第59話
突然、扉が開いて、ナルコギャルが現われた。
「なんか、騒がしいねと思って、戻って来たわ。」
桜花は、後ろを振り向いた。
「あんたは・・・。」
「あんたもここに現れたのね。」
光と闇にとっては、天敵だ。
「これ。ここは、神聖な王室だ。」
神聖なのかは何とも言えなかった。
「それにナルコギャルは、お役目を終わらせたのか。」
「終わったに決まっているでしょ。それに魔力が減っている原因がわかったわ。あたしが一人で戦える状況ではなかったのよ。Dr.ガイが戻ってきて、エネルギーを補給していたわ。」
「そうか。懸命な判断だ。よく戻ってきた。」
代行者が揃ってきていることで、Dr.ガイと漆黒の魔王と戦うことになるのだろう。
ハデス4世は、桜花達を宿泊することにした。
「桜花殿。すまないが、ナルコギャルと協力し、闇の属性世界をお救いください。」
「仕方が無いわね。各属性世界の会談が無ければ、世界がどうなっていたか。」
桜花なりに、受け入れるしかなかった。
「あたしは、桜花と協力するのも嫌だったんだけど。ここは、協力するしかないわね。」
「これ、桜花殿に失礼だぞ。」
ナルコギャルは、協力しない様子だ。
「ただ、吾輩は、闇の属性世界の王の椅子から、離れなければならないんだ。近日中に階段を行うことにしたんだ。だが、正体不明の漆黒の魔王について、何とかしたいからな。」
その為に漆黒の魔王が出てくる可能性を見て、動けれる状態ではなかった。
「ナルコギャルよ。お主は、吾輩が留守の間に闇の属性世界を守っておくれ。」
「なんで。あたしが出かけることが出来ないじゃないの。」
「吾輩が返ってくるまで留守番だ。全ての世界が失ってもいいのか。」
“うぐっ”となって、従うしかないようだ。
「ま、仕方が無いわね。全ての世界が無くなるくらいなら、協力するわ。」
「うむ。秘書官の月詠が王の座を代理とす。良いかな。」
「はい。私は、構いません。」
そうでもしなければ、8代会談に参加できなかった。
「今夜は、闇の城で泊ってくれたまえ。其方達のおもてなしを授けよう。戦いの前に休息も必要だ。」
桜花達もハデス4世の言葉に従って、泊まる事にした。
Dr.ガイは、まだ、闇の魔力の源を吸い取っている。
サイボーグ達も役割分担し、見つからない様に補給している。
「お前ら、いつになったら一杯になるんだ。」
「親方。仕方のないことでしょ。見つかったらおじゃんとなるでしょうに。」
「ええい。とっとと何とかせい。」
サイボーグ弐号も危ないと声を掛けた。
「声を出すと見つかっちまう。」
見つかる訳にはいかないと静かになった。
Dr.ガイの運転室のメーターを確認し、エネルギーが一杯になっているかを確認した。
だが、半分しか補給されていない。
外回りでは、夕方となり、巡回役が役目を終わって、戻っていった。
「これは、チャンスだ。吸い取るペースを上げるんだ。」
「「「ガイガイッサーっ!」」」
運転室で闇の魔力の源を吸い取る速度を上げて、少し溜まっていた。
しかし、Dr.タニック号に異変が起き、エンジンが機能停止した。
「どうしたんだ。何にも動かないぞ。」
「親方。闇の魔力の源が他の部品に侵食した模様ですぞっ!」
サイボーグ壱号の報告が上がった。
「ぐぬぬ・・・。仕方がない。ワシが闇の魔力を何とかして、サイボーグ達もエンジンの修理にかかれ。」
サイボーグ達も修理する準備をし、待機した。
Dr.ガイは、エンジン室で闇の魔力の塊が集まっており、除去しなければならなかった。
両手を構えて、闇の魔力の塊を取り除き、圧縮した。
「今だ。修理にかかれっ!」
「「「ガイガイッサーっ!」」」
エンジンルームの修理を始め、Dr.ガイは、エネルギー室に移動し、圧縮した闇の魔力をタンクに放り込んだ。
修理の時間も長引くようだ。
「おし、お前ら、エンジンが起動できるまで休んでよし。ワシとタツミゾンビもすぐに休むぞ。」
Dr.ガイも就寝した。
朝になり、徹夜でのエンジンを修理完了した。
サイボーグ達もエンジン室で倒れていた。
「ご苦労だ。タツミゾンビは、戦う準備をするんだ。」
「うす。ガイガイッサーッ!」
Dr.ガイは、両手を構えて、サイボーグ達を別の部屋に移した。
Dr.タニック号のエンジンを起動させ、もうひと踏ん張りのエネルギーを強めに吸い取った。
エネルギーのタンクも満タンになり、発進した。
「おお。これは、見事に直っておる。」
隠れていたDr.タニック号が動き出し、宙に浮いた。
闇の属性世界の巡回役の血土瀬が異変に気付いて、必死に逃げた。
「これは、やばいぞ。ハデス様に報告せねば。」
Dr.タニック号のハッチが開きだして、ミサイルが発射された。
「だめだ。よけきれない。」
地上からリンドウ・フールが執念の矢を放ち、ミサイルを破壊した。
次の攻撃が出てくる可能性があると予想し、地下に避難した。
Dr.タニック号の庭園から機雷を落とし、第二領域を荒らした。
リンドウ・フールも間一髪だ。
「みんなは無事か。」
地下に避難している作業員も頷いた。
危うく被害は、出なかった。
(頼んだわよ。闇の代行者っ!)
