第25話
土の竜も得体のしれない者もいるのかもしれないと思っていたからだ。
「今の世界で侵入されたら、本格的に終わってしまうからな。」
木の竜も気づいた。
「それもそうだな。ワシには、今の代行者に選ばれた者にしか頼めないからな。」
みんなの結論を出していた。
光の竜も決断した。
「それで決まりだな。」
闇の竜も当然だ。
「ああ。俺達も精霊世界に登るとしようか。」
全員も頷いた。
海の中央の遺跡から全ての竜が飛び出していた。
シーホープ号は、竜達が空中に飛び出していることに気づいていた。
「みんな、空の上で何をするんだろうね。」
みんなも首を振っていた。
もちろんみんなも分からなかった。
出航してから、すでに夜となっていた。
スバルは、桜花に声を掛けた。
「桜花。君は、すぐに休んでおこうか。」
「いいの。スバル。」
「ああ。休憩も戦略のうちだ。」
「わかったわ。」
スバルの指示で桜花を休ませた。
「みんなも夜戦に備えて、頑張ってくれ。休みたいみんなは、俺に言ってくれ。」
ナイトが出て来た。
「スバルは、休みたまえ。」
「俺は、まだいけるぞ。」
「だめだ。次の戦いが大変だぞ。」
スバルは、ナイトの言う通りにした。
すでに桜花とスバルは、部屋に入っていった。
アジサイ丸と土藁氏は、船のてっぺんを監視していた。
角之助は、いつでも戦える様に備えていた。
桜花も寝室に入り、眠っていた。
桜花は、夢を見ていた。
光の精霊の声が聞こえてきた。
「桜花。」
(えっ!)
「桜花っ!光の属性世界が混乱に陥っています。」
「私は、どうしたら・・・。」
「光の属性世界に・・・。」
声が途絶えてしまっていた。
すると、桜花の足元にひびが割れていた。
「えっ、きゃあああああ!」
割れた先が漆黒の暗闇が現した。
ベッドの上で身体を起き上がり、目を覚ました。
「なんか、変な夢を見たわ。」
土藁氏の声が聞こえていた。
「大変だっ!!!みんな起きてよっ!」
桜花は、起きて、部屋を出た。
「どうしたの。」
「大変だよ。船が流されているんだよ。」
「えっ!!」
ナイトも頭を悩まされていた。
「すさましい潮の流れだ。どうすることもできないな。」
ペガセイバーも起き上がって、周りの様子を確認した。
「それにしても、空は、暗くて風も強そうだ。」
「うむ。おまけに雷も出ているから、飛行も行えない。」
どうすることも無く、海に流されるのであった。
地中海にDr.タニック号が潜望鏡で覗かれていた。
「ハハハハ。あいつら潮に流されているぞ。」
「そうですね。」
「戦闘態勢に入る準備をせい。」
「ガイガイッサーッ!」
別室でサイボーグ壱号がDr.ガイに呼びかけられた。
「親方。サイボーグ参号が完成しました。」
「おう。サイボーグ参号が完成したのか。どれどれ、ワシにも見せておくれ。」
「へい。親方。」
「「じゃじゃーん!」」
「よろしくっす。」
紹介も終わり、持ち場に戻った。
潮に流されているシーホープ号は、何もできなかった。
しかし、角之助も船酔いになり、後ろの庭園で顔も真っ青だ。
「潮の流れは、慣れないな。」
「あっ、角之助。危ないよ。」
甘恵も角之助が危険な状態になっていることも気づいた。
まずは、避難させたいと思っていた。
「すまないな。」
「もう、無茶しないの。」
館内に運ばれ、休ませた。
アジサイ丸が柱のてっぺんから降りて、角之助と交代していた。
「おつかれ、角之助。ゆっくり休め。」
「ああ。」
そのまま、寝室に運ばれた。
すると、土藁氏は、空から光を見つけた。
「ねぇ、ねぇ。あの光って何。」
みんなも注目し始めた。
しかし、シーホープ号は、その光に包まれた。
「「「えっ!?」」」
そのまま、吸い込まれていった。
「えっ!?なにっ!?」
桜花も気づいた。
「あの光は・・・。もしかして、光の世界に異変が・・・。」
包まれた光に導かれ、光の属性世界に迎えられていた。
上陸した瞬間に光の属性世界も荒れていた。
また、光の城も暗くなっていた。
桜花もこのありさまを唖然としていた。
「これは・・・。」
アジサイ丸も同感だった。
「本当にひどいな。」
館内から出て来たスバルは、この状況を見ていた。
「一体何が起きたんだ。」
