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*詩集*  作者: れむ
97/125

【詩】…ごめんなさい。

一人で背負いこんで   誰かを護ろうとするあのヒーローに憧れて


一人で背負いこんで   誰かを護ろうと思った


そしたら  みんな僕を見てくれるかな…


そしたら  あんな風に誰か僕を愛してくれますか…


だけど   心は変われなかった



あのヒーローの心には微塵もなかった


「僕一人だけなんてほんとはやだよ…」




弱虫な心が   片隅でそう泣いたのを  


…僕は確かに、聞いてしまったんだから。





「ごめんね…  全部ぼくのせいだったね…  ごめんね…」


誰かの過ちも   誰かの涙も   


自分のせいにして泣いた優しいヒロインに憧れて


僕も誰かに優しくあろうと思った   自分のせいにしようと思った


誰も傷つけたいと思わなければ…   誰もを優しく想えたならば…


きっと   みんな僕を見てくれるよね…


きっと   誰か愛してくれるかな…


だけど   心は変われなかった


あのヒロインの心には欠片もなかった  


「これは僕が悪くないだろう…?」


憎悪の心が  偽善に隠れて睨みつけたのを  


…僕は確かに、見てしまったんだから。




どんなに優しくなりたいと思っても   


誰かを責めることで小さな自分を守りたいと思う   醜い僕がいる。


どんなに強がったふりしたって


散り際になって我が身の可愛さ故に助けを乞う  哀れな僕がいる。



それでも、”愛されたい”と  身の程知らずの願いを捧ぐ  


卑怯な思いが 脳裏で揺れては  


消せないように…  消されないように…  



抱きしめてしまう僕がいる。





…ごめんなさい。


醜い心を  隠して  優しいそぶりを振りまいた


…ごめんなさい。


嘘で固めあげた僕にくれた  あの日の君からの  好き  の想い




ごめんなさい。


僕を信じてくれた。 受け入れようとしてくれた。  


支えてくれようとした。 向き合ってくれた。


解りあおうとしてくれた。  そばにいてくれた。 



そのすべての君の想いへ




君へ









「君は優しい人だよ…  だから、君に隣にいてほしんだ」


そういって、君は笑った。

優しい君の言葉だった。優しい君の笑顔だった。

昔から好きだった

君に恋をしたあの日と、なんにも変わらない 大好きなあの笑顔だった


だけど


あの日以来、君の笑顔に泣きたくなった

しあわせになれるはずの君の笑顔を見るのが辛くなるくらい。

突き刺さった。

こんなに醜い僕を ”優しい” と名付けた君のあの言葉が。


ああ

 

大好きな笑顔を愛しく想えなくなったのはきっと 


君の一途な恋心を騙してまで そばにいたいと願った罰なんだろうか…



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