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第70話

 シーホープ号は、風の流れに従って、土の属性世界に向かっている。


 「ナイト。舵はどうだ?」


 「うむ。問題なく好調だ。今は、半分の距離で進んでいる。早ければ、あと一日は、かかるだろう」


 「じゃあ、俺が舵を握ろうか。俺が夜勤で舵を握るのが駄目だったようだ」


 「そうか。頼んでもいいか?」


 「ああ。任せろっ!」


 ナイトがラリットを離し、スバルが舵を握りだした。


 「スバル。面舵いっぱいだ」


 それに従い、ラリットを右に回した。


 海中に岩が突き出ていて、船の側面に当たるからだ。


 舵を戻し、そのまま進んでいった。


 スバルが握っている間に仲間達は、昼食に入り、食事を始めていた。


 ペガセイバーは、食事を終わらせて、スバルのいる舵に上がった。


 「舵を握るの僕が変わろうか?」


 「いいのか?」


 「スバルは、昼食取った方が良いのでは?」


 「わかった。頼んでいいか?」


 「うん。引き受けるよ」


 ペガセイバーが舵を握り、スバルが昼食に入った。


 (風もよし、ナイトの予想通り、一日は、かかるようだ)


 しばらく進んでいたら、昼食を終わらせたスバルは、舵を代わる。


 「ペガセイバー。俺に握らせてくれ」


 「うん。舵ってこんなに重たいんだな」


 昼間過ぎに土の属性世界が見える寸前だ。


 このまま、スバルが舵を握っていた。


 しかし、スバルは、睡魔を襲われていた。


 「・・・ぁあ、・・・」


 慌てて、ナイトがスバルを突き飛ばし、舵を握った。


 「スバル。舵を握るには、程遠いようだ」


 そのまま、眠ってしまった。


 もうすぐ、土の属性世界の港が見えてきて、船を着けた。


 もはや、スバルがこの状態では、上陸も難しい。


 桜花は、土の属性世界に到着したことを気づいて、状況を理解した。


 「土藁氏。スバルが大変なのっ!」


 「えっ!?」


 柱のてっぺんから降りて、スバルが倒れていることに気づいた。


 「もう、スバル。しょうがないんだから」


 土藁氏は、スバルを抱えて、寝室に運んで寝かせた。


 桜花は、夕方となっている為、船で寝泊まりすることになる。


 上陸するには、仲間達の健在でなければならなかった。


 (スバルは、仕方がないんだから)


