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羊牧場を継いだって、実権は男衆が握ったまま、好き勝手をやられるだけ。
男ども優先の長く続いた風習はちょっとやそっとじゃ変えられない。
魔法学院さえ卒業すれば。
魔法使いの肩書があれば、どんな職業だって、選べる。
高給取りになって、弟と二人、好きなように生きていける。
そう思って、周りの反対を押し切って、必死で努力して、やっと入学できたのに。
憧れの先輩たちと共にやっていた研究が、学院の禁忌に触れた。
学生の一人が死んだため、皆、魔道契約を結ばされ、事件の事はしゃべれなくなった。
そして仲間たちは貴族だったため謹慎、停学で済んだのに、平民の彼女だけが放校となったのだ。
私だけじゃないのに。皆の責任なのに、なぜ私だけが。
女には発言権のない田舎の風習。
貴族だけを優遇する魔法学院。
学院出でなければ、出世も出来ないこの社会。
もう、何もかも投げ出したかった。
『先に行くから、追いついておいで』
そう、あの、先輩の言葉さえなければ、もうあきらめて、つぶれていたわ。




