表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CYCLE  作者: カツ・コイチ
入学試験編
PR
21/24

異例の親善試合

次の日、教室に生徒が集まったのを確認すると、カイズは生徒達を巨大な運動場へと案内した。

そこには立派なアリーナがあり、新入生を歓迎するたくさんの装飾が施されていた。


「すげぇ...!」


ハヤテは前日から話していたように、このイベントを楽しみにしていたようだ。

そしてそれは、ほかのクラスメイトも同じらしい。


俺たちは1-Cの表記がされている区間の席に座り、親善試合の開始を待つ。

1分、また1分と経つうちに観客の気持ちは高まっていた。

そしてついに、真ん中のスタンドマイクに向かって1人の教師が歩いていく。

観客を見渡し、ニコッと笑うと、その教師は息を大きく吸う。


「1年生のみんな!今日は全力で楽しんでいってくださいね!!」


それに合わせ、大きな声でガヤを入れる者も多くいた。


「イェーーーイ!!」


...俺の隣のこいつもだ。


その後、教師から改めて親善試合の説明が入る。

3対3、入試成績の上位3名と、バラスト養成学校の誇る実力者・生徒会のtop3との戦い。

5人の教師がいつでも助けに入れるように審判として付き、安全対策もバッチリなようだ。

制限時間は15分。

内容はシンプルで、危険だと感じ審判が止めに入った時点で、優勢な方に軍杯が上がる。

時間制限の場合にも、その時点で優勢な方の勝利だ。

3年生の威厳をかけたこの試合には、養成学校が3年間でどれだけ優れた教育を施せるのかを見せる意味もあるのだろう。


「では、1年生3人組に入場してもらいましょう!」


そう言って1年A組の3人の生徒がフィールドへやってきた。

会場の熱気はピークに達していた。

先生が口を開き、メンバーの紹介を始める。


「入試ではその卓越したバトルiqで相手を翻弄し、見事No.3の座を手に入れた...軍師、クサナギ・ユノ!!」


長い白髪、スラーっとした体型に端正な顔立ちの少年。

どこかで見覚えのある顔だ。

会場の熱気が高まる。


「電光石火のごとく怒涛の攻撃で相手に隙を与えない...閃光、ロキ・ハイド!!」


「あ!アイツ...!!」


ハヤテと同様、俺もその名を聞き驚愕した。

確かに強かったが、まさかNo.2だなんて驚きだ。

よく見ると、ロキはこっちの方を凝視している。

ふと目が合うと、ウインクでアピールをしてきた。


「うげ、アイツやっぱ嫌いだわ...」


そしてついに、No.1の存在が明かされる。

桃色の髪、長いまつ毛、そして少し優しさのある目には、強い意思を感じる。


「圧倒的な才能!圧倒的な力!道を遮る者には神の裁きを...神童、ミアス・ルシエル...!!」


会場がどよめいた。

そのオーラはもちろんだが、ハヤテの様子を見るにどうもそれだけでは無いらしい。


「ミアス家...!?」


俺が不思議そうな顔をしていると、ハヤテが驚いた顔で話し始める。


「おまえ...知らないのか?ミアス家はバラストが不可侵協定を結んだ、最強の1家だよ!」


ハヤテが言うには、数百年もの間、常に最強の座を維持してきた"神の遺伝子"を持ち合わせる実力者の一族...それがミアス家らしい。

そして、そのあまりにも強大な力は、バラストでも相手にするのは厄介らしく、敵対することをお互いに禁止する不可侵協定をバラスト自ら結ぶように約束したそう。


「分家とはいえあのミアス家だ...入試の時に気付かなかったのは悔しいけど、これは物凄い戦いになるぞ!!」


ハヤテは続ける。


「いいか?ミアス家の生んだ最高峰の天才と、バラストの育てた最高峰の秀才...この試合はただの試合じゃないってことだ。」


ハヤテがそう語り終えると、生徒会がアリーナへと入ってきた。

バラストのロゴがかかれた腕章をはめた3人は、まだ20歳にもなっていないというのに、物凄い貫禄だった。


「続いては、バラスト養成学校が誇る...正義の執行官、生徒会だ!!」


生徒会長、副生徒会長、書記の3人組。


「これが...生徒会...」


バラスト養成学校の生徒会。

要するに、地球のようなただの生徒会じゃないってことだ。


「生徒会の目、学校の観測者...生徒会書記、ミスト・リケイド!!」


真ん中で分けられた赤色の髪、細くとも力強さを感じる体、そして十字の紋様の入った瞳孔からは、尋常じゃない力を感じる。


「学校全体の平穏を維持する、規律と規則の調律者...生徒会副会長、シルバ・ライト!!」


長い手足に長い緑の髪、細長い眼鏡の奥には厳格な目つきが垣間見える。

そして、また先生の口が開かれる。

いよいよ生徒会長の紹介だ。


「生徒会の重人、その肩書きは決して名前だけではない!バラスト養成学校の誇る最高戦力...生徒会長、クサナギ・ミナト!!」


白い髪に鋭い目つき、またどこかで見たような端正な顔立ち。

そして額の端には赤く光る紋様がある。


「クサナギ...ってことは、あの2人は兄弟なのか!?」


どうやら、1年のNo.3のユノと生徒会長は、兄弟のようだった。


3人組はそれぞれが向かい合うように位置に着く。

6人が綺麗に並んだところで、先生は大きく息を吸い、口を開く。


「さて、メンバーが出揃いました!いよいよオリエンテーションのメインイベント...上級生交流・親善試合を開始致します!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