8話 自由への解放
彼女らはやっと目を覚ました。糞尿で臭いので鼻をつまみながら、離れたところで俺らは話しかける。
「おい、大丈夫か?」
「.........」
反応がない。いや、正しく言うと、したくても出来ないような感じであった。
「返事をしなさい、さもないと...」
「気が早いぞサイコパス。」
「またそれですか!本当の意味を教えていただきたいですねぇ!」
口論を始めた俺とソルをユタは慣れたように一蹴する。
「うるさい!」
「「すみません。」」
反射的に謝ってしまった。だって人殺しの目をしてたんだもん...あ、俺もだった。
鼻をつまみながら彼女らに近づく。念の為片手に剣を隠し持ちながらな。
すると、俺はとある共通点を見つけた。よく見ると、全員、禍々しい模様の首輪をつけていたのだ。
俺は、山賊女らを警戒しながら、ソルに問う。
「あの首輪、何か分かるか?」
「...!?あれは支配の首輪です!これをつけられたものは、首輪の管理者に逆らえなくなってしまうのです...」
「取ることはできるのか?」
「方法は破壊のみですが...え?まさか破壊を試みると?」
「ああ。目の前でこんな目にあってるのを見つけちまったんだ。助けるしかなかろう。」
と、決めてみたのはいいものの、失敗して首飛ばしちゃったらどうしよう、などの不安で頭がいっぱいで、足が震えそうであった。むむむ...
「でも、1発で破壊しないと、首輪が自動的に締まるわよ。」
「お、恐ろしいこと言うなよ!」
声が震えてしまう。ああもう。
俺は自分の頬を叩く。
「ええいままよ!やってやろうじゃねえか!」
俺は彼女らへと近付いて行く。
カタカタと震えているものや、覚悟を決め座り込むものなどそれぞれの反応を示していた。
腰に装備している剣に手をかけたが、少し考える。これだと細かい動きが出来なくね...うーん...そうだ!
「ユタ!短剣持ってないか?」
「えぇ!あ、あるけど!」
「俺の剣じゃ、長すぎてきつい。だから貸してくれないか?」
「いや...でも...」
ああもう!ここで迷うなよ!
「シムの首の金、少し分けるからさ!」
「...言ったわね?約束よ!」
と、言いつつ簡単に渡してくれた。
俺は短剣に持ち替え、覚悟を決めて横になっている女の中のひとりの首スレスレに剣を入れ、首輪だけを切った。すると、首輪は急に黒くなり、塵と化した。
「声は出るか?」
確認のため聞いてみる。
「...あ...ああ...らたし、ひゃべれまふぅぅぅ!」
急に声を出して、泣き始めた。よく見ると、欠損していた指も元通りになっていた。
これを見た他の女らは、横になって、1列に並んだ。俺は一人一人丁寧に外してやった。
それぞれが同じような反応を示していたがね。
あ、短剣は近くの川で洗いちゃんと返したぞ。