そう願っていた。
Dr.タニック号は、闇の城に向かっていた。
(グフフ。邪魔をする奴らは、返り討ちだっ!)
騒ぎに気付いた桜花達は、Dr.タニック号に対面した。
「ガイっ!あんたは、闇の属性世界を荒らして、何がしたかったのっ!」
庭園からメガホンが出てきた。
「しれたことを。もはや、闇の属性世界なんかもう必要はないわ。」
ナルコネスは、ガイの言葉に腹が立った。
「うるさいわねっ!あんただって、闇の属性世界の出身だったでしょっ!あたしの故郷を荒らしてでも、そんなに楽しいわけ。」
「ふん。しれたこと。」
Dr.タニック号が変形し、本格的な武器を出してきた。
「これでもくらえっ!」
スバルもやむを得んと判断し、それぞれ魔鉱石をかざして、超モードとなった。
「超光・桜花っ!」
「超水・スバル・アクアっ!」
「超土・土石器っ!」
「超闇・ナルコネスっ!」
発射されたガトリングとミサイルが向けられて、土石器が空中で土の壁を展開させた。
「アース・ウォールっ!」
しかし、残っているミサイルは、防ぎきれなかった。
スバルが、ミサイルを何とかしようと槍を構えた。
「ファイナル・スプラッシュっ!」
真横に振り、ミサイルを一掃した。
「ええい。おのれ・・・。エッグボムだっ!」
操作パネルを操作し、拡散した。
「タツミゾンビっ!出番だっ!」
「うす。ガイガイッサーッ!」
覆面仮面を装着し、マスクゾンビとなる。
ハッチが開き、飛び出した。
「ちっこいのが相手だっ!」
土石器に襲い掛かる。
「オラを舐めるなっ!」
身体に魔力を練って、身体で体当たりしてきた。
「ぐぎゃぁぁぁっ!」
返り討ちに遭い、Dr.タニック号にぶつかった。
「ええい。役立たずめっ!」
Dr.ガイは、地上を確認し、闇の属性世界の市民が混乱に陥っていると判断した。
「まあ、いいや。闇の属性世界が解体になることが楽しみだ。今の勝負は、お預けだっ!」
「待ちなさい、ガイっ!」
「あんたは、このまま逃げるのかっ!」
「もうすぐで、漆黒の魔王が現われるからだ。餌食になれっ!」
Dr.タニック号は、そのまま立ち去った。
闇の属性世界の空が濃くなり、漆黒の魔王が現われた。
地上に着陸し、地響きが鳴り、揺れた。
「なんてことだっ!」
「感心している場合じゃない。あたしの居場所が無くなるのも嫌なんだ。」
「そうね。今は、漆黒の魔王を何とかしましょう。」
桜花の意見も最もだ。
「土石器は、地上にいるみんなを助けてあげて。荒らされた土をきれいに出来るかな。」
「うん。みんなも困っているから、任せるよ。」
「わかったわ。スバルは、フォローをお願い。」
「おうっ!」
桜花とナルコネスは、魔鉱石を取り出し、光の竜と闇の竜が現われた。
「桜花殿。お呼びに参りました。」
「心強いわ。」
「へっ!この俺を呼ぼうとなっ!」
「何言ってんだ。闇の属性世界が壊滅の危機だっ!」
目の前の敵に向けた。
「なんだとっ!小娘めっ!」
状況を理解して、ナルコネスに協力することに。
「桜花殿。剣を構えてください。私の光の魔力を分け与えます。」
「わかったわ。」
「チッ!小娘っ!今のわかったなっ!」
「やってやろうじゃないっ!」
桜花とナルコネスも戦うしかなかった。




