0002 危機とあっさりした疑問
山野を登っていくと、銃を持った兵隊が二人いるシェルターに藤の花弁が続いていた。シェルターの入り口に藤の花弁が途切れていた。とりあえず木々の後ろに隠れて、姿勢を低くする。
「藤、本当にここで会っているの?」
「はい。この奥です。」
「あの、藤が行っている探し物は何?」
ガーベラに言うと、解析した。
「男性だね。」
「え、男の人?」
ジュナは意表をつかれた。
「どどどどうしよう?私、人生の間で男性とまともに話したことないわ。藤は何で見つけてきたの?」
「困ってそうだからです。」
「その前にどういう会話をすれば、あわあわ・・・。」
「だから相手が困ってそうだからです。」
「うー。」
グロッキーなジュナを見て、呆れたため息を吐く藤の花。
ガーベラが花の部分でちょんちょん叩く。顕現したらしい。ジュナの魔力勝手に解析して。
「とりあえず、見つけたら見てみない。」
「分かった、桜。」
「はいはーい。」
挿し木のように桜が咲いた。
「透明にして。」
「はいよ。」
桜の花弁がジュナにのっそり降りかかると、ジュナは飛び起きた。
そのままシェルターを透明なまま潜ってしまう。
中は兵隊でいっぱいだった。難なく通過し、兵隊の体さえ通過していく。
『桜、藤はいるかしら。』
『はい。ここの扉を左に曲がったら、今度はパスワードを解いてください。』
会話さえ透明な桜の能力で、今度はパスワードが必要だと確信したジュナは、チューリップを呼んだ。
『お任せあれー。』
チューリップは透明なままで大きなコンピュータの壁面にタッチした。
そのまま、情報をコピーする。
『出来たよー。』
ガーベラが連打で打った。
『ジュナ!』
ジュナは透明なままで、空いた扉にできる限り早く体を入れた。
そのままダッシュする。
『流石に今のはバレたか!』
『ダッシュ!ダッシュ!』
藤が言った。
『この奥です。』
『桜、解いて!』
「ほんじゃま!」
「バーベナ!最大出力!」
藤が言った。
「あってます。」
「こじ開けるよ!つかまってて!」
バーベナが咲き誇ったと思ったら、すごい轟音と共にコンクリートの扉が開いた。
中にいた男性がビクッと起き上がった。
「やったー!みんなのおかげだよ!」
「・・・。」
男性はガーベラとハイタッチする不思議少女を見ていた。
ジュナがきづいた。
「あ、あの、このことは内密にお願いします。本当に内密に。あの、その。」
「・・・。」
「ジュナです!何かお困りですか?」
「・・・。」
「うー、男性と話したことない。どうしよう?」
「・・・。な。」
「はい!」
「なんか用事か?」
確かに。
「・・・用事なんてとてもとても!私は何でもないです!無視してかまいません!」
「だから、って、警報なってるって、ここ突破したのか?」
「わわわ、すいません、出直します!失礼しました!うー。男性怖い・・・。」
男性は悩み出した。
「どうやって突破したんだ?国家銀行並みの硬さなんだぞ、ここは。」
「わわわわわわ、え、ガーベラ?人が近くにいるの?この人じゃない?」
ロクはジュナをハグしてスライディングした。
「どこに逃げた!」
「まだ発見できないのか?!」
「はい?」
そのまま、お嬢様抱っこの要領で男性の腕に抱かれると、男性は猛スピードで入口とは反対に走った。
男性の黒いコートがいきなり出現し、翻った。
「あの。」
「ちょっと黙れ。」
いくらかの角を回ると、ロクは武器庫に着いた。難なく剣と銃を引っ張り出す。
「後ろにいろ。」
「は、はい!」
ロクは剣を帯刀すると、曲がり角を走り、幾らかの曲がり角で急停止し、周りを確認した。
「検体が逃げた。」
「やばいな、会ったら応戦するな。」
ロクは堂々と出てきた。銃を構えたのが三人で皆恐怖の表情をしていた。
「いくぞ。」
「撃ってこない・・・。」
ロクとジュナはスルーでシェルターまでいき、脱出した。
ジュナは運ばれながら、銃を持っている人の話に耳を傾けた。
「バケモンが逃げてくぞ。」
「どうやって、格納庫から出たんだ?」