一番気になることは、ホウル王者は、どうなっているのだろうかと思っていた。
光の城は、崩壊に近づいていた。
城から出て来たのは、秘書官のサンダーバードが出て来た。
桜花は、見ない顔だなと思っていた。
「あの、桜花様でしょうか。」
「はっ、はい。」
「桜花様。本当に良かった。」
「よろしければ、船でお話いたしませんか。」
桜花の声掛けで、サンダーバードが乗ってきた。
サンダーバードが、ここで起きていた経緯を話していた。
「この世界で数日となり、突然の大雨かと思い、地震も揺れた。」
桜花もそのことになっていたのも夢に出ていた。
「それに、空も深く暗くなって、空から変な紫の霧が降ってきた。」
「まさか、漆黒の霧の可能性も!」
「はい、ホウル王者からも、それについて気を付けてくれたまえと言われております。」
サンダーバードも今のことを悩んでいて、どうすることも出来なかった。
船のてっぺんに乗っている土藁氏は、気づいていた。
「たっ、大変だよっ!あの、漆黒の霧が出て来たよ。」
地上から漆黒の霧が実体化してきた。
近づいて来て、襲われてきた。
スバルは、漆黒の霧に立ち向かってきた。
「ここは、戦うしかないな。」
寝室から出て来た角之助は、戦う体制に入ってきた。
「こいつらは・・・。」
「漆黒の霧のようだ。」
「斬ればいいのか。」
「倒すしか、ないようだ。」
スバルと角之助は、目の前にいる漆黒の霧の実体化を相手にしている。
しかし、シーホープ号の周りには、漆黒の影が昇り始めていた。
「しつこいわね。」
桜花も船のことも心配だ。
庭園まで登ってきて、侵入されてきた。
「本当にしつこいわ。」
さらに、アジサイ丸も出て来た。
「ふんっ!」
現われている漆黒の霧を切り裂いていた。
船のダメージは、無かったが、敵を倒すのも終わりが見つからなかった。
土藁氏は、てっぺんから降りて、身体を石化し、強化した。
「はぁぁぁぁっ!」
土藁氏の腕で、漆黒の霧を倒していった。
また、エルナも出てきて、状況を確認した。
「もう、なんなのよ。」
眠りから覚めたような感覚で、みんなが戦っている状況なのだ。
「私って、あの漆黒の奴らが嫌いなのよね。」
エルナの身体に魔力を集めて、漆黒の霧に向けて、雷を放った。
「本当にあんた達って、しつこいわね。」
エルナの身体も発光し、漆黒の霧に当てた。
雷の力で、ねじ伏せることに成功した。
スバルと角之助もそれに気が付いた。
「なんなんだ。」
「一瞬で・・・。」
スバルは、船に戻った方が良いと思っていた。
「すぐに船に戻るぞ。」
「ああ。」
2人とも船に戻っていった。
庭園で戦っていた桜花達は、漆黒の霧が消えてしまっていた。
「これは、いったい何が起こったの。」
「童が気に入らないから。こいつらがやかましいと思ったんじゃ。」
桜花もそう納得しようがなかった。
スバルと角之助も戻ってきた。
スバルは、何かを感じていた。
「このままだと、奴が先に魔鉱石を手に入れられたら・・・。」
「ええ、そうね。」
桜花も考えたんだが、Dr.ガイに好き勝手にさせられたら、大変なことになるだろうと思っていた。
「私たちは、光の魔鉱石を手に入れなければ・・・。」
サンダーバードが、止めに入った。
「お待ちください。ホウル王者が、今の世界が崩壊してしまうと思ってて・・・。」
みんなも“えっ!!?”と気にかけた。
「私が、まだ、話していなかったことがありまして、今の世界で異変を治める遺跡があるのです。」
「それって、光の魔鉱石が必要なのですか。」
「はい。左様でございます。ここから、離れにあるプリンセバレーがあるのです。」
土藁氏もそれに驚いた。
「プリンセバレー?」
「そこの洞窟の奥に光の魔鉱石を持って、光の属性世界の異変を治めることが出来ると言われておるの
じゃ。」
「じゃあ、ホウル王者の後を追った方が・・・。」
「はい。私には、手も足にも及ばず、あなた様の力が必要です。お願いできますか。」
「ええ。それに私達には、魔鉱石が必要なのです。」
桜花も決心している。
「その魔鉱石を手に入れれば、世界が救うことが出来ると言われています。」
スバルもこうしてはいられないと動き始めた。
「一刻も早く、先を急いだほうが良さそうだな。」
