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第31話

 漆黒の霧も桜花の能力によって、取り除かれた。


 火の属性世界の囚人は、その場で倒れていった。


 後に、監視役員が駆け付けてきて、囚人を取り押さえられ、拘束されたのだ。


 桜花も疑問に思っていることがあった。


 「今の漆黒の霧が現われて、なんてことをするのかしら。」


 「そうだな。いつ現れてもおかしくないようだな。」


 角之助は、どうするも何も一刻も早く火の城に向かうべきだと判断した。


 「一刻も早く、火の城に戻ろう。今のことを話さないといけなくなるからな。」


 「それもそうだな。」


 火の城に着く前に桜花は、角之助に話したかったようだ。


 「角之助。私達には、あなたの助けが必要なんです。」


 「まあ、そうだな。城に着いたら、アグラスの判断次第になるだろうからな。」


 「ええ。急ぎましょう。」


 桜花達は、急いで火の城に向かった。


 魔鉱石の能力を利用しながら、飛行していた。


 火の城の出入口に到着し、着陸した。


 兵士も気づいて、警戒した。


 桜花達は、魔鉱石の武装を解除し、代行者であることを現していた。


 「おお、桜花様・・・。」


 「ただいま戻りました。」


 「アグラス様に報告がございますか。」


 「はい。」


 「畏まりました。すぐに扉を開けます。」


 兵士は、扉を開けて、桜花達を通した。


 王室の扉に到着し、執事が待ち合わせていた。


 「アグラス様にご報告があるのですね。」


 「はい。お願いします。」


 執事は、扉をノックした。


 「失礼します。桜花様が到着しました。」


 「入りたまえ。」


 扉が開いて、アグラスの王室にひれ伏した。


 「頭をあげてくれたまえ。」


 「ありがとうございます。」


 「窓から目視したよ。角之助が覚醒していたのだな。」


 「はい。火の魔鉱石が答えてくれていました。」


 「それは、良かった。火の魔鉱石を手に入れたのだな。」


 角之助は、懐から火の魔鉱石を取り出した。


 「こちらが、火の魔鉱石です。」


 アグラスも目の前の火の魔鉱石を眺めていた。


 「おお・・・。これは、素晴らしい。」


 「はい。これが、火の魔鉱石でございます。」


 「ふむ。感じるぞ。本当の火の魔鉱石だ。」


 アグラスも感心し、座席に座っていた。


 「さて、本題を話そう。角之助は、このまま、旅を続けるのか。」


 「はい。桜花から俺のことを必要と言われ、旅を続けさせてください。」


 「そうか。まだ、全ての魔鉱石を集まっていないのか。」


 「そうだ。敵に奪われない様に速やかに手に入れなければなりません。」


 「わかった。角之助の意思に任せる。」


 「ありがとうございます。」


 「桜花殿、スバル殿。角之助のことをよろしく頼みます。」


 「はい。お任せください。」


 桜花もこのことについて、話さなければならないことがあった。


 「もう一つ、報告がございます。火の国で囚人が漆黒の霧に取りつかれていました。」


 「なんだって。知らぬ間にこのようなことが起きていたのか。」


 驚いている場合では、無いようだ。


 アグラスも漆黒の霧が出てこない様に対策を考えなければならないようだ。


 「火の属性世界を支えていきますので、我々にお任せください。」


 アグラスの決意を残し、桜花達は、退出した。


 (どうか、角之助には、健全であるように。)


 アグラスもいつもの仕事に入っていた。


 しかし、漆黒の霧が出て来たことを調査せねばならないからだ。


 桜花達は、火の城から出て、港に向かった。


 港に近づき、土藁氏が迎えに来ていた。


 「おーい。みんな大丈夫。」


 「うん。戻って来たわ。」


 角之助の意思に従い、このまま旅を続けることにした。


 シーホープ号に乗り込み、出航の準備をしていた。


 碇も上がって、舵を回し、火の属性世界から離れていった。


 次の属性世界に向かうのは、仲間達の決断次第だ。


 桜花のいる世界から遠い宇宙の方では・・・。


 漆黒の魔王は、羽化出来るまでゆっくりと亀裂を作っていた。


 (グググ・・・。まだ、漆黒の闇が足りない。羽化も出来ないな。)


 羽化できないことを心に込めて、無理矢理にでも漆黒の闇を吸収し、完全な身体を手に入れることにな

るだろう。


 (さて、どこに漆黒の霧を与えさせようか。)


 漆黒の魔王は、桜花のいる世界に漆黒の霧を忍ばせて、操ろうとしているようだ。


 (そうだな。緑の世界に忍ばせてみるとするか。)


