エピソード4
特殊?なスライム来店
閉店作業をして、空き部屋をシャルさんの部屋にして、夕食のステーキをテーブル席で、相向かいでシャルさんと食べている。
「凄く美味しかったです!」幸せそうな顔をして言うシャルさん。
レリーとルードと同じように別の味のステーキを半分交換して食べた。
「シャルさんが幸せそうで良かったよ」
「はい!一人でダンジョンを怯えながら彷徨ってた時とは大違いです」
「目覚めてからどれくらい彷徨ってたの?」
「分かりません・・・日の出とか無かったので・・・」
「ダンジョンの中だしねぇ」
「人や、同じモンスターなら言葉が通じると思って話しかけても通じないようで、襲われて逃げたり、隠れたり、怯えながら物陰で寝たりしてここまで来たんです」
あれ?レリーとルードとは会話できてたはず・・・店の中だからか?
「辛かった・・・ですよね」
「はい・・・・・・」思い出してしまったのか元気が無くなってしまった。
「そうだ、アイス食べる?」
「あっ!バニラアイスですか!」おお、目が輝いてる。
「ああ、でも、今だとお風呂上がりの方がいいかな」
「お風呂?」
「浴槽にお湯を張って入る物があるんだ」
「お湯に入るんですか?」
そういえばこっちではお湯に浸かる文化はないのかな。
「そうだね、試しに入ってみてよ」
「はい!、入ってみます」
まあ、入り口の扉を通るとオートクリーンが発動するから、僕はあまり使う必要なくなっちゃったかな。
「食器を入り口に通して、綺麗にしちゃってからお風呂の使い方教えるよ」
「はい!」
二階の浴室前
「ここがお風呂だよ」と、浴室の扉を開けて入る。
「なんだか狭いですね」と、浴室に入り見回すシャルさん。
「アハハ・・・家はお金持ちじゃないからね・・・」
ガスがあったから給湯器も有るんだろうか?
「ここのお湯張りを押すとお湯がでるよ」ボタンを押すとピッと鳴る。
「お湯張りします」と、モニターが言う。
「えっ!、ゴブさん!この中に誰かにいるんですか?!」と、腕にしがみ付いてくるシャルさん。
「だ、大丈夫ですよシャルさん、機械なので」腕に胸の感触が!
「コンロとか冷蔵庫と同じような?」
「ええ、そうです、それと、これがシャワーで、左の青赤の色がある取ってが温度で、右の取っては上にあげるとシャワー、下にさげると蛇口からでます」とやって見せる。
「凄いですね!」
「後は・・・垢すりか」
新しい垢すりをおろして、ボディーソープは・・・まだあるか。
「この垢すりを濡らして、このボディーソープの液体を付けて揉むと泡が出るので体を洗ってくださいね」
「はい!」
「ボディーソープやシャンプーは自由に使っちゃってくださいね」
「シャンプーは、何に使うんですか?」
「あ・・・それは、髪を洗うやつなんだ」
「ウィッグも洗えるんでしょうか?」
「え、どうなんだろう?・・・・・・お湯が張り終わる前に調べてみようか」
「お願いします」
調べてみたところ、このウィッグは、薬ではがそうとしない限り普通の髪と同じようになる物らしい・・・楽神市場って凄い。
一時間半後
自分の部屋でスウェットに着替えてから異世界系のラノベを読み終えて、電気をナツメ電球に切り替えて布団に入る。
「まさか、自分が異世界に来ちゃうとはなー」と、目を閉じる。
今日は、シャルさんとレリー、ルードに出会えて良かったな・・・と、思っていると。
コンコンと部屋の扉を叩く音がした。
「はい、どうかしましたかシャルさん?」
「すみません、起こしちゃいましたか?」
「いえ、大丈夫ですよ」
「入ってもいいですか?」
「えっ、はい、どうぞ」
「そ、その、失礼します」と、部屋のドアが開く音がする。
部屋はナツメ電球にしていたので薄暗く、よくシャルさんの姿が見えない。
上半身を起こしよく見てみると・・・・・・薄い紅い布を着たシャルさんが枕を持って立っていた!!
