のペンダントはすごいじゃん。もしかしたら精霊の手っていうスキルのおかげなのかな?説明は読んでないけど、確か生産補助系のスキルだったはずだ。


「そうだ、もう1つアクセサリーを作らなきゃ…」

「んーいいけど、どうして?」

「細工ギルドに俺が作ったアクセサリーを納品しなきゃいけなくて…。精霊系のスキルが影響を及ぼすのか、どーたらこーたら…って言ってました!」

「なるほどねー」


 このまま続ける?と聞かれたので、アクセサリー作りを続行することにした。本当は休憩した方がいいのだろうが、用事は早く済ませておきたいタイプなもんで…。


「でも次は何を作ろうか…」

「それなら、この削った魔石をアクセサリーにしたら?」

「削った魔石を?」


 そういえばセフィリアさんは、切った後の残りの石は他のことにも使えると言っていたな。なるほど、アクセサリーにも使えるのか。…どうやって?切った魔石はどれも不揃いで、見た目は良いとはいえないけど…。


 いつも読んでいただきありがとうございます。アクセサリーを作る描写って難しいですね…。実際に作ったことがないので、めちゃくちゃ想像で書いています。

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