第62話
ホウル王者は、決断した。
「諸君。我々の属性世界で副隊長を育て上げて、漆黒の魔王が現われる前に備えておこう。」
同時にガタッと立ち上がった。
決断の意思が出ていた。
竜達は、どのように動くことになるのか、聞きだした。
「其方達の意思は、伝わった。立派なことだ。」
「貴様達が、危うくなるのならば、判断に任せよう。」
光の竜と闇の竜の言葉も最もだ。
ホウル王者、決断の意を放った。
「それでは、全員、解散っ!!!」
扉を開いて、それぞれの属性世界に帰っていった。
もし、途中で襲われたら、大変なことになるのだろう。
海に渡るか飛翔している王と王女もそれぞれ何事も無かった。
全ての属性世界に到着したばかりの王と王女も王室へと着席した。
「ワシは、光の属性世界の王、ホウル王者だ。」
「吾輩は、闇の属性世界の王、ハデス4世だ。」
「我輩は、火の属性世界の王、アグラスだ。」
「私は、水の属性世界の王女、アクアクイーン4世。」
「わっちは、土の属性世界の王、ガルダだ。」
「拙者は、木の属性世界の王、ナノハナ丸だ。」
「俺は、雷の属性世界の王、鈴谷だ。」
「僕は、風の属性世界の王、桃真だ。」
全員が揃ったことで、本格的に儀式が始まったからだ。
また、それぞれの属性世界の上空から竜の影が現われた。
現われたことは、各属性世界を維持するためである。
しかし、気になるとしたら、精霊世界は、どうなっているのだろうか。
(光の竜も全ての世界がこのようなことが起こっていいることを気づいておくれ。)
つまり、全ての属性世界が輝きだしているのだ。
上空世界にいる精霊達は、8種類の属性世界が輝きだしていることに気づいた。
光の精霊は、何かが起きていることに気づいた。
(そっちの属性世界が輝きだしているわね。)
少しの間を空けて、気づいた。
(まさか、漆黒の魔王の様子が変わってきたのかしら。)
それぞれの属性を持つ精霊達に声を掛けた。
「ねぇ、みんな。あっちの世界で何か変わってきていないかしら。」
全員が桜花のいる世界を注目し、全ての属性世界が輝きだしていた。
闇の精霊は、気づいた。
「あれは、向こうの世界で漆黒の魔王が落ち着いたころかしら。」
火の精霊も問題では無かった。
「ふざけないでよ。あちらの世界が崩壊する前に維持しようとしたんだ。」
水の精霊も同じことだ。
「同感だわ。水と土も無ければ、人類も壊滅するに決まっている。」
木の精霊が問題に気づいた。
「木の属性世界がおかしいことになっているわ。」
木の属性世界の輝きが薄くなっていた。
土の精霊は、原因を分かっている。
「木の属性世界で木の魔鉱石の力では、不足している。だが、水の魔鉱石の代行者と土の魔鉱石の代行者が駆け付けに来れば、持ち直せれるのかもしれないわ。」
雷の精霊は、木の属性世界が無ければ、雷の属性世界を支えられるかが不安だった。
「それぞれの自然元素のおかげで、木の属性世界が無ければ、天変地異が発生してしまったら、適わないわ。」
風の精霊もバランスが崩壊したら、想像もつかないことも分かっていた。
「あちらの世界で人類が生活しているのだわ。また、季節が乱れたら、漆黒の魔王の思うつぼだわ。」
風の精霊も言っていることがごもっともだ。
闇の精霊は、決断した。
「このまま、様子を見てはいかかでしょうか。」
光の精霊も納得できなかった。
「なんですって・・・。」
「あんたも分かっているはずでしょ。あちらの世界がそうでもしないと行動出来なかったはずよ。」
それぞれも断黙してしまった。
「じゃあ。あんたは、あちらの全ての世界に責任を負うことが出来るのかしら。」
光の精霊の言っていることも正しい。
「それは、狙い通りだ。」
精霊達も違和感を持った。
火の精霊もどういうことかと声を掛ける。
「貴様は、どれだけのことをしでかしたかわかっているのか。」
その通りのことで怒りもあって、当然だ。
木の精霊も疑問に思っていた。
「あの星が無かったら、全ての惑星が歪んでしまうことになるでしょ。わかっているのか。」
先を取られた土の精霊も意見があった。
「あんたは、なんてことをしたのかしら。大事になってしまっても・・・。」
それぞれ、断黙してしまった。
やはり、漆黒の魔王の様子が見られなかった。
光の精霊も決断した。
「我々は、精霊のお仕事を果たすまででしょ。漆黒の魔王がこちらに出てきてもおかしくはなかったはず・・・。」
風の精霊は、この様に言った。
「精霊世界。あるいは、向こうの世界が守れなかったら、終わりだ。」
精霊達もざわついた。
「やはり、光の精霊として、光の代行者にお願いすることになるわ。」
闇の精霊も当然だろう。
「だったら、声を掛けるのか。」
「その必要はないわ。」
それぞれの精霊も決断し、向こうの世界の様子を伺うことにした。
代行者のいる世界で、全ての属性世界が輝きだした。
だが、木の属性世界の輝きが怪しくなっていた。