「えっ!?シャルさん、その薄い布の恰好は・・・」たっ、確かベビードールとかいうのだったような?。
「部屋の押し入れの中に寝間着って書いてあった箱にありまして・・・着てみたのですが・・・その、ど、どうですか?・・・///」恥ずかしそうに聞いてくる。
えっ、そんなのあったのか?母さんが若い頃に着ていたのか?それにしても・・・・・・。
「あの、ゴブさん?」
「えっ!、あ、その、似合ってます・・・けど・・・」
「良かったぁ・・・それで、あの、一人で眠るの怖くて・・・一緒に寝てもよろしいでしょうか!?・・・///」
・・・・・・な、なんだってー!?。
「いやいや、駄目ですよ・・・」お付き合いとか、結婚してない男女が一緒の寝床は・・・・・・ダメでしょう!。
「えっ・・・駄目・・・ですかぁ・・・」顔はよく見えないが、泣きそうな悲しそうな声が・・・。
「うっ!」こ、心が揺れ動く。
「うーん・・・じゃあ、背中越しなら・・・」布団の端に移動する。
「はい!・・・・・・その、失礼します・・・///」と、布団に入り横に座るシャルさん。
「・・・じゃあ、お休み、シャルさん」シャルさんに背を向け横になる。
「はい、お休みなさい、ゴブさん」と、僕の背中にくっ付くシャルさん。
柔らかい感触が背中に!胸が当たってますよ!・・・こ、これはまずい!
「ゴブさんの背中・・・暖かいですね」囁くシャルさん。
ううっ、何か気を逸らさなくては・・・そうだ!
「そ、そうだ、お風呂とアイスはどうでしたか?」
「お風呂は気持ちよかったですよ、お湯に入っていると、温かくて、体が軽くなる感じがして・・・それに、お風呂上りのバニラアイスも火照った体を甘く、優しく冷ましてく感覚が心地よくて・・・美味しかったです」
「ハハッ、シャルさんは食べるの好きだよね」
「はい、好きです。私・・・実は食べる必要は無いんです」
「お腹が空いたりしない?」
「はい、でも、苺のショートケーキを食べた時、他のゴブさんの料理を食べてみたいと思いました」
「ケーキと紅茶しか頼まなかったのはなぜ?」
「お金がもうなかったんです」
「あっ、そうか・・・シャルさんって・・・その、人の時の記憶ってどのくらいあるの?」
「え!私って人間だったんですか?」
そうか、シャルさん知らなかったのか。
「モンスター図鑑には、ドラゴンのブレスなどの強い光で付いた影がモンスター化したって書いてあったよ」
「ドラゴン・・・・・・うぅん・・・覚えてないですね」
「そうかぁ・・・まぁ、死んだ時の記憶は無い方がいいかもね」
「覚えてる・・・というか、知ってるのは、お金の事や時間とかですかね」
記憶喪失も一般常識は覚えてるって聞いたことあるな。
「あ、そうだ、こっちって時給制?それとも月給制なのかな?」
「・・・・・・・・・・・」
「シャルさん?」
スゥスゥとシャルさんの寝息が聞こえる。
「お休み、シャルさん」小声で言う。
でも、ここだと、お金って持っててもしょうがないか?それなら楽神市場で欲しいものを買ってあげた方がいいのかな・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは、眠れないな。
朝の時間営業中
「フゥワー」欠伸が出てしまった。
「眠そうですけど、大丈夫ですか?」心配そうな顔で言うシャルさん。
「大丈夫、眠覚醒を飲むから」
眠覚醒の瓶を右手で持ち、左手を腰に、そして一気に飲む。
「タハァー、目が覚めた!」
「私のせい・・・ですよね、すみませんゴブさん。今夜からは一人で寝ますので・・・」申し訳ない顔で言うシャルさん。
「えっ!いや、気にしないで大丈夫ですよ」
「ゴブさんは優しすぎですよ」と、少し笑顔で言うシャルさん。
カランカラン、と入り口の扉が開く音がする。
「いらっしゃいませ!」と、入り口に向かいながら言うシャルさん。
そうだ、また危ないモンスターだと思われてしまうんじゃ?っと僕も入り口に向かう。
「あ、ゴブさん、お客様?でしょうか?」と、困った顔で言うシャルさん。
「どうかしましたか?」
見てみると、水色の楕円・・・スライムがあった。
「スライム?」
「お嬢さん」と、スライムから、ダンディーな声がした!
「えっ?私ですか?」
「そう、お嬢さんの服と体液を私に食べさせてもらえないだろうか?」と、ジリジリとシャルさんに近づいていく。
「はい?」と、シャルさんが言うと、体積が大きくなり飛びつくスライム。
「きゃあぁぁぁ!!」と、悲鳴をあげながら倒れるシャルさん。
「うわっと!」僕も驚いて硬直してしまった。
「あっ、待ってくださ、ん!♡やめ、ああ!♡、らめぇ♡んぁ♡、止まって、ハァ♡、ハァ♡、あっ!♡///」悩ましい声で喘ぎ悶えているシャルさん。
スライムがシャルさんの体にまとわり付いて、シュワシュワとウェイトレス服を溶かしている!!
