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人生に後悔ありまくりな俺が朝目覚めると、小学校入学式当日だったので悔いの無いように生きようと思う。  作者: かんな
第1章_小学生編

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4.久々の買い物

「今日はよろしくお願いしまーす!」

「お願いしますー」

――ガチで来たんだけど!!?――


 テレビ局の人が家でカメラやマイクの設定をしている間にリビングのソファーで宿題をしているとテレビ局のお姉さんが話しかけて来た。


「宿題してるの?」

「あ、はい」

「何の宿題?」

「算数です」

――小1の算数か~、なら教えてあげられるかも――

「分からないとこある?」

「え?小1の算数ですよ?馬鹿にしてるんですか?」

――なんだこのガキッ――

「セッティング出来ましたー!!」

「あ、はーい」


 どうやら恵に話しかけていたのはリポーターだったらしい、そのリポーターがまず母と会話をし始めた。


「お子さんはおいくつくらいなのでしょうか?」

「恵ちゃんは今―――――

――あの人リポーターだったのか、通りで――

「続いて今日の献立をお聞きしてもよろしいですかね」

「今日は恵ちゃんの大好きなカレーを作りたいのですが、お米以外の材料が無くって…」

――カレーか、だったら――――――――――


 母と会話をし終えたリポーターが今度は恵のとこへマイクをもって近づいてきた。


「僕のお名前聞いてもいいかな」

「吉田恵です。」

「今は何してたのかな」

「宿題です。」

「…そういえばお母さんが何か頼みたいことがあるんだって」

「はい。」

「えっと…お手伝いできるかな」

「はい。」

――端的でかわいげの無いガキが~、これじゃ尺が――

――それから隠し味に――


 もう話すことが無くなったのか、後ろのカメラマンにリポーターが合図を出すとバックを持った母が恵に話しかけて来た。


「恵ちゃん!ここに書いてあるもの買ってきてもらえるかな」

「うん」

「一人は不安?」

「うん…」

――このガキッ――

「バックの中のポチ袋にちょっと多めにお金入れたからお菓子買ってもいいからね」

「分かった」


 バックをもって靴を履き、玄関の前で皆に見送られながらスーパーへと向かう。


「行きましたね」

「ではカメラは恵君の後ろをつけて、お母さんは私と車に乗りましょう」

「え、えぇ」


 そしてカメラの映像を出力しているテレビが搭載された車に母とリポーターが乗り、その中でもリポーターが母にインタビューしていく。


「ここから近いスーパーはどれくらいの距離なのですか?」

「300メートルくらいだったと思います」

「恵君、無事に買って来れますかね」

「きっと大丈夫です」

「そこの角を曲がったらスーパーですよね」

「そうです!」

「曲がれますかね~」


 角を曲がった目の前にスーパーがあるのだが、恵は角を曲がらずにまっすぐ行ってしまった。


「あちゃー」

「まだ買い物は早かったかしらね」

「どうしますか?一応車で先回りしてルートを修正できますが」

「うーん、何かあったら嫌ですしお願いします」

「そうですね、車出して」


 恵の後ろに付いているカメラマンは万一の時以外は基本、子供の前には出ずそのまま撮り続けなくてはいけなかった。

なので車で移動中もテレビには恵の雄姿が映っていた。


「あれ?ここって」


 なんと恵が向かった先はスーパーではなく商店街だった。


「実はあっちのスーパーよりこっちの八百屋の方が人参とジャガイモは安いんだよなー」

――昔(恵が14歳の頃)母さんの買い出しの手伝いの時に教えてもらったんだよな――

「おばちゃん!人参と玉ねぎとジャガイモ頂戴!」

「はいよ、お手伝いかい?偉いね、はいこれとおつりとりんごおまけしてあげる」

「わーい!」


 八百屋を出て今度は肉屋に向かう。


「おじちゃん!牛肉250グラム頂戴!」

「お手伝いかい?偉いな坊主、ちょっと待ってな」

「うん!」

「はいこれとおつりとコロッケ食うか?」

「食べる!」


 コロッケを食べながら今度は来た道を戻る時に母たちを乗せた車とすれ違う。


「あ、あら?今となり通ったのって恵君かな」

「そうです、帰るのかしら」

「ごめんやっぱ家向かって」


 家へと続く道だが突然角を曲がり寄り道をしだしたかと思ったらスーパーへと入っていった。


「おばちゃん!会計お願い!」

「お手伝いかい?飴もおまけしてあげる」

「ありがとう!」


 そして家へと戻って母たちに買ったものを見せていく。


――体が小さいから遠く感じた――

「ただいまー」

「おかえり!」

「恵君が帰ってきました、さぁ頼まれたのは買えていいるのでしょうか!」


 母がバックから品を出し、リポーターがメモを見ながら説明していく。


「まずは人参と玉ねぎとジャガイモです!これは?」

「ばっちりです!しかも鮮度もいい」

「続いて肉200グラム!これは?」

「ちょっと多いですけど大丈夫です!」

「続いてこれははちみつ?」

「これは恵ちゃんが欲しかったのかな」

「これは肉につけるやつ、お肉も油を取れば200だしそれからこれとこれもコクが出てうまいそれから―――――


 恵が買ってきたのを最後まで説明した後、母は褒める一方でリポーターは何も言えずにいた。


「え、えーっと以上で初めてのお買い物でしたー」






 そして普段とは味が段違いでおいしいカレーを夜ご飯で食べているとき。


「で恵ちゃんに買い物を手伝ってもらったのよ」

「そうだったのか、えらいなー」

「ふふーん」

――久々の贅沢な買い物で楽しくなっちゃったな――


 次の日の晩、あまりにも出来過ぎた買い物でやらせを疑われるんじゃないかと危惧したテレビ局側から放送できないという謝罪の文が送られてきたのはまた別のお話。

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