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*詩集*  作者: れむ
121/125

【詩】白い吐息

君は  勝手なやつだ



こんな時間にさ  「10分で出てきて。凍えちゃうから」だなんて

「行くはずがない」と  打った返信  あたためたまま部屋を出る



凍えちゃうなんてないだろ  まだマフラーもいらない季節だろ


―――……君は黙って 笑うよ


それで 要件はなんだい? ねぇ? ねぇ?



君は黙ったまま       



                    ……笑ったまま。




なんで  呼び出したんだよ…


なんで  黙っているの…?


なんで  笑ってるのに、そんな苦しそうなの…?



  なんで…   



         なんで…        


                  ―――…何か答えてよ…?





あの夜から何度の月が過ぎたろう……


もう何度  この部屋に君を想い描いては消せないままなんだろう

笑っていられたころが  ずいぶん昔のよう




勝手に笑いかけて        勝手についてきてさ

勝手に思い出渡してさ      勝手にいなくって


勝手に好きになったのは      ……僕かもしれないけど




             だ け ど





なんでまだ  君を思い出せないままなんだろう?

なんでまだ  こんな夜に君を重ねてしまうのだろう?


なんで何も…  なんであの手を…掴めなかったのだろう…




ただそれだけが


         そんないっぱいのことが




                   ―――ずっと消えてくれない……。

最期だって  



         解っていたならあの手を離しはしなかったよ…


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