「てっ!シャルさんから離れてください・・・えっと、お客様!」と、手で引き剥がそうとするが手がスライムに沈むだけで全く剥がせない。
「駄目か!どうしたら・・・あ!、神様!!ワーナリ様!!助けてください!!!」
シュ!っと現れた。ゆったりした服を着た美少年ワーナリ様「召喚により参上した。貴方が私のマスターか?」
「え?、フェイトゥごっこですか?いや!そんな事より!、シャルさんを助けてください!!」
「どれどれ、ああ、大丈夫、死にはしないよ」
「いや、でも・・・」
「それに、女の子が喘いでる姿って・・・いいと思わないかい?」
エロ邪神か!
「ぼ、僕は・・・そうは思いませんよ・・・」シャルさんを見ないよう背を向ける。
「ハハッ、ピュアボーイだな君は」ワーナリ様はシャルさんを助ける気は無いようだ・・・どうしたら・・・。
「止まって、てっ言ってるでしょ!!」ビリビリ!!っと、紫電が走る。
「何と!」と、ダンディーな声と「こ、これは!!」と、ワーナリ様の声。
「ハァ、ハァ、・・・・・・あれ?私、今」と、シャルさんがへたり込んでいた。
「だ、大丈夫ですか!?シャルさん」体を見てみると、ヌメヌメと体が濡れてるが怪我とかは無さそうだった。
「何処も怪我して無いようでよかったよ」
「は、はい、ありがとうございます・・・」
「いやー、油断していたとはいえ神である私にダメージを与えるとは・・・凄いね!シャルちゃん!」と、所々焦げてアフロヘアーになったワーナリ様。
「な、何が起きたんでしょうか?」
「うん?、ああ、シャルちゃんの魔法だよ」
「えっ!シャルさん魔法使えたの?」
「さっきまで使えなかったのですが・・・怒っちゃって・・・こう、弾けたような感じでしょうか?」
「そうなんだ・・・そういえば、僕は何で平気なんだろう?」自分を見てみたが綺麗なままだった。
「愛だろうね」と、顎に指を当てて頷いているワーナリ様。
「あ、愛ですか・・・」
辺りを見回すとお店が滅茶苦茶になっている。
「とりあえず掃除しようか」
「ところでシャルちゃん」
「えっ、はい、何でしょうか?」
「そんな恰好で大丈夫?」
「えっ」と、自分の生れたままの姿を見るシャルさん。
僕もシャルさんを見てしまう。
「あっ!///」と、僕の方を見て目が合うシャルさん。
「見ちゃ駄目ですぅ!!///」と、立ち上がり、腕で胸とお尻を隠しながら脱兎の如く二階に逃げるシャルさん。
「うんうん、可愛らしいね」
「そ、そうですね」
掃除をしようとしたら。
「ああ、私がやるよ」
「えっ、いいんですか?」
「いいですとも!」と、ワーナリ様は、右手で指を鳴らす。
お店が元どうりになっていた。
「と、お金をあげちゃう」と、白金貨を三枚テーブル席に置いた。
「お金貰ってから、まだそんなに経ってないのに、いいんですか?」
「シャルちゃんの就職祝いと、何着かウェイトレス服を買わなきゃだしね」
「ありがとうございます・・・あの、ワーナリ様はシャルさんの、人だった頃って知ってるんですか?」
「ん?ああ、知ってるよ」
「教え・・・・・・いや、やっぱりいいです」
「知りたくないのかい?」
「過去より今、シャルさんが幸せならいいかな、と」
「僕が幸せにしてみせる!ってか!」ヒュー!ヒュー!と、指笛を吹くワーナリ様。
「ち、違いますよ!」
「えっ?脈はあるし、据え膳食わぬは男の恥だよ」
昔のおっさんか!
「シャルさんって僕しか知らないわけじゃないですか・・・もっと良い人がいるんじゃないかと」
「うん?別にいいんじゃないかな、一夫多妻、一妻多夫だし」
「えっ!こっちはそうなんですか!」
「そうなんです」
な、ならいいのかな?
「じゃ、そろそろ行くとするよ」
「あっ!せっかくなのでお礼に何か食べてってくださいよ」
「うん?あー、そうだね、食べて行くよ」と、カウンター席に座るワーナリ様。
「そういえば、スライムは何処に?」
「シャルちゃんが電撃で蒸発させちゃったよ」
終わり




