7話 ユタ
スランプになりました。
「多く質問してしまったな。すまない。」
「命を助けてくださったんです。これくらい、どうってことありませんよ。」
俺の質問攻めの謝罪を笑って一蹴した。
だとしても調子に乗りすぎたような気がするな...と思った矢先、遂にユタが目を覚ました。
「...うう」
「お姉様!」
「ソル...」
抱きついてきたソルをユタは撫でている。やはり言語はほぼ同じようだな。俺でも理解出来る。
俺は姉妹の再会的なものを気遣い、少し距離を置いた。すると、何かに気付いたかのように、ユタは目を見開いた。
「シムは!?あいつはどこにいるの!?近くにいるのなら、すぐに復讐を!」
「大丈夫です、お姉様。あの忌々しきシムは、既に事切れています。」
激しくいかるユタを宥めつつ、
ソルはシムの方向に指をさした。
首と体が離れていて、もう息を吹き返すことは無い。シムの血だまりが大きく広がっている。
その光景にユタは驚きつつも、ソルに聞いた。
「まさか、ソルがやってくれたの?」
「いえ、私にはまだ無理ですよ。倒してくださったのは、そちらにいる方です。」
「ん?」
ユタは俺を見て驚いた。
「いつからそこに...」
「...ずっとそちらにいましたよ。」
「...なけるぜ。」
傷付いたじゃねえか...確かに俺は存在感薄いとよう言われてたけどさあ。まぁ、いい。自己紹介はちゃんとしよう。
「スミレ・フォレストと言うものだ。」
「私は、ユタ・メリーよ。助けてくれたことは感謝するわ。」
「なあに、これくらい、どうってことないさ。」
初戦闘だからこいつが強かったのか弱かったのかよく分からんが強かったのだろうな。
「この山賊の首、どうするつもりなの?」
「街のギルドとやらに渡すつもりだ。そこで冒険者登録もついでにやる予定だな。」
ユタは驚いた顔で尋ねてくる。
「その腕で冒険者ギルド登録していないとは...何者なの?」
「森ん中に住んでた田舎者さ。」
出来る限りのドヤ顔で言ってみる。自分で言ってて恥ずかしい。真顔で返された。
「ふーん...で?周りの倒れてる奴らはどうするつもり?」
「「あ、忘れてた。」」
ソルと声が揃った。彼らのことをすっかり忘れてた。倒れている彼らの方へ俺たちは近づいてみる。しかし、驚いてしまう。
「あれ?彼ら...じゃなくて彼女ら?」
「全員、女の方です...」
「どういうことなの...?」
しっかりと観察すると、全員長髪を束ねていて、胸も膨らんでいた。そこまではいい。衣服からはみ出る皮膚の殆どに殴られたような後が多く残っていたのだ。指も幾つか欠損している。こいつら...奴隷か何かだったのか?
うーん...また事件の予感がするぞ...巻き込まれたくないのだがな...




