4話 レベル上げ
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交易の街"ホルン"
"疾走"がきれる前に俺は、ホルンに着く。
DEXを上げると、"疾走"の速度が上がっていた。このゲームでは、スキルもステータスに依存するようだ。
宿まで来ると、佇んでいる女性プレーヤーが1人。
彼女は可愛い人という表現より、綺麗な人という表現が似合う女性。
男は第一印象って大事だよね。
「エ、エ、エリスさんですか?僕はNAKAです。」
うん。キョドった。かなりキョドった。しかも、一人称は"俺"が基本なのに、"僕"になってるし。
俺はどのゲームでも、女の人と顔を合わせるとキョドる。
チャットやメールでは普通の会話では大丈夫なんだが……。
女性との接点が無いため、会話経験が皆無なのが原因。
いつものことだが、ヘコむ。
「初めまして。私のクラスは召喚術士。あんまり緊張しないでね。さん付けも大丈夫だから。」
微笑みを浮かべ、俺の失敗をフォローしてくれる。
眩しい。眩しすぎる。
俺の口は無意識に誘いの言葉を紡ぐ。
「僕とパーティーを組んでくれませんか?」
「ええ、喜んでお受けいたします。」
俺とエリスは草原地帯の深部に来ている。
ここは、モンスターの発生率が非常に高い。
しかし、
「"ハル"エアリアルバースト!!」
エリスの召喚獣が無双していた。
エリスの"挑発"によって集まっている大量のモンスターは壊滅。
経験値が入り、2人ともレベルアップする。
この方法を何度繰り返したかわからない。
「エリスの使役する召喚獣なら、俺の助けなんて必要なかったんじゃ。さっきから戦闘は任せっぱなしだし。」
「いやいや、助かってるよ。召喚獣を呼び出すのに時間はかかるし、その途中は無防備だから守ってもらわないと。私自身、戦闘能力がないので、近接戦闘は任せっぱなしになってるから、私も心苦しいけど……。」
「そんな!!気にしなくていいから。」
「それじゃあ、気にしません。NAKAも気にしないでね。」
俺は、もうエリスとの会話で緊張はしなくなった。
理由としては、道中、他のゲームについて話していたことに起因する。
回想開始
俺は、マイナーなゲームを好んでプレイするため、俺のプレイしているゲームを知っている人がおらず会話が盛り上がることは少ない。
しかし、エリスは例外で、メジャーなゲームよりも、マイナーなゲームをプレイすることが多いようで、会話が盛り上った。
これで、エリスと話すのに壁が消え、緊張はしなくなっていった。
エリスの召喚獣"ハル"はウィンディといわれる種族で、風系統の範囲攻撃を得意とする上位種。ウィンディは攻撃面だけではなく、支援魔術も有している。
初期プレーヤーが使役する召喚獣にしては高すぎるスペック。
その反動として、エリスのステータスは、1人で戦闘するのは難しくなっている。
プレーヤー名 エリス Lv1
クラス 召喚術士
HP 50
MP 300
STR 3
DEF 30
INT 20
LUK 4
DEX 10
金 0P
スキル
消費MP減 Lv1
召喚呪文時間減 Lv1
召喚継続時間延長 Lv1
召喚獣強化 Lv1
挑発 Lv1
捕獲 Lv1
召喚獣ウィンディ
使用MP 250
召喚呪文時間 5分
召喚継続時間 10分
ここからは"召喚術士"の基本知識
召喚術士は一度に召喚獣は最大3体まで召喚できる。
一度消滅した召喚獣は再召喚することは出来ない。
プレーヤーは任意で召喚を止めることができる。
追加で召喚獣を手に入れるためには、特殊クエストをクリアしなければならない。
召喚獣は召喚術士のステータスに依存して強くなる。
etc。
全てメールに付いていた説明書に書いてあったこと。
まあ、エリスに聞くまで、俺はメールが送られていることすら知らなかったが−−−−。
海人について調べたが、基本知識について記載されてなく、海についての賛美や、海人の素晴らしさが事細かく書いてあった。
プログラマーの趣味、おそるべし。
あと、パーティーを組んでいると、1人でもらえる経験値よりは少なくなるが、基本の0.8倍は固定でもらえる。
ドロップアイテムはパーティーリーダーのアイテムボックスに保管されるようになっているが、虚偽の報告が起こらないようにするために、ドロップ情報は、パーティー全体に知らされるように配慮されている。
今までチュートリアルせずにやってきたけど、ここから帰還出来たら、必ずチュートリアルは見ることにしよう。
道中、俺は心に決めた。
