23.部活動
「では今日のホームルームまでに提出するように、以上!」
そういい終わると小林が次の授業の準備をするために教室を後にした。
「なぁ!お前何にする?」
「俺はー陸上かな」
そう、今小林が配ったものは部活の希望プリントだった。
「恵は?」
「俺?」
――そういや中学の時友達の大半が陸上だったな、あと紫音――
「俺もりk」
「えー!?紫音君吹奏楽行くのー?」
「うん、ちょっと興味あるんだよな」
「へー」
「恵も陸上行くのか、皆一緒だな」
「いや?吹奏楽って言ったぞ?」
「え、いや陸上って」
「いや?吹奏楽って言ったぞ」
「いやいや、最初りだったし」
「あー、リコーダー好きだし吹奏楽いこっかなって言おうとしたんだぞ」
「無理があるだろ、まぁいいや俺が後で陸上をプレゼンしてやるよ」
「おーガンバッテー」
二限目が終わり、移動教室のため理科室に向かっていると懐かしの道具が目に入った。
「お、卓球台か」
――そういや中学の時って卓球部だったな――
それと同時に、卓球部の顧問の事を断片的に思い出す。
【あいつやっぱ一年にひいきしてるよな】
【―――先生!説明してください!】
【前の学校でも同じことが―――】
【―――――に、――――ってください】
【携帯に――――こってるので、み―――らどうぞ】
【申し訳ございませんでした】
【――とも、―――先生の誠意で―――したことは決して口にしないでください】
【あの時、自分の気持ち行っとけばよかったなー】
「くそ、いやなこと思い出しちゃったぜ」
「恵ー!」
「紫音?」
「部活どこ行くの?」
「え、おれ?いやぁーどうしよっかなって」
いざ紫音と一緒の部活にしたいことを言おうとするも、恥ずかしくなって少し茶を濁す。
「ふん、そっか」
「へへ、へへへ」
そしてホームルームが始まり、プリントを提出する時。
――よし、吹奏楽っと――
昼休みの時間に外で陸上のすばらしさを紫音と一緒に和人に熱弁されたが、ちっとも響かなかった。
第一希望第二希望第三希望を書けて、(全て埋める必要はない)
恵は第三希望を空欄、第二希望を陸上そして第一希望を吹奏楽にしようとシャーペンを手に取った時またしても卓球部の事を思い出してしまう。
「…」
「恵君、プリント」
「あ、あぁごめん、はい!」
――まぁ無理して嫌なことをもう一度経験する必要ないか――
そして一週間後、希望した部活のプリントが配られる。
「あれ?紫音陸上にしたんだ」
「うん、恵が行きそうだったから」
「仲いいなお前ら、で?その恵はどこ希望したんだ?」
何故か先生と話している恵の方を二人が見守る。
「ってわけでごめんな?第一希望の吹奏楽だけど、何故か定員オーバーで、陸上は毎年第一じゃないと厳しいんだけどな?てことで第三の」
――うそだろ…――
「卓球部でいいか?」
――こんなことが許されていいのか?――
「で卓球部になったと」
「!」ビクン