 漆黒の魔王は、卵のままでも漆黒の霧を忍ばせることを実行した。


 放った漆黒の霧が到着するまで、時間の問題だ。


 地下議事堂にいる竜達は・・・。


 火の竜は、火の魔鉱石を手に入れた気配を感じた。


 「おお。火の属性世界で火の代行者が手に入れたようだ。」


 竜のみんなも歓喜の声が上がっていた。


 しかし、闇の竜も悩んでいた。


 「闇の代行者は、いつまで悪事を行うことになるのやら。」


 光の竜もそのことを悩んでいる場合ではないことに気づいている。


 「闇の精霊のやったことだ。闇の代行者に選ばれて、何かを仕掛けるのかもしれないからな。」


 「そうだな。だが、俺達が動くことが出来るのは、限られているからだな。」


 木の竜は、気配を感じていた。


 「これは、漆黒の霧が木の属性世界に侵入し始めたぞ。」


 みんなも“なんだって”と驚いていた。


 闇の竜も放っておけないだろうと思っていた。


 「このままだと全ての世界が支配されてしまいかねないぞ。」


 みんなもわかっている。


 しかし、手出しすることが出来ないからだ。


 みんなもただ、見守る事しかできないのだろう。


 代行者の勇姿に任せることで大きな役目を背負うこととなる。


 そして、代行者が全ての魔鉱石を手に入れたら、どうなるのだろう。


 Dr.ガイの様子では・・・。


 「はぁ、はぁ・・・。やっと修理が終わった。」


 サイボーグ達も疲れ切っているようだ。


 さらに、身体もボロボロのようだ。


 ナルコギャルの闇の魔鉱石のおかげで、エンジンの部分が修復した。


 Dr.タニック号も闇の属性だ。


 その為、共鳴して、修復も早かった。


 そろそろ、火の属性世界を脱出しなければ、ならないようだ。


 そして、Dr.ガイは、本格的に動き始めたようだ。


 Dr.タニック号の操作室に入り、コックピットに座り、Dr.ガイの魔力で操作をしていた。


 タツミゾンビも操作に協力していた。


 「いざ、出航だ。タツミゾンビ、ナルコちゃんの様子を確認してくれ。」


 「うすっ!ガイガイッサーっ!」


 タツミゾンビも船内のナルコギャルの様子を見に行った。


 ナルコギャルの部屋にたどり着き、扉をノックした。


 「はーい。」


 「失礼するです。」


 「あっ、いや、開けないで。」


 「失礼しました。」


 「大丈夫だよ。今の船は、離れる訳には、行かないから。」


 「うす。ボスにもそう伝えるっす。」


 「じゃっ、お願いね。」


 「そして、今の船が出航します。」


 「わかったわ。」


 タツミゾンビも操作室に戻り、操作の持ち場に戻った。


 そして、Dr.タニック号も動き出し、火の属性世界から脱出することを決断した。


 Dr.タニック号も異常がなく、すぐに故障も無かった。


 どこかの属性世界に上陸するのかもしれなかった。


 いつになるのだろうか。


 精霊のいる世界では・・・。


 全ての属性世界の精霊では、闇の属性の精霊に目を向けられた。


 光の精霊も疑っているようだ。


 「あなたがやっていることを知っているんですか。」


 「ええ。わかっているわ。しかし、遠い世界で漆黒の邪気の気配を感じたのよ。」


 「あなた・・・。それを知ってて。」


 みんなもざわついて、本当に瘴気だったのかと思っていた。


 火の精霊も今後の動きについて、疑問に思っていた。


 「このままだと全ての世界が終わりだわ。」


 水の精霊も同じ気持ちだ。


 「私だって、わかっているわ。水の代行者に急いでなって欲しかったのよ。」


「なら、私も向こうの世界で火の代行者になって欲しかった。」


 先に動き出さなければ、ならなかったようだ。


 光の精霊も止めに入った。


 「あなた達、いい加減にしなさい。今争っても仕方がないでしょ。」


 火の精霊と水の精霊も収まった。


 「これも私も気づかなかったことも責任もあるわ。」


 光の精霊の言っていることに納得してなかった。


 みんなも“あんたの責任問題じゃないでしょ!私たちの責任問題のはずよ”と事態が収まったようだ。


 今の精霊達は、“私たちは、じっとすることしか出来なかった。”のようで、身動きが出来なかった。


 竜の地下議事堂と同じことだ。


 そして、全ての魔鉱石を手に入れることを願っている。


 シーホープ号では・・・。


 次の属性世界に向かう為の話を行っていた。


 「あと、魔鉱石を手に入れていないのは、土の魔鉱石と木の魔鉱石ね。」


 「ああ。まずは、土の属性世界に向かってみないか。」


 「みんなは、どうかな。」


 「俺は、賛成だ。」


 角之助もあっさりだ。


 「拙者は、構わないさ。」


