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CYCLE  作者: カツ・コイチ
単位認定試験編(トランプ編①)
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特班

規格5...?

それはカイズの説明によれば、バラストの幹部に匹敵するレベルだ。

俺はいま、そのレベルに達しているというのか...?


「まだ1年生なのに規格5って...きみ、本当に何者なんだ!?」


ディゴノは俺の肩を強く掴み、訴えかける。


「その通り、1年生で規格5に到達するなんてのは数十年ぶり...しかも今年の化け物はアマツだけじゃない」


カイズは俺たちの会話に割って入った後、全員に聞こえるように話し始めた。


「規格5はアマツを除き、ミアス・ルシエル及びロキ・ハイドが認定された。それに加え、クサナギ・ユノは規格4に認定された」


規格5が、俺含め3人...この言葉が意味する事は言わなくても分かってる。

ちなみに、ディゴノとアポロは規格2で、ミリスとサルバはハヤテと同じ3に認定されたらしい。

にしても、まさか俺が規格5だなんて...実感が湧かない。

ついこの間まではロキに手も足も出なかったのに。


「今年は異例中の異例だ...それに伴い、我々教員はある策を講じた」


カイズは真剣な面持ちで話を続ける。


「毎学期恒例の単位認定試験の実習班...そこに、特班を設けることにした」


実習というのは、俺たちバラスト養成学校の生徒が実際にバラストの任務に加わり、その実践能力を試すというものだ。

武闘会同様に、複数人の班をつくり実習に当たるはずなんだが...特班というのは一体何なのだろう?


「特班には、Cクラスからアマツ・カイ、アポロ・ナイトマイル。Bクラスからはミリス・リグメシア。そしてAクラスからは...クサナギ・ユノが抜擢された。彼らには、バラストによる特別講習を受けてもらう」


特別講習...!?

急にそんなことを言われても...一体何をするっていうんだ?


「ち、ちょっと待ってくれ!特別講習ってなんだよ!?」


アポロは動揺したようにカイズへ尋ねる。

するとカイズは一言。


「それは特別講習の担当員...バラスト特別回収部隊長から直々に話されるそうだ」


特別回収部隊って、対傑出魂を担当してる部隊じゃないか...!

特別講習とやらは不安だが、これは思わぬ好機だ。

何としてもソウキに関する手がかりを見つけ出してやる。


「でもよ、なんで特班には異例でもない規格2の俺が入ってるんだよ!?」


確かに、アポロは規格2だ。

異例として行われる特別講習に、なんでこいつが...?


「それも含め、後ほど説明がある。お前らは単位認定試験に向けて十分に準備しておくように」


結局、カイズから詳細を語られることはなかった。

消化不良な部分はあるが、とりあえずはこのチャンスをものにしたい。

帰り道、俺はゆっくりと空を見上げる。


「ソウキ、一体どこで何をしてるんだ...?」


新たな生活にも慣れてくると、自然と余裕が生まれてくる。

すると、あの時を思い出す事が増えるようになった。

俺の中に空いた穴が、冷たく鋭い風を通す。

ここに来てから数ヶ月、ソウキに関して一切の情報も掴めないままだ。

それに加え、特別講習や小屋での事、聞こえてきた声...まだまだ課題が山積みであると実感する。

すると、後ろから聞き馴染みのある声が聞こえてきた。


「武闘会、お疲れ様」


振り返ると、そこにはハントが立っていた。


「どうだ?ザクロの店で飯でも食おうぜ」


あの日、俺の前に現れた男。

俺の運命を変えた男。

謎に満ちているはずなのに、なぜか親しみを感じている。

俺はハントと共に、ザクロの店へと足を運んでいく。

その足はきっと、俺の行きたいところを目指しているだろう。

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