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CYCLE  作者: カツ・コイチ
武闘会編
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42/59

No.2 vs No.3

「アポロ!自陣に戻るんだ!」


アマツがフラッグの方へ進んだのを確認したユノは、アポロへ自陣の防衛に回るよう促した。


「だ、だが...」


「任せてくれ!」


No.2を一人で相手するのは酷。

それはユノも分かっていた。

しかし、それが最善であるとユノは判断したのだった。


「いいのか?お前一人で俺を相手にする気かよ」


ロキはからかうようにロキに囁く。

しかし格上とは言えユノもNo.3の実力者であり、その場の環境によっては力量差を覆すことは容易であった。


「敵の心配をしている場合か?君たちはいま、自陣を敵班のトップに攻め込まれているんだぞ?」


そう、いくらロキとユノに実力差があろうと、チーム戦で考えれば作戦の通用しなかったロキのチームは不利であり、フラッグへの距離で言えば優勢なのはユノのチームだった。


「君は確かに速い...でも、頭がそこに追いついてなきゃ意味が無いんだ!」


すばしっこくユノの刀を避け続けるロキ。

しかし、単調な避け方ではユノの洞察力を出し抜くのは不可能であった。

腹部を刃が擦り、慌てたように後退りをするロキ。

その瞬間をユノは見逃さなかった。

素早くフラッグの元へ走り、手を伸ばす。

...が、もう少しで勝利というところでユノは慌てて体を屈伸させ、右へと転がった。

間もなくして、フラッグの上を電気の柱がほとばしる。


「...殺す気かよ」


「もちろん、お前なら避けれると思ってたぜ」


ユノが体勢を直すのを待たずして、ロキはユノへと走る。

勢いよくユノの首を掴み、その勢いのまま素早く城壁の穴へと進むロキ。

ガッ!!

鋭い轟音とともに、ロキの動きが止まる。


「...させ...るかよ...!」


ユノは城壁に刀を突き刺し、やっとのことでロキの企を阻止することが出来た。


「チッ...!」


ロキは手を離し、すぐにフラッグの方へと戻る。

そして、再び放電の準備を始めた。


「そのまま氷にぶっささってろ!」


バチバチという音ともに、ユノへ向かって電気の柱がおそいかかる。

しかし、カンッという高く響く音ともに、ユノは間一髪で電気の柱を刀の柄で弾いて見せた。


「...絶縁体か」


荒く息を吸いながら膝を着くロキ。

一瞬を争う戦いが繰り広げられる中、先に息が上がっていたのはロキであった。

開始直後から続く帯電の酷使と、間髪入れずに放たれた2度の放電により、ロキのモツは限界に向かっていた。


「立場が逆であれば僕の負けだった...本番でも当たれるのを楽しみにしてるよ」


そう言いながらゆっくりとフラッグへ歩み寄るユノ。

ロキはもはや振り絞れるほどの体力すらも残ってはいなかった。

そして、ユノがフラッグを掴んだ瞬間...


「...やっとかよ」


城壁の外から、バタバタと走る音が聞こえてきた。


「ロキ!フラッグ取ったぞ!」


ユノが振り返ると、そこにはフラッグを握るアマツと、その後ろで自慢げな表情を見せるミリスが立っていた。


「あれ...もしかして間に合わなかったか?」


アマツがそう言うと、ユノはやれやれという顔でフラッグから手を離した。

ポンっと地面に転がるフラッグと、両手をあげるユノ。


「よくやった、お前ら」


ロキのその言葉により、初の合同練習は終わりを迎えたのだった。

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