 アジサイ丸も同じだ。


 船内にいる仲間も賛成のようだ。


 「決まったわ。土の属性世界に向かうわよ。」


 「「「おうっ!」」」


 みんなも持ち場に入っていた。


 土の属性世界に上陸するまで、もう一日はかかる様だ。


 そこで、桜花は、土藁氏を休ませることを考えた。


 柱のてっぺんに登り、声を掛けた。


 「土藁氏。今日は、休んで。土の属性世界に到着するまで休息を取ること。」


 「いいの。桜花。」


 「ええ。監視役は、私が引き継ぐわ。」


 「それなんだけど。小まめの休憩は取ってね。」


 「わかったわ。」


 土藁氏と桜花は、てっぺんから降りてきて、アジサイ丸とスバルが待ち伏せていた。


 「拙者は、夜戦の準備も万端だ。」


 「ああ。俺もその時の為に夜戦も整えている。」


 「それは、拙者が・・・。」


 「待ちたまえ。すまないが、柱についてくれないか。」


 「わかった。拙者にしかできないか。見張り台に就く。」


 スバルの指示により、シーホープ号の配置に就いた。


 スバルには、舵を回さねばならないからだ。


 今のところは、ナイトが舵を握っている。


 「ナイト。平気か。」


 「うむ。そろそろ、体力的にきついな。」


 「俺に代わってくれ。」


 「いいのか。」


 「ああ。俺に任せろ。」


 「休憩する。」


 ナイトは、スバルの指示により、舵を交代した。


 スバルは、土の属性世界に向かう為、舵を握っていた。


 しかし、数時間後は、スバルの様子もおかしかった。


 それに気づいた桜花は、針路が間違っている。


 「もうっ、スバルっ!!」


 舵のある場所に移動し、スバルの様子を見に行った。


 すると、舵にへたり込んでいた。


 「スバル、起きなさいっ!!!」


 「んがっ・・・。」


 まさか、いつもの体形に戻っていた。


 桜花もまさかと思ったが、夜勤が苦手のようだ。


 また、スバルがよく水の代行者に選ばれたと疑問に思っている。


 「もう、スバルったら、早く舵から離れなさい。」


 「ぐふふ・・・。もう食べられないって・・・。」


 桜花は、スバルの顔を平手打ちした。


 「何寝ぼけているのよ。」


 「んん・・・。なんか重いな。」


 「あんたの姿を見なさい。」


 言われた通りに目視した。


 「えっ、これが俺の姿か・・・。」


 「あんたは、すぐに休みなさい。」


 太ったスバルは、舵から手を放し、壁に座った。


 「ナイト、大変よ。舵が・・・。」


 桜花の声に気づいて、ナイトは、起きた。


 「舵がどうした。」


 「異常は、無いけど、舵を回せれないわ。」


 「わかった。俺に任せろ。」


 ナイトが舵を握り、針路を進んだ。


 桜花は、アジサイ丸のことを気にしていた。


 見張り台の柱に向かうとアジサイ丸が降りてきた。


 「ちょうど起きて、降りて来たんだ。」


 「私もアジサイ丸にも状況を聞きたかったわ。」


 アジサイ丸は、このままの航海が危険だと思い、シーホープ号も休ませることを優先しておいた方が良いと思っていたからだ。


 「今の航海だと、拙者たちの体力が限界に近付いている。」


 桜花も納得だ。


 「その為には、浅い海で休憩した方が良いのかもしれないな。」


 「わかったわ。ここで怒りを放した方が良いかしら。」


 「そうだな。ここで、碇を放した方が良いだろう。」


 桜花は、ナイトに舵を握るのを止めさせ、寝室に移動させた。


 桜花とアジサイ丸は、碇を落として、航海を停めた。


 そうでもしないと事故が起きてしまうからだ。


 桜花もアジサイ丸の報告通りに航海を停めて、やむを得ず、夜間の移動を停めた。


 それぞれの人員は、寝室に戻った。


 そうしなければ、事故のリスクを防ぐことが出来るからだ。


 無理なことをさせる訳には、いかないからだ。


 遠い宇宙の方では・・・。


 相変わらず、桜花のいる世界まで到着するには、程遠い。


 (グググ・・・。なぜだ。なぜ、起きない。)


 じっとしているのも我慢の限界のようだ。


 (まだ、遠い。まだ、遠い。)


 そう言えば、漆黒の魔王が漆黒の霧を放って、展開が無かったようだ。


 まさかと思っていた。


 (まさか、あの世界に乗り移っていないのだと・・・。)


 そうだと思っていた。


 漆黒の魔王も最終手段を行おうとしていた。


 (グフフフ・・・。さらに上げるか。)


 漆黒の魔王は、漆黒の霧を強化し、実体を持つ、漆黒の影を作り出そうとしていた。


 つまり、今の距離では、実際に作り出すのも難しいのであろう。

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