木の代行者のヒマワリ丸は、木の魔鉱石をかざして、木の属性世界の源を与えていた。
それでも足りなかった。
「くっ、これじゃ、木の属性の源が弱まるばかりじゃないか。」
ここまでかと思っていた。
すると、桜花、スバル、土石器は、超モードとなり、駆け付けに来た。
スバルと土石器は、ヒマワリ丸に着陸し、土の魔鉱石と水の魔鉱石を取り出し、かざしていた。
大樹木が割れている中央に小さな芽が急成長した。
ヒマワリ丸は、理解した。
「木の魔力が足りなかった理由が、大樹木の成長を早くしたかったのか。」
その為、土の属性と水の属性の協力が必要になっていた。
その矢先に注目したヒマワリ丸は、途中で成長が止まり始めた。
「それでも駄目か・・・。」
「諦めるな。」
「うん。オラも諦めない。」
桜花は、何かに気づいた。
「スバル、土石器、このまま支えてて。」
大樹木の中央の真上に飛翔し、光の魔鉱石を取り出し、かざした。
光の魔鉱石の反応が輝きだし、再び成長しだした。
光、土、水の属性の『能力』となり、本来の姿を取り戻した。
ヒマワリ丸は、最後まで見届けて、大樹木に木の魔鉱石の魔力を与え続けた。
大樹木の本来の姿となり、何代か蘇った。
ヒマワリ丸は、驚いた。
「これは、みんなの力を合わせれば、輝くとは思わなかった。」
輝きに見とれていた木の属性世界の市民と忍者たちも驚いている。
本当の木の属性世界を取り戻したんだなと安心していた。
桜花も着陸し、儀式が終幕となった。
「スバル、土石器。これで安心して平和になれるわね。」
「ああ。そうだな。」
「うん。オラもそう思う。」
木の代行者であるヒマワリ丸は、責任感を持っていた。
「みんな、これで、世界が救えるのかもしれぬぞ。」
「「「おうっ!!!」」」
木の属性世界が輝きだし、他の属性世界が輝きだした。
つまり、同調していったのだ。
木の属性世界にいるはずだった桜花とスバルと土石器は、真っ白な世界に取り込まれた。
「えっ!?」
「オラ、一体?」
「なんだろう?」
次にヒマワリ丸が現われ、遭遇した。
「拙者は、なぜここに?」
それだけではなかった。
雷の代行者のエルナも現れた。
「童は、一体?」
もちろん、角之助、ペガセイバー、ナルコギャルも集まった。
「俺は、呼び出されたのか。」
「僕は、業務に戻らないと。」
「何かしら。あたしを無理矢理に呼んで。」
その瞬間、全ての竜達が現われ、中央に瞬結し、ひとつとなった。
全員も唖然となり、“なんだっ!?”と驚くのである。
瞬結している間に純白の輝きを現した。
「我らは、ひとつとなった8頭の竜だ。」
“えっ!?”と驚くのである。
桜花は思っていた。
「私達に何かあるのかしら。」
「代行者殿には、魔鉱石を死守してもらいたいのだ。」
そりゃ、驚くのだろう。
「それが、あなた達の本当の姿かしら。」
本来の竜もこくりと頷いた。
「ああ。そうだ。」
角之助は、疑問に思っていいた。
「おいっ。竜が今の世界を放っておいて何をやっているんだか。」
間を空けて言い放った。
「ふざけるなっ!貴様ら竜の立場が偉かろうと俺達の世界がこんなになるまで放棄していたのかっ!?」
スバルは、魔力を集めて、水の能力を溜めて、角之助に放った。
「ぐあっ、何しやがるっ!?」
「貴様は、何を言っているんだ。目の前は、お偉いさまの竜なんだっ!?そこが分らないのか。」
「きっ、貴様っ!!」
別の場所から風が吹いてきた。
「今は、喧嘩をしている場合じゃないでしょっ!!」
ペガセイバーの言っていることが懸命だ。
「やめないか。ここで代行者と争っている場合じゃないでしょ!!」
「くっ!!!」
角之助も今の状況をこらえた。
「拙者もそうだと思うぞ。」
残りの代行者も頷いた。
本来の姿である竜の姿は、お願いを頼んできた。
「代行者の皆様にお願いがございます。」
代行者のみんなも息をのんだ。
「今の各属性世界で危うくなっております。」
桜花は、本来の姿の竜の言葉を信じた。
「私は、あなたの言葉に信じます。もし、今の世界で、やり直せれることが出来たら・・・。」
向かい側は、桜花の言葉を受け入れた。
「了解した。其方の願いを確かに受け入れた。」
ナルコネスは、疑問を問いただした。
「おい、あんたは、それでいいのか?」
角之助も同じことだ。
「ああ。あんたの言う通りだ。それで務まるのかと思えないけどな?」
桜花は、先程の指摘を受けて、落ち込んだ。
だが、竜が輝きだした。
「なにっ!?」
「これはっ!?」
ナルコネスと角之助は、竜の光を浴びていた。
「何よこれ。力が抜けてゆく。」
「俺もだ・・・。」
スバルも理解した。
「竜の言っていること、最もだ。」
竜は、どうするかを質問してきた。
「では、それぞれの代行者に選ばれた者は、どのように遂行するのか。」
時間をかけて、考えたようだ。
だが、リーダー、あるいは、隊長なのかは、決まっていなかった。




