6話 貨幣や世界
ほとんど尋問です。
ことりベージュ、いや、ユタが目覚めるまでの間、俺はこの世界の貨幣について聞いてみることにした。
「そっちの通貨は何を使っているのかな?」
「そこまで浸透していなかったんですか...」
可哀想な人を見る目をして来た。やかましいわい。
「悪かったな。」
「まぁ、いいです。知ってる限りのことを説明致しましょう。」
懐から眼鏡を取り出し、キリッと音が聞こえる顔で教え始めた。うぜぇ。
ソルの話を聞いて、自分なりに解釈をしたらこうなった。
銅貨(中心に穴)=1円
銅貨=10円
銀貨(中心に穴)=100円
銀貨=1000円
金貨=1万円
それらが一般庶民がよく目にするものらしい。
逆に、滅多に一般人が見ることがない通貨がある。
大金貨=100万円
白金貨=10億円
王金貨=1兆円
らしい。
衝撃すぎて体が震え始めた。
「このおっさんの首、大金貨5枚の懸賞金だったよな。それほどの重要人物だったのか?」
「は、はい。何百人もの冒険者を殺めてきましたから..」
「うげぇ...」
こりゃあれだな。冒険者ギルド的な場所に首届けに行ったら、えらいことになりそうだ...
「袋に詰めて丁重に運ぶべきです。貴重な財ですので。」
「財言うなや。仮にも人間の頭だ。サイコパスかてめぇは。」
「"さいこぱす"が何かは分かりませんがバカにされた気がします...」
うーん...やっぱり発音は同じでも通じる言葉と通じない言葉があるようだな。
よし、次は読み書きの文字が合うかどうかだ。
「次は言語が知りたい。この土に棒で自分の名前を書いてくれ。」
「はい、分かりました。」
ソルはしゃがみこみ、土に文字を描き始めた。
そこには、地球の俺から見ると、ソルトレイク・メリーとしっかりと読める英語が描かれていた。
「会話などの日常生活で使う文も描いた方がいいですかね?」
俺を見上げて聞いてくるソルに俺は頷いた。
描かれた文字に俺は驚愕した。そこには、
『口の悪い男が私たちを助けてくれた。』
とあったのだ。
いつもの俺なら一発ぶん殴りたいとか考えるがそれどころでは無い。
漢字と平仮名を用いて上のように描かれていたのだ。念の為、これも聞いておこう。
「ありがとう。次の質問...というか願いだ。世界地図を見せてくれないか。」
「あぁ、どうぞ。」
ソルは懐から出した地図を見せながら、細かく教えてくれる。
「私たちがいるこの森は、風龍の森で、何処の国にも属していません。」
「ふむ。じゃあ、あんたらはどこの組のものなんだ?」
「ここから1番近い国、聖帝国メリックに住んでいて、冒険者ギルドに登録しています。」
「ほう。」
やっぱりか...地図を見たところ日本という文字はない。歴史に残ってたりしているのだろうか。最後に問おう。
「最後の質問だ。日本という国は知っているか?」
「いえ、私がよく読む歴史書でも"ニホン"という国名は書かれておりませんでした。」
「そうか...」
本当に異世界に転生したようだ。はぁ...
ことりベージュってみんな言いません?言わないですか...そうですよね。僕も言いません。