回想終了
他のプレーヤーたちが決断を下す前に行動を起こしたため、大量に狩ったにも関わらず、敵の枯渇は起こらない。低レベル簡単に上がるため、俺たちは大幅にレベルが上がっている。
俺は、SPの振り分けを行うために、辺りを"探索"。
100は下らない数を倒しているため、探索出来る範囲では、何もいない。
それぞれSPを振り分けている間に、ハルは召喚継続時間を過ぎ、空気に溶け込む。
プレーヤー名:NAKA Lv4⇒Lv8
クラス:海人
HP:300⇒350
MP:20⇒30
STR:90⇒126
DEF:78⇒93
INT:10
LUK:10⇒13
DEX:25⇒38
金:300P
スキル
槍 Lv3⇒Lv4
疾走 Lv1⇒Lv2
探索 Lv1⇒Lv4
情報 Lv2
泳ぎ Lv6
狩猟 Lv1
プレーヤー名 エリス Lv1⇒Lv6
クラス 召喚術士
HP 50⇒200
MP 300⇒350
STR 3
DEF 30⇒66
INT 20⇒30
LUK 4⇒12
DEX 10
金 0P
スキル
消費MP減 Lv1⇒Lv2
召喚呪文時間減 Lv1⇒Lv2
召喚継続時間延長 Lv1⇒Lv2
召喚獣強化 Lv1⇒Lv2
挑発 Lv1⇒Lv5
捕獲 Lv1
アイテムボックス
金:5860P
ウサギの皮:7枚
ウサギの肉:2個
獣肉:3個
薬草:4枚
アイテムの落ち方は、LUKに依存する為、倒した数は多いが少量しか落ちていない。
「召喚獣が消えたから、ホルンに戻りましょう。まだ、デスゲームじゃないと思うけど、万が一があるから。」
「あれ、エリスに言ってなかったっけ?チュートリアル聞く前にモンスターと戦って、俺、死亡してるけど、大丈夫だったよ。まだスキルレベルはあんまり上がってないから、上げたいかな。まあ、安全性を考えるなら、止めたほうがいいけど……。」
エリスの思考が止まったようだ。
すでに死亡を経験しているプレーヤーがいるとは思っていなかったのか……。
エリスに、助け舟を出してみる。
「ここはモンスター発生率が高いから、発生率の低い街道に移動して戦闘しよう。エリスの"挑発"でモンスターが集まっても、ここのモンスターなら俺1人で対応できる位のステータスはあるから、日が陰るぐらいまでレベル上げしよう。」
街道近くの草原地帯まで移動した俺たちは、エリスの"挑発"でモンスターを呼ぶ。
現れたモンスターは、
ビックラビット×3
バトルドック×4
ブリッツマウス×3
草原地帯の深部では、1回の"挑発"で30体は超えており、それと比べると10体はヌルい。
敵のレベルは低いと思うが、安全のため"情報"で全てのレベルを確認。
Lv3〜Lv8の間。
使用する技についても、解析は完了している。
これなら問題ない。
無防備な状態だったエリスを守っているうちに、槍スキルのレベルが上がり覚えた技"旋風"を使う。
わずかなMPを消費して、俺とエリスを中心に短槍を高速で振り回す。それにより、空気が斬り裂かれ、真空の空間が発生。そして、真空を埋めるように、空気が動き、敵を吸い寄せる。
そこに、再び高速で迫る短槍。
一体に攻撃が当たるたび、ダメージが落ちる"旋風"。
だが、SPによってSTRとDEXを大幅に強化された俺の前では、全ての敵はHPバーを黒く染め、消えていく。
この方法を俺のMPが枯れるまで続けた。
ちょうど日が陰り、辺りは闇が覆い始めた。
「んじゃ、そろそろホルンに帰りますか。」
プレーヤー名:NAKA Lv8⇒Lv10
クラス:海人
HP:350⇒370
MP:30⇒40
STR:126⇒141
DEF:93⇒102
INT:10⇒18
LUK:13⇒15
DEX:38⇒40
金:300P
スキル
槍 Lv4⇒Lv8
疾走 Lv2
探索 Lv4⇒Lv5
情報 Lv2⇒Lv6
泳ぎ Lv6
狩猟 Lv1
プレーヤー名 エリス Lv6⇒Lv8
クラス 召喚術士
HP 200⇒250
MP 350⇒375
STR 3⇒12
DEF 66⇒72
INT 30⇒32
LUK 12
DEX 10⇒14
金 0P
スキル
消費MP減 Lv2
召喚呪文時間減 Lv2
召喚継続時間延長 Lv2
召喚獣強化 Lv2
挑発 Lv5⇒Lv6
捕獲 Lv1
アイテムボックス
金:6250P
ウサギの皮:8枚
ウサギの肉:2個
獣肉:5個
薬草:5枚
たった1日で2人のステータスとスキルは、朝の時点と比べて、見違えるほど強くなった。
新キャラ"エリス"登場。
これで中井の行動範囲が広がります。




