26.基礎練2
一年の全員が疲れ果てた状態で正門横に座って休憩していたので、恵もそこまで歩き休憩する。
「はぁ、はぁ、はぁ」
――こんなんだったら陸上行ってた方がよかったんじゃね?――
なんて世迷言を思っていると他の一年の会話が聞こえて来る。
「――かと思ったのにー」
――ん?――
「だよなー、俺も楽しながら内点(内申点)欲しかったのに」
「これじゃ本当に運動部だよな」
卓球部は元々運動部なのだが、何故か文化部に入部したと勘違いしている一年二人に恵は心の底から。
――…――
「分かる!」
共感していた。
「え、え」
「俺も昔疲れ果てながら帰ってる時陸上から、
【お前文化部で疲れたとか調子乗んなよ?】
って言われたときは殺意湧いたなー」
【おやすみー、って疲れ取れたらだんだんイライラが…】
いきなり自分語りをし始めた恵に動揺する一年sを見て我に返った恵が恥ずかしそうに自己紹介をする。
「お、おれめぐみ」
「おぉ俺田中」
「僕鈴木」
「恵君もやっぱり卓球習ってたんだね」
「え?」
――あ、つい熱くなって前世の事を――
「ま、まぁーねー」
「でも僕もこれで文化部って馬鹿にして来たら許せないかも」
「俺も俺も」
「え?分かる?許せないよね!」
「うん!」
「許せない許せない!」
「ぼこぼこにしちゃってもいいよね?」
「うん、ん?」
「しちゃだめしちゃだめ!」
「へへへへ」
などなど、他愛無い会話を繰り広げていると副部長と竹先輩が坂道をダッシュして二人同時にゴールした。
「俺一番!」
「馬鹿が!俺だろ」
「おい恵!どっちが先だった?」
「俺ら」
「「ええて」」
数分後にみんなが走り終えて、柏木がみんなを体育館に戻す。
――ここから部活が始まるのバグだろ――
「じゃ今日は時間が少ないのでラリーと試合を少しやって終わりにします。一年は先生と一緒に部内の説明と、備品の説明をしてから練習ね」
「「「はーい」」」
そこからは部内の説明とシェークハンドラケットとペンホルダーラケットの持ち方、台の出し方しまい方などなど、一通りの説明を受け終わったタイミングでラリー練習も終わった。
「今日こそ勝ってやるよ!」
「受けてたーつ!」
――あそこはライバルなのだろうか――
「よし、今からゆっくりとラリーやってこっか」
そこからは本当にお遊びみたいなラリーだった。
2、3回ラリーが続けば上々、柏木がミスるのは当たり前、ミスした生徒にはなぜミスしたのかの指摘も無し。
――だからだろうか、先輩たちも獅子先輩と竹先輩以外が初心者感強いのも――
「よしそれじゃ今日はここまで!」
解散した後、一年だけがその場に残される。
「今月以内にこの紙に買いたいラケットを記入して持ってきてください」
「「「はーい」」」
「それじゃあ解散」
「「「お疲れさまでしたー」」」