 桜花は、土藁氏に声を掛けた。


 「土藁氏。着いたのにごめんね」


 「いいよ。オラは、慣れたんだ」


 夕方となっている為、宿に泊まることが出来なかった。


 港に着けたシーホープ号は、土の属性世界の巡回兵に目を付けられ、近づいてきた。


 「そこの船の乗員。出てきなさいっ!」


 メガホンで声を掛けられていることに気づいた桜花は、声のする方へ目を向けた。


 「なんですか?」


 「貴様達は、何の目的で我らの世界に訪問してきたのか?」


 桜花は、船から降りてきて、ホウル王者の差し出された許可状を提示した。


 「これは・・・。これは失礼しました。土の属性の代行者様がいらっしゃるんですか?」


 「はい。今はいますが・・・。今は、船の移動で疲れております」


 「そうですか。明日には、土の城に向かわれますか?」


 「ええ。土の属性世界で観光するつもりですので。よろしければ、ガルダ様にお伝え申し上げます」


 「畏まりました。土の代行者様がこちらに訪問する事をお伝えします」


 巡回役は、お辞儀をした。


 「失礼しました」


 桜花は、船に戻り、夕食を取り、就寝した。


 Dr.ガイは、Dr.タニック号のエネルギーを補給し、第二の畜魔力兵器を補給していた。


 「第一の畜魔力兵器を完璧に補給したが、改造したとなると第二の畜魔力兵器が必要になるとは・・・」


 闇の属性世界に近づいているが、闇の属性世界の巡回兵士が気づかれるやもしれない。


 レーダーの反応があり、闇の属性世界の巡回兵が近づき、見つかるのかと思っていた。


 運が良く、振り返った。


 「よし、いっぺんに吸い取るぞっ!!」


 第二の畜魔力兵器に補給を急がせた。


 ほぼ、満タンになり、Dr.タニック号は動き始めた。


 闇の巡回役は、地響きに気づいて、振り返った。


 「なっ、なんだっ!!」


 海中から姿を出し、浮上した。


 「あっ、あれは・・・。ハデス様に報告せねばっ!」


 慌てて、闇の城に戻った。


 巡回兵は、闇の城の街の到着し、避難した。


 「どうしたんだ。そんなに慌てて?」


 「正体不明の船が、海中から浮上した!」


 「なにっ!まさか、Dr.ガイが近くに潜んでいたのかっ?」


 小屋に入った兵士は、伝声管でDr.ガイの船が現われたと報告した。


 闇の城の兵士に伝わり、慌てて王室委駆け込んだ。


 「ハデス様っ!Dr.ガイの船が浮上してしまいましたっ!」


 「なにっ!全兵士と全巡回役は、無事なのかっ?」


 「はい。心配はございません」


 「そうか。全ての兵士達は、安全な場所に避難したまえ。死にたくなければ、一刻も早く戻ってくることだっ!」


 「「「ははっ!!」」」


 ハデス4世は、避難させることが賢明な判断だ。


 だが、竜の地下議事堂に着弾されるまでは、その日の寸前に日常の生活を送られるからだ。


 「我輩の指揮が出てくるまでは、速やかに仕込みを済ませなさいっ!!!」


 闇の属性世界の住民にそう伝えた。


 住民もバタバタで、やることが多いからだ。


 (吾輩の指示で動いてくれるのであれば、君たちの未来がかかっている)


 そう願うしか無かったようだ。


 シーホープ号で港に停まっている土の属性世界では、朝を迎えた。


 目を覚ました桜花は、みんなを起こした。


 全員を起こすには、手段を使った。


 ラッパを取り出し、みんなを起こすために吹いた。


 “プップクプー、プップクプー”


