11話 賞賛の嵐
「「「「ただいま戻りました。」」」」
声のした方に振り向くと、先程の4人の女性が跪いていた。いきなりなんだァ!
てか磨けば光るんじゃないかと思っていたが、まさかここまでとは...
全員長い金髪で赤目だったんだな...短く見えていたのは例の首輪の影響だったのか?それぞれ違う髪型にまとめていた。
だが、まずは、この状況を打破したい。跪かれて心が痛い。
「そ、そこまでする必要はないわよ...」
ユタの少し慌てた発言に俺とソルは頷く。
その言葉に対し、金髪をツインテールでまとめている女---ミナと言うべきか---は首を振って俺を見上げた。
「貴方様方は、私たちをお救いになった命の恩人でございます。このような態度を示すのは当然です。」
「お、おう...」
くっそ高評価で恥ずかしすぎる!俺の正体はただの学力体力平均ちょっとの男子高校生だぞ!
「特に、勇者様。」
「勇者様ァ!?」
「貴方の戦法、素晴らしいものでした。」
金髪を後ろにそのままおろした剣士の風格を持つ女---メデュシアナだっけか---が輝く眼差しで俺を見てくる。勇者様...慣れねえな...
「あ、あの剣技はな、俺が作ったもんじゃなくてだな?」
「だとしても、それを完璧にこなしていて、素晴らしいことは、変わりません!見て分かります!」
分かんねえよ!こっち見んな!この剣道の技術は、体育の大久保と父さんによって、手に入れたようなもんだから...あぁ、思い出したくない記憶がァ...
お前は将来、医者になるのだ!強い心の剣を持て!
...なんてこじつけて、剣の練習、いや、その他にもどこで使うか分からない戦闘技術を父に無理矢理押し込まれた辛い日々がァ...
まぁ、おかげで火はつけられたけど...
すると、今度はポニーテールの女---エウリュアレーだな---がこう答えてくる。
「私は、剣術についてはよく分かりませんが、相手の行動を見て冷静に戦う姿が素晴らしかったと思います。」
「いや、あれはたまたまで...」
「そうは思えません。あの時の貴方の眼は、狙いをしっかりと見定めておりました。」
なんだなんだこいつら!過大評価しすぎだろぉ!あの時は必死だったんだよ!恥ずかしくなってくるからやめてくれ!本当にぃ!
「もう...分かったよ...だから褒めんのはもうやめてくれ...」
「「「事実を述べたまでですが?」」」
「じ、事実っておい!」
「わ、わたしはまだ何も言ってませんよ!」
サイドポニーの女---ステンノだったっけ?---が何か言いたげだが、どうせ同じような褒め言葉だろうので無視をして、1番気になっていたことを聞く。
「で?跪くまでして俺に頼みたいことはなんなんだ?」
彼女たちは、顔を見合わせて同時に言った。
「「「「貴方様の配下に、入れさせてください!」」」」
「...はぇ?」
思わず呆けてしまった。
こりゃあ、面倒なことになったなぁ...




