20.見知れた顔
『これにて、入学式を終わります。』
中学校へ入学して新しいクラスに戻る。
「はぁー疲れたー」
「でも小学校とは違ってパイプ椅子柔らかかったね」
「そこの違い紫音以外気づかねぇよ」
「そう?」
いつも通りの顔、いつも通りの会話、違うのは環境だけ。
それと担任。
「はーい皆席着けーー」
「お、小林きた」
――そう、俺たちの担任は奇しくもあの小林と苗字が一緒だった――
「ホームルーム始めるぞー」
――だが唯一違うのは――
ホームルーム開始時間に遅れた生徒が勢いよく扉を開ける。
「すみませんトイレ行ってました!」
「お、そうか大丈夫大丈夫!ちゃっちゃと席着けー」
――優しい!あとイケメン――
11時17分ホームルームが始まる。
「教材等は明日配るのでそれを親御さんに伝えるためのプリントを今から配ります。後ろに回してくださーい」
「新しい教科書楽しみだね」
「なわけあるかよ、一気に配られるってことは持ち帰るのが大変ってことだぞ」
「いいーこと言うな吉田ー」
――聞こえてたか――
「詳しくは明日説明するのですが、課題で使う教材以外はクラスに置いてっていいのでー」
「置き勉いいのーーー!?」
「おう、伊井田もどんどん置き勉していけー」
「こ、小林さん…!」
「先生なー」
「あとそれから―――――――
そこから五分程度の連絡とプリントを配られ続けて
「それじゃ終わり!」
紫音と一緒の下駄箱まで歩いていると最高学年の生徒が階段から降りてくる。
「「あ」」
「佐藤!!」
「吉田!!!」
「って先輩だぞ?」
「久しいな元気してたか?」
「おい先輩だぞ」
「冨喜君!久しぶり!」
「紫音…お前はこんなガキとは違ってかわいいなぁー先輩だけど」
「こんな奴尊敬したら罰当たるぞ」
「えーそうなの?」
「紫音!そいつに耳を貸すなーーー!」
「冨喜ぃぃぃぃぃぃぃ!」
「やべ、じゃ、じゃまたな!」
そういうと階段を駆け下りて体育館側に走っていった。
「あいついじめられてるのか?」
――因果応報ってやつだな――
「ふふふっ」
「恵?どうしたの?」
「いやっ、、ふふっ、、、なんでもっ」
そして靴を履いて正門を出るとき、恵たちと同い年くらいの人が私服で正門の前に立っていた。
――あの人どこかで――
「恵ーー?」
「ごめん今行くー!」
見つめ合う二人。
――誰だっけ?――
必死に思い出すも出てこない。
「まいっか」
――俺には関係ない人だしな――