 扉が開いて、全員が出て来た。


 「なんだ。桜花が起してくれたのか」


 「うむ。ボクは、どうしてたのだろう・・・?」


 三夏は、みんなの為の料理を忘れていた。


 「あっ、ボクは、みんなの料理を忘れていた」


 慌てた三夏は、厨房に入り、料理した。


 桜花は、土藁氏に向けて、本日の目的を話しかけた。


 「土藁氏、土の城に出掛けるのでしょ?」


 「うん。桜花のおかげで目が覚めた」


 シーホープ号の船内では、騒いでいる。


 三夏は、厨房から出て来た。


 「みんな、朝食が出来たよ」


 集まって、朝食に入った。


 完了後、桜花、土藁氏、スバルは、土の城に向かうことにした。


 残りのメンバーは、シーホープ号を守る役目を負っていた。


 「ナイト。すまないが、また、船を守ってくれ」


 「おう、代行者の頼みなら、引き受ける」


 頼もしいナイトの一言で、後を去った。


 土の属性世界では、いつもの様に生活を送っているはずだ。


 つまり、土の王のガルダが、土の市民に報道されていなかったのであるからだ。


 スバルは、土藁氏に声を掛けた。


 「土藁氏」


 「えっ。何」


 「土の城に到着したら、本格的な話になるのやもしれない」


 土藁氏は、頷いた。


 桜花は、そうかもしれないとスバルに向けて頷いた。


 気づかれたら、土の属性世界の市民に混乱を招くのだろう。


 その為には、伏せることしかないだろう。


 土藁氏は、安心していた。


 土の属性世界に何も被害が無くて、平和だった。


 しばらく歩いて、土の城に到着した。


 「そこの者っ!何者だっ?」


 桜花は、懐から許可証を差し出した。


 「これは、失礼しました。ガルダ様に用件でしょうか?」


 「はい。土藁氏がご挨拶に参ります」


 「左様ですか。では、ご入場ください」


 門番の許可が出て、土の城に入った。


 王室の扉が見えてきたことで、執事が待ち構えてきた。


 「ガルダ様にご用件でしょうか?」


 「はい。ガルダ様に会わせてください」


 「少々お待ちください」


 振り向き、扉をノックした。


 「なんだっ?」


 「ガルダ様。代行者様がお見えになっております」


 「通せっ!」


 扉を開いて、ガルダの前にひれ伏した。


 「まあまあ、頭を上げてくれたまえ」


 桜花達は、頭を上げた。


 桜花は、ガルダに声を掛けた。


 「ガルダ様。この間に漆黒の流星が出てきてことをご存じですか?」


 「ああ。存じているさ。どこに着弾されるかは不明だが、速やかに判明しなければ、全ての世界が終わりだ。わっちの会談で分かっていることだ」


 そう言いつつ、桜花達もざわ着いた。


 土藁氏は、土の属性世界のことについてわかっているかは不安だった。


 「もし、全ての世界がどうでも良くなったら、みんなはどうなるかご存じでしょうか?」


 「それも分かっておる。土の属性世界で平和に暮らしていることで、安心して欲しいものだ。だが、このことを知ってしまえば、はかり知れんことも分かっておる」


 桜花は、このことを知って欲しいと思っていた。


 「私達が、漆黒の流星を止めることが、懸命な判断だと思っておりました。でも、着弾してくる場所ではかり知れません」


 「うむ。其方達には、辛いことをさせられてしまうことになりうることだ。それでも、代行者殿のみんなにお願いを申し立てる」


 そう言いながら、ガルダの指示に従うことだ。


 すると、窓の外から赤の発煙筒が発射された。


 「うむ。仲間かな?」


 桜花は、窓の方に目を向けた。


 「まさか、港の方かしら?」


 「その様だな。其方達は、急いで戻られた方が良いぞっ!」


 「ありがとうございます。失礼しました」


 桜花達は、頭を下げて王室から出た。


 ガルダは、スバルに声を掛けた。


 「水の代行者様。土藁氏のことをよろしく頼みますぞっ!」


 「畏まりました。お役目が終わったら、故郷にお返しします」


 一言を残して、王室を退出し、城内から出た。


 出たのはいいけれど、やむを得ず、超モードになり、港に向かった。


 港に到着し、庭園に着地した。


 スバルは、ナイトに話しかけた。


 「ナイト。発煙筒を発火したのは、いったい何事か?」


 ナイトは、方角の球を取り出し、光り出した。


 「方角の球が、反応しだして、闇の属性世界に示したんだ」


 「これは・・・」


 「ああ。闇の属性世界が危ないことだ」


 すぐに出航の準備に取り掛かってきた。


 「みんな、出航の準備だっ!」


 「「「おうっ!!!」」」


 慌てて、出庫の準備に入っていった。


 「急ぎましょう。闇の属性世界へ」


 機関室モドキでスバルが漕ぎだし、港から離れた。


 「いいぞっ!スバル。休んでいいぞ」


 ペダルを漕ぐのを止め、機関室モドキから出た。


 引き続き、スバルは、帆を張るのを手伝った。


 「土藁氏、そっちはどうだ」


 「うん。ロープで固定すれば」


 スバルは、頷いた。


 ペガセイバーは、風の動きに気づいた。


 「スバル、土藁氏。すぐに離れて」


 風の影響で帆が張り、進行していった。


 ナイトは、みんなに聞きだした。


 「目標は、闇の属性世界で間違いないか?」


 「ええ、方角の球が闇の属性世界で反応したんだ。急がなきゃ・・・」


 急いで闇の属性世界に向かうことになった。

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