「ええ。ホウル王者も助けに行かなきゃ。」
エルナが出てきて、先程の戦いで出たくなかったようだ。
「童は、遠慮するよ。」
「拙者は、船のことも心配だから、ここに残る。」
「わかったわ。サンダーバードを頼むわ。」
「拙者に任せる。」
桜花、土藁氏、スバル、角之助、ペガセイバーもプリンセバレーに向かった。
漆黒の霧を倒したのも良いが、まだ、異変が収まっていない。
プリンセバレーに向かっているホウル王者は、雷に耐えながら、先を進んでいる様子。
(ここまで歩いて来て、別の領域もあるが、遺跡を保護するために設けているが。)
ホウル王者は、何もなかった領域を警備に当てようと思っていたが、光属性世界で警官全員が負傷にあ
っているからだ。
しかし、ホウル王者の目の前には、漆黒の霧が地面に現れて、戦いに挑んでいた。
「こやつめ。また出て来たのか。」
ホウル王者の剣を抜き、魔力を注いで、漆黒の霧に切りつけた。
「ふう、これで片付いたか。先を急ぐか。」
そのまま、遺跡の先まで急いでいた。
桜花の5人は、サンダーバードの地図を持って、遺跡のある場所に向かっていた。
「間違いないわ。この先に遺跡があるみたいね。」
「ああ。それにしてもかなりの距離だな。」
ペガセイバーも空中で遺跡の在りかを探していた。
「急ぐには、代行者の能力で飛行を行えるのかもしれんな。」
角之助も船に飛び乗ったことを思い出し、実行した。
しかし、何も起きなかった。
「それにしても、使えるとしたら、道が塞がったように追い込まれたらの感情が足りなかったので
は。」
スバルの身体にも覚えがあった。
ペガセイバーも降りてきた。
「そろそろ、僕の能力も限界が近づいてきた。」
「わかったわ。おつかれさま。」
桜花も仕方がなく、歩くしかないようだ。
ホウル王者は、急いで早く走ってきた。
「はぁ、はぁ。結構進んできたな。」
顔を上げると光の属性の紋章の出入口を見つけた。
「あれは、光の属性の紋章か。この先に異変を治める遺跡が・・・。」
ホウル王者の懐を取り出し、光の魔鉱石を手に取った。
「これがあれば、光の属性世界の異変も止められる。」
出入口に入り、その先には、大型のコロシアムが備わっていた。
「それにしても誰もいないのかな。」
ホウル王者もそう思っていた。
先を進んで、向かい側の出入口から出て来た。
「簡単に通れると思うなよ。」
「なっ、なんなんだ。」
ホウル王者も唖然としていた。
「我が名は、リスナ。ここを通りたければ、我が試練を受けるが良い。」
「何訳の分からないことを。」
「目の前の敵を倒して見せよ。」
「いいだろう。」
ホウル王者は、剣を抜き、地上に土の人形が出て来た。
「ふんっ!」
一瞬にして、真っ二つに切り裂いた。
しかし、真っ二つに切り裂いた土の人形がもう一つに増えていった。
「なぬっ!?増えたのか。」
ホウル王者もなす術がなかった。
闘技場で見守っているリスナは、弱点を見つけられないと思っていた。
(ふふふ。弱点を見つけられまい。)
(土の人形に切っても無駄だったか。)
ホウル王者も考えていた。
(もしや、地中の中か。)
斬るのを止め、剣を沙耶にしまい、しまった剣で追い払った。
ホウル王者も確信を持てた。
「そこか。」
剣を抜き、地上に刺した。
すると、土の人形が崩れていった。
「なっ、何と言う事だ。」
「はぁ、はぁ。」
「お見事だ。先を通りなさい。」
言われた通りに先を進み始めた。
しかし、空から漆黒の霧が降り始めて、2メートル程の巨人の漆黒の霧が現われた。
「なっ、なんだ。」
リスナも驚いた。
「あれは、一体なんだ。」
づかづかとホウル王者の元に向かってきた。
止むを得ず、ホウル王者は、剣を抜き、魔力を注いで振り払った。
しかし、真っ二つに切られた漆黒の霧は、くっついた。
「打つ手も無いのか。」
向かい側の出入口で桜花達が到着した。
「あれは・・・。」
「でかすぎるだろ。」
みんなも唖然としていた。
「それに遺跡が崩壊する前にあれを何とかしないと。」
みんなも同感だ。
「「「おうっ!」」」
みんなも漆黒の霧に向かい、剣を振り払った。
それでも同じことだった。
そして、漆黒の霧は、形が崩れ、リスナのいる出入口に入っていった。




