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CYCLE  作者: カツ・コイチ
入学試験編
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20/25

オリエンテーション

1年のオリエンテーション期間には、2つの大きな行事がある。

1つ目は上級生による余興、1-A代表3人との親善試合。

そして2つ目は、バラストの要人による挨拶だ。


そして初日は、各教員による自由指導が行われる。

要するに学校のあれこれについて話したり、自己紹介をさせたり、担任の判断による自由な時間が設けられているということだ。


「自己紹介は...まぁ時間が経てば顔も名前も覚えるだろ、強制はしない。今日は俺がこの学校について話してやろう。」


そう言いながらカイズは自作の資料を配る。

茶目っ気のあるイラストで装飾されたプリントには少し呆れたが、カイズの人柄がよく表われているのだろう。


「まず目次だが、見ての通りだ。順を追って話していくから各自読んでおけ。」


目次には1年間の流れや各行事の説明、委員会と...専科というものが記されていた。


「1年間の流れから話していこう。まず一学期のメイン行事は縦割り武闘会だな。内容はそのまんま、1年と2年、そして3年でグループを作り実力を競い合う。ただの対人戦じゃなくちょっとしたゲーム性もあるから楽しみにしておけ」


体育祭のようなものだろうか。

明らかに生徒のテンションが高くなっているのが伺える。

すでに同じ班になろうと話すやつまでいるのは驚きだが...


「学期末には実習もあるから、覚悟しておくように。二学期は魂灯祭だな。これはまぁ街全体で協力して行うお祭りで、学校からはちょっとした出店や出し物をする。ワイワイ楽しみながら夜を明かす祭典だよ。」


祭典...現世のよくあるお祭りとは違うのだろうか。魂、灯。その文字には強い意味が込められているのだろうと感じた。


「三学期は学年末試験だ。内容は毎年変わるから、日々努力に励むように。」


そしてカイズはページをめくるように促す。


「次は委員会と専科だな。どちらも生徒の意思を優先する。強制じゃない。」


「バラストに必要なスキルを培うのに役立つものなら基本どんな内容でも専科は作ってもらえる。1年でも申請すれば内容次第で通るから、入りたいのが無かったら作っちまえ。」


委員会には生徒会や風紀委員など、地球にもあったような内容が多かった。

そして専科...要するには部活動のようなものだろうが、これもまたバラストになるのに役立つのか怪しい専科もあり、ほとんど地球の学校とノリが同じに感じられた。


その後はちょっとした質問コーナーや学校の小話などで時間を潰し、初登校は終わりを迎えた。


「一緒に帰ろうぜ!」


チャイムがなるとすぐにハヤテがやってきた。

ハヤテはとにかくこれからの行事やイベントにワクワクしているようだった。


「ちゃんと勉強もするんだぞ」


そう言うとハヤテは照れたような顔を見せながら笑ってみせた。


「明日はさっそく1年代表と上級生の親善試合だぜ!!今年の1年は特に大物が揃ってるらしいけど、養成学校の上級生はもっとやべぇからな!」


俺は正直いうと戦闘にはそこまで興味無いが、これからこの学校やバラストでやっていくには強者の実力を見ておいた方がいいだろう。


俺はハヤテを駅まで送り届けると、宿に戻り今日のことを振り返った。

現世の学校には良い思い出はなかった。

バラスト養成学校はソウキに会うための手段だ。


「...寝るか」


今日はいつもより眠りにつくのが遅かったような気がした。

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