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CYCLE  作者: カツ・コイチ
入学試験編
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15/27

反撃開始

「どういうことだ...?」


攻撃をするものじゃなくされるもの、確かにこいつはそう言った。

しかし俺は別にそんなこと微塵も思ってない。


「戦ってれば分かるんだよ。お前さ、やけに守りが上手い。受け身っていうかさ、傷つかない攻撃の受け方をしてるんだよね」


たしかにこいつの攻撃は当たらない。

でもそれは、この鉄球の力のおかげ...


「その武器のお前の守り方が、いかにも弱者の、いじめられっ子の守り方してんだよ」


「俺さ、色んなやつと戦って色んなやつボコしてきたから分かるんだよね。そいつがどんな気持ちで戦ってるか」


ついにこいつは全く攻撃をしてこなくなった。

俺が攻撃を出来ないのを知ってるからだ。


「お前の戦い方は、立ち向かうことを諦めた戦い方なんだよ」


そんなことは無い。

例え通用しなくとも、ソウキに会うため、立ち向かう意思が俺にはある。


「分かるよ。お前虐められてたんでしょ?」


なんの話しをしてるんだ?

虐められてた?

そんな事は...





「そうだよ。」


俺は虐められてた。

親に、ずっと虐待をされ続けてきた。

親に立ち向かったら、どうなるかを知ってた。

自分が傷つかないように体を守って殴られるのが、1番楽な方法だって、体で分かってたんだ。


「やっぱりね。お前、ださいね」


黙れ。

お前に俺の何が分かるんだ。

お前みたいのが、俺を知ったようなこと言うんじゃない。

俺の痛みを知ってるのは、ソウキだけなんだ...

だから...俺は、ソウキに、また、会わないと。

もう一度、会って、今度は...俺が助けるんだ!


「お前の言う通りだよ。俺はずっと虐められてた。」


「うん、で?そんなの知ってる」


「ずっと攻撃をされてきた。」


「だからなに?」


「何回も、何十回も、何百回も」

「嫌だ、辛い、苦しい、痛い」


「弱音吐いて終わり?つまんね」


「ずっと思ってた。俺ばっかり、不平等だって」


「仕方ないでしょ?お前が弱いんだもん。」


「平等な世界を作るってソウキが言ってたんだ。」


「ソウキ?だれだよ」


「世界が俺に与えた痛みは、俺が世界に返さないといけないんだ。それが平等なんだ」


なぜだか、胸の奥がスッキリしている。


「そうか、じゃあ返してみろよ」


強く、強く鉄球を握りしめる。

鉄球が、黒く変色する。

ハントが言ってた。

侵入者としてこの世界に来た俺には、悪のエネルギーが付与されているって。

そうだ、これは悪意だ。

俺とソウキの邪魔をするやつを、悪意をもって傷つける。


「「殺してやる」」


殺意を込めた鉄球は黒い剣になる。

そして、殺意のまま俺の体を導く。


「それだよそれ!俺も本気がだせそうだよ!」


相手の体がバチバチと音を鳴らし、青いイナズマが全身を覆っている。

速度は更に上がっていた。

しかしそれに追いついている俺がいた。


鬱憤と殺意を込めた一太刀。

奴の脇腹に刃が触れる。

俺は右上に刀を振る。


気付けば、建物は崩れていた。

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