4.5話 夢
本編は一休み。
キャラの容姿に関して質問があったので、それをテーマに書きました。
夢の世界なので、多少キャラがハメを外しているのは御容赦ください。
エリスと宿でアイテムの分配。
連絡が取れるようにフレンド登録をした後、俺は"ソル"に向かう。
"疾走"を使い、3分足らずで街に着いた俺は、宿に直行。
緊張からの精神的疲れと、多くの戦闘で生じたHPバーに現れない肉体的疲労のため、死んだように睡眠を取る。
夢の世界
俺は辺りが霧に包まれた不思議な空間にいる。
見える所には、丸い机に丸い椅子。
隣にはエリス。
……。
っ、エリス!!
エリスも驚いている。
本当にここ夢の中?
反応がリアルすぎるんだが……。
「いらっしゃい。中井君。エリスさん。夢の世界へ。まあ、僕がお邪魔しているのかな。」
前には、武器も防具も何も装備していないキャラが1人。
「装備していないのは、僕が君たちとは違う場所にいるからね。」
うわ、心読みやがった!!
ってか、
「アナタが違う世界にいるって、このゲームに閉じ込めた張本人なんですか!!」
エリスが俺と同じ考えを、詰問する。
「そうだ。とも言えるし、違う。とも言えるかな。君たちをこの世界に誕生させたのは僕だから。」
いや、俺が生まれたのは、母親から生まれたからなんだが。
エリスも頭に疑問符を浮かべている。
「これは失礼。自己紹介してなかったね。柿木猛。ADVENTURE ONLINEの作者だ。」
ここからは、僕(柿木猛)の視点で、書かせてもらう。
自分が出てるのに、自分以外の視点は書きにくい。
「つまり、俺たちの容姿について書き損じを指摘されて、急遽、この場所を用意したと。」
「一度聞いただけでよく分かったね。普通、混乱するだろうに。」
「うるせー。それが本当なら、そう仕向けているのは、お前だろう−−−−。」
「これは手厳しい。ん、エリスさん、何か言いたいことでも。」
「もし、アナタが作者なら、今すぐにでも私たちをログアウトさせることは出来るのですか?」
「出来るけど、今すぐは無理かな。この話を読んでくれてる読者が、納得出来るような終わり方じゃないと。作者の立場分かってくれるかな。」
エリスさんは苦笑い。
綺麗なエリスさんに免じて、少し安心させよう。
「エリスさん、大丈夫。アナタは必ずログアウトできます。アナタはヒロインなんですから、死ぬ事はありません。」
「じゃあ、俺は?俺は?」
「五月蝿い奴の身なんか保障するか。そのうち、適当なモブに殺されるかもな。」
「ゴメンナサイ。タスケテクダサイ。」
「知るか−−−−。」
見事な手のひら返し。
見ている−−いや、書いている−−こっちは清々しい。
中井君には、言っていないが主人公だから死ぬことは無い。今の所は。
五月蝿くなったらどうしょう?今から考えておくか。
「さて、話を戻します。君たちの容姿についてだけど……。」
「頭脳明晰、学業優秀。容姿端麗、完璧な人間。それが俺、中井聡。」
「それじゃ、馬鹿野郎については後で書くとして、エリスさん、アナタからいきましょうか。」
「はい、よろしくお願いします。」
エリスさんの髪は、栗色でセミロング。顔は整っており、左右対象。身長は167㎝。スリーサイズは……。
そこで、僕の喉元に冷たい感覚がっっ−−−−。
「柿木さん、作者さんだからといっても、私にも意志はありますよ。」
柔らかい微笑み。目は笑っていないが。
喉元には、召喚術士が装備できるダガーなんて生やさしいものではなく、装備することの出来ないロングソード。
「エリスサン、ソレハ、ソウビデキナイハズノ、ブキデスガ……。」
「乙女に不可能はありません。」
「エリスさん、すげー。」
うん。エリスさんを怒らせてはいけない。作者といえど、殺される。
読者の皆さん、エリスさんは、優しい人ですよ。
注意
僕はエリスさんに脅されている訳ではありません。
本当だよ−−−−。
半分涙目になりながら、中井君の容姿を説明するつもりが……。
「なあ、柿木さん。あんたが、作者ならどんな容姿にでもなるんだろ!?だったら、思いっきり格好良く書いてくれよ。」
「分かった。思いっきり、酷く書いてやる。」
「いや−−−−。勘弁して下さい−−−−。」
夢の中だからか、やけにテンションの高い中井君を黙らせたところで、容姿について書くか。
髪は黒で少し短め。これといって特徴は無いが、強いて言うなら、顔は彫りは浅く、やや小さい。身長は172㎝。スリーサイズは……。
別に興味無いだろうし、書く理由もないか。
「さて、装備だけど……。」
「おい、スリーサイズについては?止めないから書いてくれよ。俺のファンもいるかもしれないだろ。」
「俺がヤダ。なんで、嫌な思いしながら書かないといけないんだよ。」
エリスさんの装備、中井君の装備、共に初期装備のため、特に特徴や能力は無い。
中井君の装備は、削られた木に尖った鉄を付けただけの短槍。
エリスさんの装備は、魔力が僅かに宿った木の枝を細く削っただけ。
「ところで、柿木さんはオンラインゲームするから、書き始めたんですよね。どんなゲームしてきたんですか。」
一通り装備について語り終わった後、話題を変えてくれる。
ありがたいね。
「実はやった事無いんだ。この小説を書き始めた理由としては、"SAO"っていう本を読んで興味を持ったから。」
2人との会話を一通り終わらせて、これからの話をしようと思ったら、辺りの霧が薄くなってきている。
「時間のようだ。また、書き損じがあったら、会うことになるかもしれない。でも、夢で僕と会ったことは忘れるようにしておく。少しは覚えているかもしれないけどね。それじゃ、また。」
僕が指を鳴らすと夢の世界から2人は消える。
「さて、彼らが冒険出来るように世界をつくるか。」
大きな欠伸をして、僕も現実へ戻っていく。
さて、エリスさんがいなくなったところでスリーサイズを……。
「あんまり調子に乗っては困ります。」
「え、なんでここに?」
「乙女の秘密です。」
…。
……。
………。
エリスさんもう書かないので許してください。




